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漂流者

大会会場


「それでは!決勝戦を開始します!!」


「うぉおおおおおおおお!!」


最大の盛り上がりを見せる会場



観客席


「結局、二五チ-ムVSジョ-カ-チ-ムか」


「予想通りだな」


「…ああ」


観客席で話しているメタルと和風


「ウェンと天鹿和は回復したし…」

「後は、どちらが勝つか、だな」


「どっちが勝っても、正直な話、関係ないんだがな」


「…そうか」


「問題は、その後だ」

「ヤグモ側が、どう出るか…」



大会会場


「それでは!伊弉諾とスペ-ドの試合を始めます!!」


両手を振り下ろす審判


「始め!!」



西の孤島


五神三聖本部


面会室


「目標…、健在…」

「行動…、不可」

「修繕箇所…、多数」


ボロボロの男が横たわっている


「この男…、人間じゃないわね」


「その様だな」


傷口からは様々な機械が見えている


「ロボット…、でしょうか?」


「そうだろうな」

「それも、見た事のない兵器を備えてやがる…」


「でも、試作品ね」


「え?」


「完成されているのなら、こんなに弱くはないはずよ」

「恐らく、デ-タ集め程度の物でしょう」


「…そうですか」


「敵は準備を整えていると見た方が良いわね」

「こちらも、何か手を打たなくてはならないわ」


「…そうだろうな」


「皆さん!大丈夫ですか!?」


ユウリが奥の部屋から出てくる


「大丈夫ですよ、ユウリ様」


「良かった…」


安堵のため息をつくユウリ


「怪我を治療します」


「ありがとうございます」


シュゥウゥウ…


ヴァトラの傷を治すユウリ


「皆さんも」


「…お言葉に甘えるわ」


シュゥウウウゥウウ…


竜山達の傷も治していく


「…それじゃ、私達は行くわね」


立ち上がる舞桜


「…行かせません」

「先刻、言ったでしょう?」


「私達も言ったはずよ」

「「こちらも、閉じ込められているワケには行かない」と」


「…柳舞との約束は守らなければならない」

「柳舞は、俺達の為に戦ってくれているのだからな」


「私達も、任務を果たさなければならないのよ」

「出て行くわ」


「…そうはいかない」


睨み合うヴァトラと舞桜


「そうだ!!」

「お茶でも…」


「…ユウリ様、2回目は無理があります」


「そうですか?」

「そう言えば、先刻は出してませんでしたね」


奥の部屋へ走っていくユウリ


「紅茶です!」


「漂流者です!!」


「え?」


面会室に、先刻の見張りが入ってくる


「アナタは、先刻の…」


「こ、この状況は!?」


「どうでも良い」

「漂流者とは?」


「はい!赤毛でハチマキをしており、ハンマ-を背負っております!!」

「先刻から「メシを食わせろ」と連呼しており…」


「…もう良い」


「も、もう報告はよろしいので!?」


「誰だか解った」


「…オキナさんだな」


「そうだろう」


「それ以外あり得ないわよね…」


「…だろうな」


「これが漂流者です!!」


「メシ!!」


「やっぱり」


見事にハモる3人


「何してるんですか?オキナさん」


「いや…、ヤグモの一味と戦っていたんだが…」

「倒したまでは良かったんだよ」


ため息をつくオキナ


「その後、川に落ちてな」

「そのまま流されて…」


「この状況ですか」


「ああ、そうだ」

「色々、聞きたい事が有るんだが…」


オキナがユウリを見る


「…全て説明します」


「ああ、頼む」


説明中…




「…そうか」

「今は俺達に協力してくれるんだな?」


「はい、勿論です」

「過ちを…、償わなければなりませんから…」


「…ああ、そうだな」

(問題はロックか…、死んでいるのか、死んでいないのか…)


考え込むオキナ


「で、どうして竜山達がココに居る?」


「ヴァトラを探しに…」


「じゃ、もう見つかっただろ?」

「お前達は学園に帰れ」


「…私は兄を見つけるまで帰るわけにはいかない」

「でも、この件については竜山君とGLは関係ないわ」


「…そうかも知れません」

「でも!俺達も秋雨が無事か確かめたいんです!!」


「…そう言う事よ」


「…はぁ~」


大きくため息をつくオキナ


「…ユウリ、行くぞ」


「はい?」


「聖地に」


「しょ、正気ですか!?」

「敵地に乗り込むような物ですよ!?」


「…だからこそ、だ」

「この3人も連れて行く」


「な…!?」

「それだけはダメですよ!!」

「彼達を守るように、柳舞さんから言われているんです!!」


「…ココに居る方が、危険だと思うが?」

「敵に居場所がばれているんだぞ?」


「う…」


押し黙るユウリ


「…解りました」


「ユウリ様!!」


「ヴァトラ、今回ばかりはオキナさんが言っていることが正しい」


「では!私もお供します!!」


「いえ、ヴァトラは残ってください」

「また、五神三聖の皆を人質に取られてしまっては、意味がありませんから」


「…ッ!!」


「…善は急げです」

「行きましょう、オキナさん」


「ああ、そうだな」


「…オキナ!!」


「何だ?ヴァトラ」


「ユウリ様に傷が付くような事が有ってみろ!!」

「タダでは済まさんぞ!!」


「…解ってるよ」

「行くぞ、竜山、GL、舞桜」


「…はい」



109号室


バタン!!


「準備しろ」


メタルが小走りに部屋に入ってくる


「結果は?メタル」


「二五チ-ムが勝った」

「今から表彰が始まるはずだ」


「…その後だな?聖地に行くのは」


「そうだ」

「準優勝のジョ-カ-達も聖地に行くだろう」


支度をするメタル


「ちょっと待ってくれ!メタル!!」


「何だ?凩」


「その「聖地」とは何だ!?」


「…儀式が行われる場所だ」

「お前達にも話しただろう?」


「あ、ああ…」


「そこで秋雨には身代わりになってもらう」

「蘭斬達には確認を取っている」


「…行くか」

「ヤグモの野望を滅ぼしに」


「は、はい!!」

読んでいただきありがとうございました

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