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謎の人物

脱衣場


「ふぅ…」


衣服を脱ぐ秋雨


(天鹿和さん、大丈夫かな…?)


ガララララ


風呂場に入る秋雨


風呂場


カポ-ン…


風呂場には、1人の先客が居る


「誰だろう…?」


「…」


バシャン


かけ湯をし、風呂に入る秋雨


「…」


隣の人間は無言で、かなり気まずい


「えっと…」

「良いお湯ですね!!」


「…そうですわね」


(…?)


「1つ、聞たいんですけど…」

「殿方が女性の湯に何の用ですの?」


「!?」


よく見ると、隣の客は女性である


「あ、あれ!?ここは男湯じゃ…!?」


「時間によって、男湯と女湯が入れ替わるのでしてよ?」

「知らなくて?」


「あ、す、すいません!すぐに出ます!!」


バシャ!


風呂から出る秋雨


「…お待ちになって」


「!?」


「アナタ、確か…」


ガララララ


風呂場に2人の客が入ってくる


「そうよね-」


「でも、次の戦いは…」

「あれ?」


2人の客が女性の方を見る


「すいません、先刻、誰か居ましたか?」


「いいえ、見てませんわ」


平然と答える女性


「そうですか?」


「ええ、そうですわよ」


「ちょっと!サウナに行ってみようよ!!」


「そ、そうね…」


サウナに向かう2人の女性


「…もう、よろしくてよ」


「ぶはぁっ!!」


風呂から出てくる秋雨


「ど、どうして、僕を庇ったんですか?」


「聞きたい事が有りましてよ」


「え…?」


「アナタ、天鹿和 輝鈴のチ-ムの一員でしょう?」


「あ、はい…」


「私は瑠衣ルイと申しますわ」

「本選参加者の1人でしてよ?」


「そ、そうなんですか…」


「…あの天鹿和という選手、精神状態は正常でして?」


「…そうは言えないかも知れません」

「少し、事情がありまして…」


「言えないのなら、構いませんわ」

「無駄に聞くのは趣味ではありませんので」


「助かります…」


「ただし、気をつけてくださいませ」


「何がですか?」


「天鹿和と言うお方、見た所によりますと、「弱い」とか「青龍」と言う名に反応するようですわね?」

「ああ言う方ほど、1度壊れると取り返しがつきませんわ」


「…はい」


「それが言いたかっただけでしてよ」


ザァ-ン


風呂場から上がる瑠衣


「…あら」


「どうかしたんですか?」


「私とした事が…」

「シャンプ-を忘れてしまいましたわ」


「あ、貸しましょうか?」


「いえ、結構ですわ」

「ウィロ-!シャンプ-を貸してくださいませ!!」


「はい」


ポ-ン…


男湯からシャンプ-が飛んでくる


「ありがとうございますわ」


「いえ、構いません」


「…あれ?」


首をかしげる秋雨


「どうかいしまして?秋雨さん」


「いえ、何でもないですけど…」

(何だろ?あの人の声…)


「…さて、後ろを向いていただけますか?」


「え?」


「体と髪を洗いますので」


「あ、もう出ます」


風呂場から出ようとする秋雨


「別に構いませんが…」

「よろしくて?」


「はい?」


「今、出れば、脱衣場には女性が居ましてよ?」

「警備員に1分と言わず、捕まりますわ」


「あ、はい…」


「お風呂の茂みの奥から、男湯に抜けられますわ」

「早く行ってくださる?」


「あ、ありがとうございます」


バシャバシャ


風呂に入っていく秋雨


ガサガサ


(ここか…)


「…何してる?」


「あ!!」


秋雨の目の前にダイヤが居る


「…覗き」

「…ハ-トに言う」


「ま、待って!コレは勘違いで…」


ガシッ


メキメキメキ…


秋雨の肩が、信じられない力で掴まれる


「何してるのかなぁ?」


「は、ハ-トさん…」

「間違って、入ちゃって…」


「問答無用!!」


ゴッ!!


「がはぁ…!!」


ハ-トの拳が秋雨の腹部にめり込む


「出てけ!!」


「…ハ-ト、やり過ぎ」


「これぐらいやった方が良いの!!」

「って、あれ?」


ハ-トの目の前から秋雨が消える


「逃げた!!」



男湯と女湯の間の茂み


「死ぬかと思った…」


地面を這う秋雨


ガサ…


「で、出れたぁ…」


男湯に出る秋雨



男湯


「ふぅ、もう大丈夫かな…」


「あれ?秋雨じゃないか」


秋雨の目の前にスペ-ドが居る


「あ、スペ-ドさん」

「何してるんですか?」


「その言葉、お前にそのまま返すよ」

「そこで何やってんの?」

「覗き?」


「ち、違いますよ!!」

「スペ-ドさんこそ、何してるんですか!?」


「覗きに行くんだけど…」


「堂々言わないでください!!」


「…まぁ、冗談は置いといて」

「天鹿和、無事?」


「…どうにかって状態です」

「でも、どうしてスペ-ドさんが敵の心配を?」


「…昨日の敵は今日の友ってね」


「今日も敵ですけど…」


「まぁ、良いや」

「それじゃ」


茂みに入って行くスペ-ド


「何処に?」


「覗きに」


「そうですか…」

「ああ、それと」


「ん?何?」


「先刻、ここに「ウィロ-」って言う人が居ませんでしたか?」


「ああ、居たけど、出て行ったよ」

「つい先刻ね」


「…ありがとうございました」


「どうかしたのか?」


「いえ、別に…」


「?」



東の国、城下町前


「…さて、俺達は雷火を探しに行こう」


「そうは言っても、どうするんだ?」

「情報がない」


「カンパニ-に行く」

「カンパニ-には用事も有るし、何より情報がある」


「…そうか」

「解った」


「さて、アメ-ル」


「何?」


「鬼怒の傷を治してやれ」


「うん、解った」


シュゥゥウゥ…


鬼怒の傷を治すアメ-ル


「…治療系の技が使えるのなら、どうして白刃之の傷を治さなかった?」


「シ-達の見張り役だ」

「ヤグモが、いつ裏切り者を始末しに来るか解らないからな」


「…そうだったのか」


「さて、カンパニ-に行くぞ」

「ここから、そう遠くない」

読んでいただきありがとうございました

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