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捜索隊編成

屋根


ガチャン


秋雨が屋根に出る


「…天鹿和さん」


「何だ?秋雨君じゃないか」


天鹿和が屋根の上で寝そべっている


「お話が有るんですが…」


「何?」


「人捜しを手伝って欲しいんです」

「その人って言うのは…」


「黙れ、クソガキ」

「時間の無駄だ」


天鹿和が秋雨の頭を掴む


「ふん、ふん、なるほど」


うなずく天鹿和


「柳舞って言う男の捜索か」

「男ってのは、気乗りしねぇな」


「…解っていただけたら結構です」

「柳舞さん捜索隊のメンバ-に、天鹿和さんが選ばれました」


「そんな抽選会みたいな言い方するなよ」


ため息をつく天鹿和


「行くのは構わねぇよ」

「むしろ、ありがたいぐらいだ」


「そうですか!では、残りのメンバ-を誘ってきます」

「天鹿和さんは、廃校に向かってください」


「解ったよ」


バタン


屋根から出て行く秋雨



「…裏、何を考えている?」


「何がだ?表」


「すんなり、お前が面倒なことを引き受けるとは思えない」

「何かを企んでるのか?」


「…さぁ?どうだろうな」


不敵な笑みを浮かべる天鹿和



食堂


「凩さん!!」


「何だ?」


凩が白珠と食事をしている


「柳舞さん捜索隊に参加していただけませんか?」


「…リ-ダ-の?」


「はい」


「…良いだろう」

「俺1人か?」


「いえ、他にも天鹿和さんが…」


「そうか」


「私も行く-!!」


白珠が立ち上がる


「ゴメン、白珠は入ってないんだ」


「え-!?私、入ってないの!?」


「文句を言うな、白珠」

「仕方がないことだ」


「ぶぅ-…」


「凩さん、廃校に向かってください」

「先に天鹿和さんが待ってるはずですから」


「…解った」

「お前は?」


「後で行きます」


「…そうか」



1年寮


自分の部屋に入る秋雨


「…」


置き手紙を書く


「…コレで良し」


手紙を置く秋雨



廃校、地下


「遅くなりました」


「やっと来たね、秋雨君」

「遅せぇぞ!!」


「秋雨、コレは誰だ?」


「誰が「コレ」だ!?」


「…色々、混乱してますね」

「凩さん、それは天鹿和さんです」


「しゃべり方が妙なんだが…」


「こちとら、2重人格なんだよ!!」


「そうか」


「秋雨!連れ戻しに行くのは、このメンバ-か!?」


「そうです」


不機嫌そうな裏


「…花の無いメンバ-だな」

「野郎ばっかじゃぁねぇか」


「最小のメンバ-で、との事です」

「行きましょう」


「そうだな」


扉に入る3人



異世界、イトウの研究所


「…ほう、コレが異世界か」


凩が辺りを見回す


「…戦闘が有ったようだな」


「秋雨!紙が落ちてるぞ」


天鹿和が紙切れを拾う


「何々?「秋雨へ、俺達は先に行く」だってよ」


「メタルさん達ですね」


「秋雨、その「メタル」とやらは、何故、この世界に来ている?」


「ヤグモという敵の討伐です」

「僕達の目的は、柳舞さんの捜索ですから」


「…そうか」


「ヤグモって敵は、正直、強い」

「油断しねぇ方が良いな」


「いえ、合っても逃げることが最優先です」

「僕達では、勝てる見込みがありません」


「ハッキリ言うんだね、秋雨君」


「天鹿和さんの裏なら、戦闘を挑みかねませんから」


「そこまでバカじゃねぇよ!!」


「それなら良いですけど…」


「さて、まずは何処を目指すんだ?」

「闇雲に捜して見つかる物ではないだろう」


「まずはカンパニ-に行きます」

「何でも屋ですから、情報は揃ってるかと」


「良い判断力だね」

「この世界では右も左も解らないから、秋雨君に頼るしかない…、か」


「そうなるな」


「気に食わねぇぞ!俺は!!」


怒鳴る裏


「はい、はい、裏は少し静かにしてね」


「…面倒くさい奴だ」


ため息をつく凩


「行きましょう」

「時間がもったいない」


「そうだね」


「その通りだ」


歩き出す秋雨達




東の森


「…暗い」


呟く天鹿和


「暗すぎだろうが」

「明かりはないのか?」


「無い」

「俺達は準備不足だったのかも知れないな」


「それにしても、この森の暗さは何でしょう?」

「日の光が差してないような…」


「原因は、アレじゃないか?」


大きな木が1本立っている


「大きいな」

「樹齢、千年は行くだろ?」


「あの木の葉が、空を覆い隠している」

「森を出れば、明るくなるだろう」


説明する凩


「とりあえず、森を抜けましょう」

「野宿を森の中でするのは望めません」


「…そうだな」

「森を抜けよう」


歩き出す3人



「…」


「…」


「…まだか」


歩き続ける3人



「…」


「…」


「…まだだな」


歩き続ける3人



3時間後…


「…」


「…」


「だぁ-!いつになったら出るんだ!?」

「ずっと歩き続けてるぞ!!」


「…確かに、天鹿和の言うとおりだ」

「幾ら何でも、この森は大きすぎる」


「でも、大きすぎる原因は…?」


「…解らない」

「目印を作るか」


「任せろ!!」


ガッガッガッ!!


地面に印を付ける天鹿和


「コレで良し、と」


「コレで、目印が出来た」

「歩くぞ」


歩き続ける3人



それから、しばらくして天鹿和の印を発見した


「…やはり、森の中をグルグルと回っているみたいだな」


「誰か、能力者の仕業か?」


「いや、人間が原因なら、印ぐらい消すだろう」

「自然的な物か…?」


考え込む3人


「…1つ、方法がある」


天鹿和が提案する


「横に移動がダメなら、上だ!!」

「木を登って行こう!!」


「…この木を、ですか?」


上を見上げる秋雨


木は優に8階建てのビル程は有る


「…良い案だ」

「行くぞ、秋雨」


「マジですか…?」


「マジだ」

読んでいただきありがとうございました

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