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全ての始まり

「ギギィィィヤアァアアア!!」


「来たぞ!!」


突っ込んでくるモンスタ-達


「強制変換!!」


ズズズズ…


地面が大きく凹んでいく


「グギギヤァァ!!」


次々に地面に落ちていくモンスタ-達



「爆炎煙幕!!」


ジュゥウゥゥウウ…


「ギギ!?」


周りに煙幕が広がる


「見えるか?化け物共」

「見えないだろう」


ドスッ!


鋭く、鈍い音が煙の中に響き渡る


「グギィ…」


弱々しい化け物の声


「さて、次はどれだ?」



「Dehydration time」


凩が化け物の体に触れる


ヴヴヴヴヴ…


「グギヤァアア!?」


干からびていく化け物


「さぁ、干からびろ」

「水を貴様達の体から抜いてやろう」



「鋼斬・蝉時雨!!」


ダダッダダッダダ!!


的確に一撃一撃を当てるメタル


「久々に、楽しくなりそうだぜ!」


「グギギギィ!!」


「来い!化け物!!」

「鋼斬・閃光!!」


ドゥゥゥウン!!


化け物を一気に貫くメタル



「…」


ウェンが水に触れる


ズズズズズズ…


水から、巨大な竜が現れる


「水竜」


バシャァァァン!!


水に飲まれるモンスタ-達


「お前達に構ってる暇はない」

「失せろ」



「ギギギギ!!」


化け物の一体が吠えたかと思うと、全てのモンスタ-が逃げていく


「…撤退したか」

「モンスタ-にしては、良い判断だ」


「ふぅ…」


ため息をつく秋雨


「さて、拠点を作るぞ」

「休む暇はない」


「は、はい!!」


「水は、俺に任せろ」

「メタルと秋雨は食料を」

「天鹿和は凩は拠点を作れ」


「了解!!」


それぞれが、与えられた仕事をこなしていく


「秋雨、行こう」

「食料は必要だ」


「そうですね」


食料を探しに行く秋雨とメタル



「…メタルさん」


「何だ?秋雨」


2人で森の中を歩く秋雨とメタル


「聞いて良いですか?」


「何を?」


「…メタルさん達の過去を、全てを」


「…そろそろ、教えても良いかもな」

「お前は、知る権利がある」

「だが、それを話すには全てを話す必要があるな」


帽子を取るメタル


「…昔、俺と金田とガルスは喫茶店を経営していた」

「毎日、大した金にならない依頼をこなしていてな…」

「そんな、ある日だった」


「何が有ったんですか?」


「ある男達が、俺達に依頼をしてきた」

「「国家に反逆をしようとする男を始末して欲しい」と…、な」

「俺達は、その依頼を受けた」

「…苦戦の末、依頼は達成した」

「そして、それが全ての始まりだ」


「?」


「俺が殺したのは、獅師という男でな」

「今は教頭のスカルも、元は獅師の手下だった」


「そうだったんですか!?」


「獅師は強かったが、オキナや依頼主のブラットという男のおかげで倒せた」

「だが、ブラッドは俺を庇って死んだ」

「情けなかったなぁ…、俺は」


「そうでしたか…」


「まぁ、その後、生き残ったスカルはロックに拾われてカンパニ-に勤めたが…」


「カンパニ-に…」


「で、その後、俺達の所に招待状が来た」

「この大会の…、な」


「大会のですか?」


「獅師を倒した後も、結構な事をしたからな」

「名は広まってたんだろう」


「で、参加したんですか?」


「したさ」

「予選は楽々、突破」

「本選では、変装したロック、コクトとその仲間、そして…、ヤグモと戦った」


「結果は?」


「優勝だ」

「だが、決勝で戦った俺とガルスはボロボロで、人数あわせに出てくれたイトウさんとメイスもボロボロだった」


「金田さんは?」


「温存してたからな」

「結構、元気だった」

「表彰の後、妙な紋章を渡されてな」

「それが、「月神の紋章」だった」


「「月神の紋章」…」


「そして、俺達は遺跡に招待された」

「イトウさん達やオキナ達も着いてきた」

「ボロボロの遺跡で、そこには髭のオッサンや髪の長い女が居た」

「紋章を持った金田は連れて行かれ、5人の黒マントと3人の黒マントに囲まれた」


「そこで、何があったんですか?」


「…儀式さ」

「大会は仕組まれたモノで、エネルギ-純度が高く、強い者を選別する為に開かれた物だった」


「何の為に…!?」


「…月神の復活だ」

「金田は依り代にされ、金田の魂は金田の体の中に封じられた」

「5人と3人の正体は…」


「五神と三賢者…」


「そうだ」

「彼達が協力したのは、親しい人物や親族を人質に取られていたり、月神の復活を望んだりしていたからだ」


「それで、金田さんは…!?」


「月神となり、髭のオッサンに連れて行かれた」

「まぁ、その髭のオッサンがハジャって言う全ての元凶だったんだけどな」

「俺達は抵抗した」

「だが、五神や三賢者、髪の長い女に歯が立たず、ボッコボコにされた」


「メタルさん達が…!?」


「…その後、イトウさんのおかけで逃げれた」

「俺とガルスは敵の本拠地に突っ込んだ」

「そして…、負けた」

「ハジャは「この基地は、もう必要ない」と、俺とガルスごと基地を爆破」


「生きていたんですか?」


「俺は幽霊じゃないぞ」

「次に気が付いたときにいたのは、孤島の収容所」


「「収容所」?」


「捕まってたんだよ」

「ハジャにとって、俺は有害因子だったからな」

「俺が気が付いた頃には、北、東、西、南の4国が、統一されていた」

「ハジャに…、な」


「どうしてですか?」


「…ハジャが、力によって制圧したんだ」

「月神の依り代となった金田も、それに協力していた」

「そうしてハジャは、全ての国の王となったわけだ」


「メタルさんは、その後、どうしたんですか?」


「…逃げた」


「え?」


「ハジャに敵わないのを痛感したからな」

「戦いをやめて、収容所に収容された」

「脱獄し、ハジャに、もう一度、挑もうとしなかったんだ」

「…それから、3年が経った」


「3年も?」


「収容所に居た俺は、いきなりぶっ飛ばされた」


「誰にですか?」


「オキナに、だ」

「「こんな所で何をやってるんだ!?」ってな」

「その後、マジ説教を食らってな…」


苦笑するメタル


「その説教を食らって、目が覚めた」

「それで、脱獄しようとしたんだが…」

「収容所は、4国の連合軍によって制圧された」

「オキナが俺に接触したことを、ハジャが知ったんだろう」


「それで、どうなったんですか?」


「当時、収容所に勤めていたトウツとフェザ-のおかげで、オキナと共に脱出した」

「そして、イトウさん達が居る隠れ家に向かった」


「「隠れ家」?」


「…3年前、真実を知る俺とガルス、イトウさん達やオキナ達は、ハジャにとって邪魔者だ」

「イトウさんの研究所も俺達の喫茶店も、ハジャの監視下に置かれていたからな」

「変わりの隠れ家を造ったわけだ」


「なるほど…」


「隠れ家には、イトウさん達とアオシ達、ガルスとツキワが居た」


「ツキワさんが?」


「俺を拾ったのはトウツ達だったが、ガルスを拾ったのはツキワさんだったわけだ」

「ツキワさんのところで修行したガルスは、一段と強くなっていた」

「俺は、「お前は何をしていた?」とガルスにも吹っ飛ばされた」

「あの時ほど、後悔したことは無かったなぁ…」


しみじみとするメタル


「その後、戦いの感覚を取り戻すために、1ヶ月、全員と戦った」

「傷つけば治し、傷つけば治しを繰り返してな…」

「死ぬかと思ったよ」


「どうなったんですか?」


「…少なくとも、前よりは数十倍強くなったと思うぞ」

「そして、ハジャの所に突っ込んだ」

「激しい戦闘だった…」

「その時、ヤグモのぶっ殺したと思ったんだが…」

「アイツは生きていたな、その仲間も」


「ヤグモ…」


「俺は、ハジャの居る所に着いた」

「…そこで、月神に憑依された金田と戦った」


「…どうなったんんですか?」


「勝ったよ」

「最後は、素手で殴り飛ばしてやったけどな」


「で、最終的にハジャと対面した」


「勝ったんですか?」


「いや、勝たされた」

「ハジャは、最後に自分で命を絶った」


「どうしてですか?」


「目的のためだな」


「?」


「ハジャが死んだ途端、金田が苦しみだしてな」

「胸の紋章が光り出した」

「その紋章は、何だかヤバイ気がしてな」

「俺が壊した」


「「壊した」!?」


「偽物だよ」

「その後、金田を背負って脱出した」

「ハジャの基地は爆破して、残骸と化した」


「勝ったんですね」


「いや…、まだ勝ってなかった」

「イトウさんが言うには、金田が貰った偽の紋章には封印術が施されていて、月神は強制的にハジャに従っていたようだ」

「月神は、金田から離れて、地獄に帰って行った」

「金田は、月神が離れたことによって、元に戻った」


「そうだったんですか…」


「ハジャが死に、4国は平和になった」

「俺達も通常業務に戻るはず…、だったんだがな」


「「だった」?」


「カンパニ-から、1通の手紙が来た」

「「メタル、ハジャは地獄に居る」ってな」

「訳が分からなかったが、その名前を出されて黙ってる訳にはいかない」

「カンパニ-に向かった俺は、初めてロックに合った」

「ロックが言うには「ハジャの目的は、地獄で異世界への門を開けることにある」ってな」


「それで、どうしたんですか?」


「地獄に行くには、死ななきゃならない」

「金田達を殺すわけにはいかなかったし、最も強い俺が死んだ」

「そして、五神と三賢者に協力を求め、地獄への門を開けた」


「躊躇がないですね…」


「…地獄で俺を待っていたのは獅師」

「俺に協力する、と言ってきた」


「敵だったんじゃ…」


「アイツは、主従関係とか従うってのが好きじゃない」

「地獄に逃げ込んだハジャが気に入らないって理由で、俺に協力してくれたな」

「それと、地獄で協力してくれたガキが居たんだが…、名前を何て言ったかな?」

「忘れた」


(適当な人だな…)


「そして、ハジャの居る地獄の最下層に行くとき…」

「地獄の兵共は、俺達を殲滅しようとしてきた」


「メタルさん達を?」


「地獄はハジャの支配下にあったからな」

「地獄の全てはハジャの思いのままだった」

「もの凄い数でな、俺と獅師達だけでは、勝てなかった」

「そんな時、俺達を救いにバカ共が来た」


「「バカ共」?」


「金田達だよ」

「他にも、今まで戦ってきた仲間が居た」


「兵共は仲間に任せて、ハジャの所に行くために、魔五門という5つの門を抜けていった」

「5つの門の門番達は、獅師の手下と金田達が相手をした」

「獅師と俺は、ハジャの所にたどり着き、戦った」

「ハジャの元には、ブラッドが居た」


「ブラッドさんが?」


「ハジャによって記憶を消され、以前とは比べものにならない力を得ていた」

「獅師はブラッドの相手を、俺はハジャの相手をした」


「勝ったんですか?」


「無論だ」

「ハジャに勝った俺達は、地獄から脱出しようとした」

「しかし、俺達を襲ってきたモノがあった」


「闇、ですか?」


「そうだ」

「ハジャは最後まで、俺達を逃がすまいと闇を仕向けたんだ」

「…闇は、ブラッドが「ケジメだ」と、封印しようとしたんだが…」

「そのブラッドをぶっ飛ばして、獅師が自分の身を犠牲に封印した」


「獅師さんが?」


「獅師は、自分の身を捨てたんだ」

「闇に飲まれれば、地獄から出ることは出来ない」

「それを覚悟の上で…、な」


「どうして、そこまで?」


「「最高の思い出の礼だ」…、それが、獅師が闇に飲み込まれる際の台詞だった」

「俺達は、五神と三賢者によって地獄から出た」

「だが、魂の不足した地獄は闇が暴走した」


「闇が?」


「そして…、お前達の世界に通じる「扉」が開いた」

「異世界の魂を引きずり込もうとしたんだろう」


「それで…」


「それを防いだのは、月神だった」

「闇を地獄に押し込み、自らも力尽きた」

「今は、地獄で眠ってるはずだ」


ため息をつくメタル


「その後は、後始末で忙しかった」

「獅師の手下共は、「獅師様が心配だ」と地獄に帰った」

「「扉」を危険のないイトウさんの研究所に移動させ、お前達の世界に漏れ出したエネルギ-を封じるために、ロック達は学園を創った」

「それが、お前の学園の出来た理由だ」

「…と、まぁ、こんな所だな」

「結局、最後までハジャの目的は解らなかったけど」


「…話してくれて、ありがとうございました」


「構わないさ」

「とっとと、食料を集めよう」


「はい!!」


そうして2人は、食料集めにかかった

読んでいただきありがとうございました

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