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鬼面族

「大丈夫かな…?竜山」


地下研究室に居るGLと秋雨


「ねぇ、大丈夫かな?」


「大丈夫だって!!」

「入ろうよ!!」


「でも…」


(誰か来た!!)


秋雨を連れ、物陰に隠れるGL


「お姉ちゃ-ん…」


研究室に誰かが入ってくる


「居ないね…」


「何かな?コレ」


メタルのカプセルを見ている


「うわ…、気持ち悪」


「この人、何処かで見たような…」


「アナタ達、誰かしら?」


GLが物陰から出て行く


「え!?誰!?」


「…?」


居たのは2人の子供で、奇妙な仮面を付けている


「何?その仮面…」


「お姉ちゃんこそ…、誰?」


「私はGL…、アナタは?」


「知らない人に名前を言っちゃいけない、って…お姉ちゃんが」


「そのお姉ちゃんを捜しに、ここへ?」


「うん…」


「…そのお姉ちゃん、ここには居ないわよ」


「え!?そうなの!?」

「残念…」


「ねぇ、その仮面…、何?」


「コレ?」


仮面を脱ぐ子供


「鬼面族の仮面」


「「仮面」…」


「この仮面は大人になるまで付けるの」

「大人になったら、もっと立派な仮面を貰えるんだよ!!」


「へぇ~」


「お姉ちゃんは…、仮面と言うより帽子みたいだけど」


「そのお姉ちゃん、居ないの?」


「うん…、もの凄く前に村を出て行ったの」

「一度、戻ってきたんだけど…、また出て行っちゃった…」


「本当に何処に行ったんだろうね?アメ-ルお姉ちゃん」


「何処に行ったんだろうね…」


首をかしげる子供達


「…うん?ちょっと待って」

「「アメ-ルお姉ちゃん」?」


「うん、アメ-ルお姉ちゃん」


「…その話、もっと詳しく聞かせて貰って良いかしら?」


「アメ-ルお姉ちゃん、知ってるの?」


「ええ、知ってるわ」


「何処に居るの!?」


「何処に居るかは知らないけど…」


「そうなんだ…」


「アメ-ルお姉ちゃん…って事は女?」


「うん、女」


(男にしか見えなかった…)


「いつもは男らしく振る舞ってるんだって」

「族長が「女は舐められたら終わりだ」って…」


「「族長」って…、鬼面族の?」


「うん」

「とっても怖い人」


「そうなんだ…」

「「一度、戻ってきた」って?」


「前にアメ-ルお姉ちゃんを族長の部下の人が連れ戻して来たの」

「でも、赤髪でハチマキしてるお兄ちゃんと金色の髪の変態で侍のお兄ちゃんが連れ戻しに来たの」

「あ!その時に居た人だ!!」


「誰が?」


「この人!!」


メタルを指さす子供


「メタルさんが…?」


「他にも「かねだ」と「がるす」って人が居たよ」

「僕達は危ないから避難してた」


「そうなの…」


「お姉ちゃん、ここで何をしてるの?」


「人を待ってるんだけど…」

「君達はアメ-ルお姉ちゃんを捜しに?」


「うん、そうなんだ」


「ここには居ないわ」

「それに早く出た方が良いわよ」


「うん…、ありがとう」

「それじゃ」


「「それじゃ」じゃダメです」

「ここを見られては…」


「え?」


ガシッ


2人の子供の顔が掴まれる


「記憶消去」


ヴゥン…


「う…」


バタン!!


倒れる2人の子供


「何を…!!」


「GLさん、ここを見られてはいけません」


「ユウリ…!!」


「飛行船で別れて以来ですね」

「お元気でしたか?」


「その子達に何をしたの!?」


「ここの記憶を消しただけです」

「イタズラ好きな子供達ですね…」


ため息をつくユウリ


「炎鬼さんは居ますか?」


「待って!どうしてアナタがここに!?」

「イトウさん達と行動してるはずじゃ…!?」


「アレは僕の分身です」

「得意技でして…」


「…アナタ、裏切っていたの?」


「炎鬼が言ってませんでしたか?」

「私達はあなた方の味方であって味方ではありません」


「…!?」


「一つの目的は同じです」

「「ヤグモを倒す」という目的」

「ですが、月神を利用するか否かで私達の目的は別れる」


「「目的」…!?」


「月神の能力は知っていますね?」

「生命を自由自在に操る能力…」

「私達の目的は「月神を利用し、死者を蘇らせる事」」

「しかし、イトウさん達の目的は「月神を封印する事」です」


「って事は…」


「ヤグモを倒すまでは協力します」

「しかし、それからは…」


「それ以上は言うな、ユウリ」


「来ましたか」


「アナタは…!!」


暗闇から1人の男が歩いてくる


「和風…!!」

「アナタまで…!!」


「そんな言い方するなよ…」

「俺も、ユウリや炎鬼達と目的は同じだったんだが…」

「ロックは生きていたから、今はどちらについても良い」


「初めて聞きましたよ…、それ」


「ん?言ってなかったか?」

「まぁ、ロックに怒れるとは思うが…、別の目的も有る」

「それが有る以上、お前達に着いているよ」


「和風…!いつから裏切ってたいの!?」


「「裏切っていた」って…」

「今は仲間にも等しい存在だぞ?」


「裏切っていたのに変わりは無いわ!!」


「まぁ…、「いつから」って言われると…」

「初めから」


「私達が出会ったときから、って事!?」


「まぁ、そうなるな」

「メタル達の計画は、もっと前に始まっていたぞ」


「…その事については聞かないわ」

「ヤグモ側に私の脳内を見られたら…!!」


「計画より見られたらマズイ物が有るだろう?」


「え…!?」


「こんな暗闇に男女2人…」

「何してたんだ?」


「な、何もしてません!!」


「今回だけじゃない」

「今までのも見られたら…」


「だから!してませんって!!」


「まぁ、冗談は置いておいて」

「お前は何をしに来たんだ?」


「炎鬼に連れてこられたのよ!!」


「ああ、炎鬼が…」


「何も知らないんですか?和風」


「知るはず無いだろ?今までウェン達と居たんだから」

「それと、コレ」


和風がユウリに布に包まれた物を投げる


「ウェンの紋章だ」

「ヤグモに渡すよう、炎鬼に言ってくれ」


「解りました」


「どうして、アナタが持ってるの!?」


「ウェンが渡してくれた」


「そんなはず無い!!」


「そんなはず有るんだよ」

「ヤグモが代用品として一般人を使うかも知れないからな」

「それを防ぐためだ」


「ウェンさんが…!!」


「で、どうして秋雨は眠ってるんだ?」


「私を生き返らせたから…」


「ん?お前、死んだのか?」


「炎鬼に殺されたのよ!!」


「炎鬼が…、無茶苦茶しやがる」

「秋雨はエネルギ-の使い過ぎか」


「そうみたい…」


「また能力を失っても知らんぞ」

「能力を取り戻させるのには、秋雨への負担が大きすぎる」


「…そうね」


「炎鬼は?何処に行った?」


「ヤグモのアジトに…、竜山と一緒に行ったわ」

「「騒ぎを起こす」って…」


「もう、金田の死体を取り戻しに行ったのか」

「計画より早くないか?」


「大丈夫です」

「しかし、秋雨君はメタルさんと金田さんを復活させるだけの体力がありますか?」


「体力どうこう以前に…、秋雨の能力が持たない」

「メタルさえ復活させられるかどうか…」


「そうですか…」

「やはり、月神に頼らなければならないのですね」


「…和風、聞きたい事が有るわ」


「何だ?」


「秋雨の能力は命を削るの?」


「ああ、削る」

「大きく、ってワケではないんだが…、過度の使用は厳禁だ」

「…心配するのは、そこじゃないが」


「え?」


「秋雨の能力も月神に匹敵する程の物」

「月神と同じ運命を辿らなければ良いが…」


「月神も元は人だったんでしょ?」


「まぁな」

「秋雨と同じく、異種な能力を持ったが故の末路だ」


「「異種の能力」…」


秋雨の手を握るGL


「さて、炎鬼が帰ってくるのを待つか」


「竜山…、大丈夫かな?」


「心配ないだろ」

「アイツ、ああ見えて良い奴だからな」


「そうは思えないけど…」


「私も思えません」


「お前達…、案外、酷いな…」

読んでいただきありがとうございました

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