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戦闘任務

「秋雨君、お願いがあるの」



「何ですか?会長」


朝、早くから会長に呼び出された僕



「メタル顧問から依頼が来てるの」


「…依頼ですか」



「Dランクの犯罪者の討伐よ」


「廃村に滞在してるらしいわ」



「制圧ではなく、討伐よ」



「僕、一人ですか」



「そうなるわ」


「これ、持って行って」


会長からハンドガンを渡された



「頑張ってね」


「…はい」



交通手段は、学園の用意した車だった



メタルさんは、僕に能力を発動させるつもりだろうか…


Dランクって事は、結構強いのだろうか


…ハンドガンは最後の手段にしたいな




そんなことを思っていると、廃村に着いた




「任務が終了したら、この携帯に、ご連絡を」


「解りました」



そう言い残すと、運転手は帰ってしまった




「ここに、誰か居るのか?」



本当に何もない


壊れた家や、廃墟のビル





…あれは、人影か?


砂埃でよく見えない




「アナタがDランク能力者ですか?」



「…君は俺を殺しに来たのかい?」




「…任務対象ならば」


「そうか…」



「戦いは、好きじゃないんだけどね」



「僕もです」



「気が合うじゃないか」



「合いたくありません」



「つれない奴だね…」




相手が油断している、今がチャンスか?



「君、能力は何だい?」



「言う必要性はありませんよ」



「じゃぁ、見せてよ」



「!!」



突っ込んできた!!



「クッ!」



ハンドガンを手に取り、発砲する



「当たらないね」



アニメのように避けられる



「やる気、有るのかい?」


相手の拳が出てくる



「カァッァアァ!!」


気が付けば、先刻、居たところから、数十メ-トル程飛ばされている



「冗談ですか…?」



「冗談じゃないよ」



「能力者じゃないの?」



「…教える必要性はありません」


「良い度胸してるね」



「俺の能力は一般的でね」


「身体能力の向上だ」



「君は何属性?」



「俺は風なんだ」




「移動力だけだから、パンチ力なんて無いでしょ?」



確かに、痛みは少ない




「でも、こんなのはどうかな?」



来た!


先刻よりも早い!!



「クゥッ!」



とっさに腕でガ-ドした



「中々やるね」



「でも、それだけじゃね…」



…何だ!?この脚力は…!?




「ァアァアア!!」



耐えられない…!!



「頑張るね…」



キックの威力が落ちない!?


ずっと相手は宙に浮いている…!?



「どう?驚いたでしょ?」



「風の能力って、応用すれば風で浮くことも出来るんだ」



「おりゃ!」



また、吹っ飛ばされた



「そろそろ、帰ってくれない?」



「…任務なんで」


「熱心だね」



「じゃぁ、エネルギ-を圧縮してデコピンで飛ばすと…」


「どうなると思う?」




「…?」



「俺程度じゃ難しいけど…」



ピュゥン!



僕の足下は血で染まっている



「弾丸ぐらいの威力になるんだ」



「ガァ…ァア!!」




「もう一回聞くよ?」


「帰ってくれない?」



「ハァハァ…」


「…任務なんで」



「熱心すぎるよ」



もう一発、先刻のが飛んでくる


死ぬのか?


治療員は居ない


味方も居ない



…死ぬのか?



「嫌だな…」








前には彼が目を見張っている


「…何をしたんだい?」



「…俺、生きてる」



足の傷は治っている



「どういう事だ…?」




「君、面白い能力だったりする?」


「さぁ?どうでしょうね…」




…行ける!!




「ウォォオォ!!」



「強気になったね!!」



彼の拳が飛んできたが、威力はない


蹴りも威力はなくなっている



何が何だか解らない



1つだけ解るのは…



…勝てる!!




「ハァァァア!!」



「くぅ!」



僕と彼の動きが止まった



僕の目の前には、彼の足


彼の喉元には銃口




「…お見事だね」


「…ありがとうございます」



廃村に一発の銃声が響き渡った

読んでいただきありがとうございました

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