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行動開始

「う…」


「秋雨!!」


「GL…?僕は…」


「能力を使いすぎて眠っていたの」


「そうか…、闇を封じたんだっけ…」


「うん、その事なんだけど…」


事の顛末を説明するGL


「GLの中に闇が!?」


「でも、いつもの様に供給してれば良いみたい」

「「してれば」って事は、何回かしなければならないと思うけど…」


「うん…、良かった…」


安堵のため息をつく秋雨


「あれ?竜山は?」


「炎鬼とヤグモのアジトで騒ぎを起こしてきたの」

「金田さんの死体も奪取したわ」

「それで、傷の治療が終わって寝てるわ」


「成功したんだ…」


「ええ、そうよ」

「それにユウリや和風も、炎鬼側に着いてるみたいね」


「和風さんが!?」


「今は「用事だ」って言って、出て行ってるけどね」

「何処に行ったんだろう?」


「さぁ…?」


「あ、そうだ」

「供給してくれる?」


「今!?」


「そうは言うけど…」

「しばらく貰ってなかったのよ?私」


「確かに…」


「学園での騒ぎや異世界での騒ぎで…、もうお腹ぺこぺこなんだけど」


「その間はどうしてたの?」


「食事からの生命エネルギ-で凌いでたわ」

「でも、それだけじゃ満タンには…」


「そうだったのか…」

「何か…、ゴメン」


「何で秋雨が謝るのよ?」

「仕方ない事じゃない」


「うん…」


「それじゃ、供給して」


「わ、解った…」


GLに近づく秋雨


「い、行くよ…」


「何でそんなにカチコチなのよ…」


「何か…、緊張しちゃって…」


苦笑する秋雨


「何で緊張するのよ!?」


「いや…、久しぶりだし…」


「そ、それもそうだけど…」


「うん…」


「…」


沈黙の時間が経っていく


「…は、早くしなさいよ!!」


「ゴ、ゴメン!!」


GLに唇を近づける秋雨


(コレはエネルギ-供給方法!変な意味はないわ!!)


(気まずい…)


「い、行くよ…?」


「は、早くしなさいよ…」


「…」


「…」


ガチャァァ---ン!!


「おう!お待たせ!食料持ってきたぞ!!」


「…ッ!!」


「…ッ!!」


「ん?どうした?」


「空気読みなさいよぉぉぉぉぉ!!」


「ん?ああ、邪魔したな」

「続けてくれ」


部屋を出て行く和風


「ちょ、ちょっと待ってください!!」


和風の服を掴む秋雨


「ん?何だ?」

「良い感じだっただろ?」


「え?」


「いや、この部屋の状況は監視モニタ-で常時、見られてる」

「今の監視役はユウリだな」


「…ッ!!」



監視室


「青春ですねぇ…」


ズズズズ…


茶を飲むユウリ



東の国、海沿いの道


喫茶店


「ガルス!!」


「アオシか」

「それと…」


「ああ、雷火達だ」


「紋章は?」


「…奪われた」

「大会も終わったらしいから…」


「…聖地での戦いはどうなったんだろうな?」


「ここに、お前しか居ないと言うことは…」


「…負けたか」

「まぁ、仕方ないな」


「その美しい女性は?」


「ルドネスとキユラだ」

「知ってるだろう?」


「キユラは、な」

「ルドネス…、本名は何だったか?」


「もう…、無い」

「ルドネスで良い…」


「…えらく暗いな」

「何か有ったのか?」


「金田が死んだ」


「…そうか」


「私のせいで…!!」

「私の…!!」


「ルドネス…」


ルドネスを抱き寄せるキユラ


「…アオシ、その子は?」


「沙羅ちゃんだ」

「雷火達が連れていてな」


「…ルドネスやキユラと同じようにして貰うしかないな」

「この喫茶店なら安全だろう」


「…そうだな」

「雷火!ワンコ!!」


「何だ?」


「何ですか?」


「お前達は喫茶店に居てくれ」


「何だと!?」


「彼女達を守らなければならない」

「学園に行くにしても、イトウさんの研究所や「扉」はヤグモが目を付けているはずだ」


「…そうか」

「イトウさんが改造しまくっている喫茶店が安全だな」


「だが、敵に攻め込まれては喫茶店の兵器だけでは対応できない」

「守護者が必要だ」


「それで俺とワンコか?」


「そうだ」

「お前達なら確実に守り抜けるだろう?」


「…確かにそうだが」


「別にアオシでも良いんだが…」


「それだけはダメだ!!」


「何故?」


「な…!どうでも良いだろ!!」


「まぁ、良い」

「沙羅ちゃん、この喫茶店に居てくれるかい?」


「…」


小さくうなずく沙羅


「…良し」

「頼んだぞ、雷火、ワンコ」


「任せろ」


「はい!」


「行くぞ、アオシ、ケイジ、ノ-ス」


「…計画は順調か?」


「勿論だ」


「それなら良い…」

「何処へ向かう?」


「とりあえずはイトウさんやオキナと合流する」

「その後から計画を進める」


「解った」



鬼面族の村


地下研究施設


「…」


不機嫌なGL


「GL…」


「何!?」


「何でもないです…」


「完全に不機嫌だな」


「和風さんが邪魔したからですよ」


「まぁ、悪いとは思ってるが…」

「もう少し人目に付かない所でやったらどうだ?」


「監視カメラが有るなんて知らなかったんですよ…」


「普通は有るだろ」

「で、何で供給方法がキスなんだ?」


「初めからそうでしたけど…」


「まぁ、効果的な方法ではある」

「自分の体内物質を相手に送り込むんだからな」


「え?」


「…自覚、無かったのか」

「自分の体内物質…、つまり「唾液」だ」


「お、送り込んでません!!」


「まぁ、冗談は置いておいて」

「その方法は誰が教えた?」


「確か…、鬼怒さんだったかな…?」


「メタルさんよ」


呟くGL


「アイツか…」

「まぁ、最も効果的な方法を教えなかっただけマシだな」


「最も効果的な方法?」


「…言おうか?」


「効果的なんですか?」


「まぁ、この方法なら1ヶ月は供給しなくて済む」


「教えて!!」


和風に駆け寄るGL


「生命の元を相手に送り込むわけだが…」

「え?本当に言わせるのか?」


「何で躊躇ってるんですか?」


「普通は躊躇うだろ…」


「早く言いなさいよ!!」


「…言うぞ?」

「SE…」


パァァァァァァァァァン!!


和風を叩くユウリ


「子供に何て事を教えてるんですか!?」


「いや、この2人が」


「関係有りません!!」


「何て言おうとしたんだろ?」

「ねぇ、GL」


「し、知らないわよ!!」


(何で怒ってるんだ…?)


バタン


炎鬼が部屋に入ってくる


「おい、そろそろ行動を起こす」

「メタルの体も回復し終わる頃だ」


「金田と竜山はどうする?」


「竜山?体は回復しているんだろう?」


「今は寝ている」


「叩き起こせ」

「金田の体は間に合わん」

「魂だけでも得るぞ」


「…解った」

「行こう、ユウリ、秋雨、GL」


「何処にですか?」


「聖地」

「ヤグモが行動を起こしたんだろう」


「イトウさん達も来るんでしょうか…?」


「来るだろうな、確実に」


「準備をしろ」


ガチャッ


「何処へ行く?炎鬼」


「トイレだ」


バタン


「…」


「どうしたんですか?和風さん」


「俺もトイレに行ってこよう」


バタン


「…?」



トイレ


「うぐ…!!」


ビチャビチャ!!


大量の血を吐いている炎鬼


「やはり…、GLに闇を封じ込めたというのは嘘か」


「和風…、準備をしてこい」

「俺に構うな」


「構うさ」

「闇をGLではなく、自分に封じ込めたんだな?」


「闇を出したのは俺だ」

「その尻ぬぐいをしたに過ぎん」


「…だからこそ、俺とユウリはお前に着いた」

「お前の身体状況が良くない事ぐらい知ってる」


「…チッ」


「炎鬼、この戦いには参加するな」

「お前の体は限界だろう?」


「…確かにそうかも知れん」

「だが、奴のためならば…」


「…どうして、お前が大戦の時にメタルに負けたと思う?」


「そのリベンジをするためにメタルを復活させる」


「今でも勝てない」

「メタルとお前の決定的な違いは…」


「…解っている」

「だが、俺はヤグモを殺し、奴を守らなければならない」


「…そうか」


「戦闘には出る」

「そのために今日まで偽りの王を演じ続けてきたのだからな」


「…もう俺が口出しできる事じゃないな」

「好きにしろ」


「そうさせてもらう」

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