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王との遭遇

「…」


バタン


モミジの部屋から出てくる秋雨


「…どうだった?」


「…「ゴメン」って」

「でも「ありがとう」だって」


「…そう」


「GL、モミジが呼んでたよ」


「私を?」


「うん」


「…解ったわ」


バタン


部屋に入っていくGL



モミジの部屋


「…モミジ」


モミジはベットに座っている


「GL、久しぶりだね」


「うん…、久しぶり」

「私に用?」


「秋雨の事について…、話がしたくて」


「そう…」


「座って」


モミジの隣に座るGL


「私…、秋雨に出会うのが遅すぎたいみたいだ」


「…」


「秋雨は良い奴だし…、彼が異世界に来てから出会って、楽しかった」

「旅の途中でも、色々助けて貰った…」


「モミジも…、秋雨を助けてあげたじゃない」


「そう…、だけど、それ以上に助けて貰った」

「私は初めて異性に興味を持ったよ」


「モミジ…」


「彼が好きなのは君なのか、それとも水無月という女の子なのか…」

「私には解らない」

「でも、彼は決めると思うよ」


「…うん」


「私は気持ちをきっちり伝えられた」

「気分がスッキリしたよ…」


「…そう」


「昔と同じだな…」

「私は伝えられたら気分がスッキリするようだ」


「…「昔」?」


「…口を滑らせてしまった」

「GL、どうして城に来たんだい?」


「アナタに会う為よ」


「…そうか」

「では、他の用は?」


「無いわ」


「本当に?」


「…ええ」


「…そうか」

「城の外まで送ろう」


「ありがとう」


「別れではない…」

「また、会えるのだから」


「…そうね」

「また、会いましょう」


「ああ!勿論だ!!」



城外


「では…」


「また会おう!モミジ!!」


「さようなら」


「それじゃ-な-!!」


歩き出す秋雨達


「臭ッ!竜山、その臭い…」


「焼却炉に落ちたんだぞ?死ぬかと思った…」

「点火10秒前だったし…」


「間一髪だな」


「まったくだよ」


「それで、次は何処に行くのかしら?」

「モミジもエリムも無理なら、他に誰が…」


「亜門さんは?」


「「亜門さん」?」


「ああ、あの人なら大丈夫だと思う」

「情報屋らしいし、この世界の詳しい事も解る」


「そうね、それじゃ行きましょう」



亜門の家


ドンドン!


「亜門さ-ん!居ますか-!?」


ドアをノックする竜山


「居ないのかな…?」


「それにしては、薪も割りかけだし…」

「何か有ったのかな?」


「何だろ…?」


「ん?君達、誰アルか?」


ガムナが秋雨達の前に現れる


「えっと…、何方?」


「俺はガムナと言うアル」

「君達、ここで何してるアルか?」


「亜門さんに会いに…」


「亜門?今は居ないアル」

「彼女に情報を貰いに来たアルか?」


「ええ、まぁ…」


「残念アルけど、亜門は、しばらく戻らないアルね」

「それにしても、子供だけで出歩くなんて…、正気アルか?」


「確か…、今は危険な状態でしたっけ?」


「そうアル」

「そもそも、こんな場所に…」


言葉を止めるガムナ


「…お前、名前は何て言うアル?」


「ぼ、僕ですか?」

「秋雨です」


「…そうアルか」

「しばらく待つアルね」


バサバサバサ!!


ガムナの腕に鳥が飛んでくる


「…」


何かを呟いているガムナ


「…コレで良いアルね」

「君達、行く当ては有るアルか?」


「いえ…、別に…」


「それじゃ、家に入ってるアルよ」


ガチャン


亜門の家に鍵を開けるガムナ


「良いんですか?」


「構わないアル」

「俺は、しばらく出かけるから待っていて欲しいアルね」


「解りました…」



亜門の家


「良いのかな?信用して」


「大丈夫だろ?」

「亜門さんの家の鍵、持ってるし…」


「知り合いと思うけど…」


「奪った、って言う可能性も…」


「う-ん…」

「どうする?」


「待った方が良いわ」

「もし、彼が敵なら私達が行動を起こせば追ってくるはず…」

「私達じゃ逃げ切るのは難しいわ」


「確かに…」


「様子見が一番、良い手よ」


「そうだな…」


「戻ったアル」


「来た…!!」


「炎鬼様、彼が秋雨アル」


「この小僧が…」


「えっと…?」


「ああ、この厳つくて鬼のような形相の人が炎鬼様アル」

「気難しい人アルから、気をつけるアルね」


「は、はぁ…」


「ガムナ、もう少しマシな表現は出来ないのか?」


「事実アル」


「…まぁ良い」

「お前達、WG学園の生徒だな?」


「ええ、そうですけど…」


「亜門…、と言う人間が学園に居ないか?」


「いえ…、亜門さんは居ませんが」


「居ない?居ないのか?」


「はい…」


「…そうか」

「ガムナ、解ってるな?」


「任せて欲しいアル」


外に出て行くガムナ


「…秋雨」


竜山が秋雨にささやく


「何だ?竜山」


「コイツ…、ヤグモの一味だ」


「!?」


「戦闘の時、崖の上に居た」

「戦闘に参加してはなかったけど…」


「…どうする?」


「戦っても勝てる相手とは思えない…」

「GLの言った通り、様子を見よう」


「そうだな…」


「賢明な判断だ」

「確かに、お前達では俺に勝てない」


「!?」


「少し耳が良いんでな」

「全部、筒抜けだ」


「…ッ!!」


構える秋雨と竜山


「え…?どうしたの?」


「GL!コイツはヤグモの仲間だ!!」


「…!!」


「確かにヤグモの仲間だ」

「だが、俺は月神と戦えれば、それで良い」


「…!?」


「要するに…、だ」

「お前達には興味もないし、戦う気もない」


「何を…!!」


ドゴン!!


炎鬼が秋雨を蹴り飛ばす


ドガシャァン!!


壁に叩きつけられる秋雨


「秋雨!!」


「大丈夫だ、GL」

「何のつもりですか?」


「…お前、何とも無いのか?」


「?」


(常人なら骨を折る蹴り…)

(奴の言っていた事が本当なら…)


「何とも無いの!?秋雨!!」


「ああ、痛みはないみたいだけど…」


「ちゃんと見せて!!」


体を触るGL


「…本当に何とも無い」


「お前達、予定変更だ」

「来い、小僧共」


「何処に行く気だ!?」


「鬼面族の村だ」


(鬼面族の村にはイトウさん達が…!!)


「断るわ」


立ち上がるGL


「勘違いするな」

「お前達に選択権はない」


「…!!」


「「行く」しか選択肢はない」

「いや…、「逆らって死ぬ」も有るか」


「…行きましょう、2人とも」


「GL!!」


「この人には勝てないわ」


「賢明だな、小娘」

「着いてこい」


歩き出す炎鬼


「くそ…!!」


「彼の目的は解らないけど…」

「死ぬよりマシよ」


「…ッ!!」



読んでいただきありがとうございました

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