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鬼面族の村への急襲

鬼面族の村


「ここから行くぞ」

「飛行船は俺の部下が運んでくる」


「ガムナさん…、でしたか?」


「そうだ」


「うぅ…」


ふらついている竜山


「大丈夫か?竜山」


「眠い…」


「当たり前だ」

「自然回復を無理矢理、中断させたんだからな」


「ふぁ…」


大きくアクビをする竜山


「失礼します」


「何だ?」


炎鬼に仮面を被った女性が話しかける


「族長が「話をしたい」と」


「…良いだろう」

「お前達は待っていろ」


大きな木に向かって歩き出す炎鬼


「何処に行くんでしょうか?」


「族長の所だろうな」

「あの大きな木が住居だ」


「木が住み処なんですか?」


「そうだ」


「へぇ…」


「どうしたの?秋雨」


「ちょっと思い出してね…」


「誰を?」


「木」


「「木」?」


クイックイッ


「?」


GLの服を小さな女の子が引っ張る


「どうしたの?」


「お姉ちゃん、誰?」


「えっと…」


「あまり話をしないでください、GLさん」


「何故?」


「この子達を戦闘に巻き込みたいんですか?」

「ヤグモならば、私達に関与した人物は全て消しますよ」


「そうね…」


「?」


首をかしげる女の子


「向こうに行った方が良いわ」


「どうして?」


「危ないから」


「皆、来てるよ」


「え!?」


GLの回りには大勢の鬼面族


「ど、どうして…!?」


「この村には大人の女性が少ない」

「それ故の興味だろう」


髭の生えた仮面を被った男がGLに近づく


「小さな女の子は多いのだが」


「誰?」


「族長護衛団、副隊長のリュド-だ」


「リュド-さん?」


「アメ-ル殿は何処か?」


「知らないけど…」


「そうか」

「族長殿が悲しむ…」


「皆…、アメ-ルさんを心配してるのね」


「違う、GL」


竜山がリュド-の前に立ちはだかる


「コイツは俺と同じ臭いがする」


「「同じ臭い」…!?」


「お前、アメ-ルさんを心配してるのは事実だが…」

「No2だろ?」


「…よく分かったな、小僧」


「そしてNo1が…、恐らく隊長だな」


「残念、隊長はNo3だ」

「No1は族長だ」


「父親だろ?」


「父親だからこそだ」


「…何の話よ?」


「アメ-ル様ファンクラブだ」

「創設者は俺だが…」


「やるな…」


(このバカ共は…!!)


ドォォォォオォオオオオン!!


「!!」


「敵襲か」


武器を取り出すリュド-


「総員、配置に付け!!」


「了解!!」


ガタガタガタ!!


一斉に散っていく鬼面族達


「私達も…!!」


「お前達は戦闘に行くのだろう?」

「休憩していると良い」


「でも…!!」


「我々の力を舐めるな」

「常人の戦闘力など、足下にも及ばんのだからな」


立派な仮面の男が歩いてくる


「ウェリア」


「遅れました、副隊長殿」


「状況は?」


「顔に蛇の入れ墨をしている男が来ています」

「罠を次々に突破、かなりの手練れかと」


「…解った」

「族長は炎鬼殿と対談中か?」


「はい、隊長殿もそこに」


「…俺達だけで何とかするぞ」

「全ての門を封鎖しろ」

「俺達が直接、出向く」


「解りました」


「総員に伝えてこい」

「行け!!」


走っていくウェリア


「彼は?」


「一般兵だが、次期副隊長候補だ」

「俺も行くか」


「あの…、ありがとうございます」


頭を下げる秋雨


「少年、何故に礼を言うのだ?」


「僕達のために…」


「勘違いしてはいけない」

「我々の村を守るために戦うのだ」


「だけど、僕達の所為で敵が攻め込んできたんじゃ…?」


「そうだ」

「だが、我々は君達に感謝している」


「え…?」


「我々ではヤグモは倒せない」

「だが、君達なら倒せるのだ」

「世界を守るために」


「…はい」


「さて、行くか」


走り出すリュド-


「リュド-さん!!」


「何だ?少年」


「死なないでください!!」


「勿論だ!!」



巨大樹木


族長室


「…外が騒がしいな」


「気にするな、炎鬼よ」


槍を片手に持った巨大な仮面の男が炎鬼を睨む


「我が村の戦士を舐めるでない」


「…そうだな」


「本題に戻ろうではないか」

「もう行くのか?」


「ああ、時間がないからな」


「今は貴様達の追っ手を食い止めておる」

「その隙に行くが良い」


「感謝する」


「ファグナ、彼達を見送るぞ」


「…不可能のようです、族長殿」


ガチャ…


静かに扉を開けるファグナ


「あら?気付かれた?」


1人の男が立っている


ドッ!!


男を突くファグナ


「アハハハ!幻覚だって!幻覚!!」


「やはりな…」


ヒュン!!


「下らぬ」

「遠距離の攻撃など…」


ガッ!!


矢を掴む族長


「ファグナ!侵入者を全力で駆逐せよ!!」

「鬼面族の誇りに賭けて!!」


「御意」


カタン


部屋から出て行くファグナ


「さて、見送りは出来ぬ様だ」

「荒々しいが…、すまぬな」


「構わない」

「聖地までは俺達で行く」


「敵は3人だ」

「我々だけでも大丈夫だろう」


「…良いんだな?」


「うむ」


「よし」


ガタァ---ン!!


窓から飛び降りていく炎鬼


「さて、お主の相手は我が勤めよう」

「出てくるが良い」


「あれれ?気付いてました?」

「てっきり、ファグナって人は気付いてないと思ったのに」


「ファグナは我を射ようとした者を消しに行かせた」

「お主は我が直々に消そう」


「それは光栄」

「消せたら…、の話ですけど」



鬼面族の村


正門


「ガムナさん、まだかな…?」


「幾ら何でも遅いわね…」


「お待たせアルね」


「ガムナさん!!」


「浮遊船は用意したアル」

「ただし即席アルから気をつけるアルね」


「解りました」


「遅かったな、ガムナ」


炎鬼が秋雨達の元に歩いてくる


「遅かったな、炎鬼」


「この村は戦闘態勢に入った」

「巻き込まれる前に出るぞ」


「解ったアルね」

「皆、乗り込むアルよ」


ガタガタ


船に乗り込んでいく秋雨達


ドォォ-------ン!!


「!!」


秋雨達の前の門が破られる


「キシャァアア…」


ズルズルズル…


巨大な蛇が船の前に蜷局を巻いている


「蛇…!?」


「こらこら、船を噛み裂かなければいけないだろう?」


顔に蛇の入れ墨をしている男が蛇をなでる


「早く噛み裂きなさい」


「キシャァァアアアア!!」


牙をむく蛇


ゴッ!!


「キシャァアア…」


「何処に行こうと…、逃がしはせん!!」


リュド-が蛇の脳天を蹴り抜く


「リュド-さん!!」


「早く行くんだ!!」


「行かせない」


「止めさせはしない!!」


ガッ!!


ウェリアの蹴りを受け止める蛇の入れ墨の男


「邪魔だ…」


「お前がな!!」

「早く!!」


「エンジンが掛かったアル!!」

「行くアルね!!」


ドドドドドドド…


地面から高く浮く浮遊船


「キシャァァアアア!!」


「しまった!!」


蛇が浮遊船に噛み付く


ガダガダガダ!!


大きく揺れる浮遊船


「捕まるアルね!!」


「だ、大丈夫なんですか!?」


「大丈夫じゃないアル!!」

「このままだと、落ちるアルよ!!」


「ならば、蛇を落とせば良い」


「な…!!」


和風が浮遊船の入り口に立つ


「和風さん!落ちゃいます!!」


「その前に船が落ちる」

「炎鬼!!」


叫ぶ和風


「…何だ?」


「無茶はするな」


バッ!!


船から飛び降りる和風


「和風さん!!」


「離れろ!このクソ蛇ィイイイイイイ!!」


「キシャァァ!?」


ガッ!!


蛇の口を掴む和風


「おおおおおおおお!!」


「キシャアアアアアアア!!」


ガリッ


船から蛇の牙が離れる


「キシャァ…!!」


「行け!!」


ブロロロロロロロ!!


さらに高く飛び上がる浮遊船


「和風さ-------ん!!」


「秋雨!能力の過度使用は厳禁だぞ!!」

「覚えとけ!!」


「…はい!!」



鬼面族の村、正門


ドタァァァァン!!


地面に着地する和風


「何て事を…!!」


「…蛇男、彼達の邪魔はさせない」


「…ッ!!」

読んでいただきありがとうございました

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