役職就任
「秋雨、重要な話が有る」
鬼怒さんに、呼び出された僕
「お前に生徒会の書記を努めて欲しい」
「…何でですか?」
「先日、生徒会責任者顧問から、「お前を役職に就けろ」と掛け合われてな」
「生徒会責任者顧問って…」
「要するに責任者だ」
「…どうして役職に?」
「面白いことが起こるらしい」
「面白いこと?」
「ああ」
「責任者って誰ですか?」
「会わなかったか?メタルさんだ」
「え!?あのツバ帽子の…」
「ああ、そうだ」
…あの人が責任者だったのか
「でも、あの人って喫茶店の従業員じゃ…」
「風紀員の責任者は、戦闘員育成組の人達だし、治療員の責任者は保健室の養護教諭だ」
「イトウさんですか?」
「ああ」
「戦闘員育成組って…?」
「その名の通り、戦闘の基礎を叩き込むんだ」
「僕も受けるんですか?」
「…能力が解ってないだろう」
「主に能力の強化、戦闘時の訓練だからな」
「それと、書記はもう1人いる」
「春白さんですね」
「そうだ」
「彼女は中々良い逸材だから、先輩として教えて貰うと良い」
「解りました」
「秋雨君!こっちに来て!!」
「はい」
「私が書記の春白」
「よろしくお願いします」
「…先刻、鬼怒先輩が私のことを」
「中々良い逸材って言ってましたね」
「やった~!!」
踊っている…
「あの~、春白さん?」
「ん?何?」
「書記って何をすれば…」
「ほとんど、何もしなくて良いよ」
「え?」
「私、戦えないから事務業は全部やってるの」
「じゃぁ、僕は…」
「アナタは他の委員会に交渉に行ってもらうわ」
「交渉?」
「学校から毎月、各委員会に資金が給付されるの」
「活躍に応じて、3つの委員会で分け合う会議が開かれるの」
「秋雨君には、その会議に参加して貰うわ」
「で、出来るだけ多く獲得して欲しいの」
「…はい」
「お供として、1人か2人、連れて行っても良いわ」
「何か頼み事されたら、受けた方が良いわよ」
「はい」
「じゃぁ、2時間後に有るから準備整えてね」
「早速ですか!?」
「うん」
「竜山君とGL連れて行けば?」
「…そうします」
「って、GLは治療委員では?」
「信用できるなら誰でも良いわ」
「…解りました」
その後、竜山とGLを連れて会議会場に向かった
「え-、今から予算会議を始めます」
「春白さんの、用務を受け継いだ秋雨君ですね?」
「はい」
確認はするのか…
「まず、生徒会!」
「…4割!!」
「次に風紀委員!」
「…3割!!」
「最後に治療委員!」
「…3割!!」
「以上です」
「…何で生徒会だけ多いんだ?」
竜山の素朴な疑問
「戦闘員の武器の補修とか、給料とかよ!!」
「あ-、なるほど!!」
会議後、僕は風紀委員の人に呼び止められた
「ちょっと、お願いがあるんだ」
「…何ですか?」
「君、真の能力者なんだろ?」
「はい」
「GLちゃんは君の属性のおかげで、回復系を手に入れたんだろ?」
「それが何か?」
「ウチの部員を治療してやってくれ!」
「治療なら治療委員に…」
「真の能力属性の君だから意味があるんだ!!」
…どういう事だ?
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