聖地へ
大会会場、司令塔
司令塔には二五チ-ムとジョ-カ-チ-ム、綠とスルメが居た
「皆さん、お手数ですが…」
「この後は聖地に向かっていただきます」
「「聖地」?」
首をかしげる伊弉諾
「はい!優勝チ-ムと準優勝チ-ムは、その栄誉をたたえ、聖地に入ることを許可されるんです!!」
「…その聖地で何が有るんだ?」
ジョ-カ-が綠を睨む
「いえ、簡単な雑談と栄誉をたたえる儀式ですよ!!」
「それだけですから!!」
「では、行きましよあう」
「…噛みました」
「誰だ?その男は」
「ああ、彼は私の助手ですよ!!」
「さぁ、行こうじゃありませんか!!」
「…悪いが、その前に支度をしてきて良いか?」
「はい!構いませんよ!!」
「支度が終わったら、会場の前まで出てきてください!!」
「…悪いな」
部屋から出て行く二五チ-ム
「ジョ-カ-さん達は?」
「…俺達も支度をしてこよう」
「私、輝鈴を見てくる!!」
部屋から走って出て行くハ-ト
「…行くぞ」
バタン…
部屋から出て行くジョ-カ-達
「…上手くいったね、スルメ」
「この後は聖地に連れて行くだけで良いんだから」
「そうだね」
「それにしても、また噛んでしまった…」
「その癖、治らないの?」
「治ったら苦労しないよ」
「だよね…」
109号室
「輝鈴、大丈夫…?」
部屋に入ってくるハ-ト
「あれ?」
部屋には誰もいない
「出て行っちゃったのかな?」
ポン
「ひゃぁ!?」
ハ-トの肩に手が置かれる
「お、おお…」
驚く天鹿和
「びっくりするじゃない!!」
「わ、悪い…」
「き、輝鈴!!」
「もう大丈夫なの!?」
「ああ、すっかり全快だ」
「それで、何の用だ?」
「き、輝鈴が心配で…」
「俺なら大丈夫だよ」
微笑む天鹿和
「…変わったね、輝鈴」
「そうか?大して変わった覚えはないが…」
「ううん、変わったよ」
「…そうかな?」
「うん、そうだよ」
微笑むハ-ト
「…ハ-ト、頼みがある」
「今から言う事をジョ-カ-に伝えてくれないか?」
「何?」
「実は、秋雨が…」
ハ-トに用件を伝える天鹿和
「ほ、本気!?」
「シッ!声が大きい!!」
「あ…、ゴメンなさい…」
「俺も秋雨を身代わりにする事ぐらいしか聞いてない」
「それから詳しい事は教えてくれなかったが…」
「…メタルを信用して良いの?」
「青龍を…」
ハ-トの口を防ぐ天鹿和
「それは禁止だろ?」
「あ…」
「まぁ、頼む」
歩いて行く天鹿和
「輝鈴!!」
「何だ?」
「…ううん、何でもない」
「?」
「それじゃ!!」
ハ-トが自室に走っていく
「何なんだ?一体…」
ヤグモのアジト
「来たか、イトウ」
ヤグモが立ち上がる
「準備は整った…」
「行くぞ、聖地に」
「…そうだな」
327号室、二五チ-ムの部屋外
「さて、頼むぞ?蘭斬」
「ああ、解っている」
部屋の外にはメタル達が居る
「計画は慎重に、な」
「…それは良いんだが」
不安そうなウェン
「どうした?ウェン」
「何で!外で話してるんだよ!?」
「仕方ないだろ?瑠衣が着替えてるんだから」
「アイツが外で着替えればいいだろ!!」
「そう言う問題ではない」
観音が口を挟む
「外で着替えるなど、はしたない行為を仲間にさせることは出来ん」
「そうだぞ!ウェンの変態!!」
叫ぶ伊弉諾
「静かにしてくれ、2人とも」
ため息をつく蘭斬
「…むぅ」
「う…」
「秋雨と言ったか?」
「はい」
「この計画は、お前が要だ」
「頼んだぞ」
「はい…!!」
「メタル、ハ-トに伝えてきたぞ」
天鹿和が走ってくる
「さて、準備万端だな」
「俺達も行くぞ」
「はい…!!」
西の孤島
五神三聖本部
「では皆さん、行ってきます」
船に乗るユウリ、竜山達、オキナ
「行ってらっしゃいませ!ユウリ様!!」
「見送りなんて、しなくて良かったのに」
竜山達の目の前には地上を覆い尽くすほどの信者
「凄い数ね…、何人、居るんですか?」
「私も数えたことは有りません」
「でも、これでも全員じゃないんですよ?」
「へぇ-、凄いな…」
「いえいえ!それ程でも!!」
「どうして、アンタが照れるのよ?」
「教えに集まったんでしょ?彼達は」
「そうでした…」
肩を落とすユウリ
「お前達、雑談はそれぐらいにしておけ」
「聖地に入れば、激しい戦闘が待っているんだからな」
「…はい」
「聖地に着いたら、しばらくは様子を見る」
「俺が合図をするまで出るな」
「特に竜山!GL!!」
「は、はい!!」
「お前達は、すぐに感情的になるからな」
「よく注意しておけ」
「わ、解りました…」
(こういう所は戦闘訓練教官らしいな…)
「では、出発します」
ブォオオォォォオオ!!
船が発進する
「行きましょう…!!」
「聖地へ!!」
読んでいただきありがとうございました