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戦場

ドスッ


天鹿和が右手を梵箭の顔に当てる


「な、何のつもり-だ?」


「服の裂け目の秘密、教えてやろうか」

「こういう事だ」


ヴヴッヴウ!!


ビビビッビビビ!!


天鹿和の手鎧の先端が激しく振動する


「ぎゃぁぁぁぁぁ!!」


必然、梵箭の顔は裂かれていく


「このカスタムはお気に入りでな」

「チェンソ-と同じ原理だ」


「ひぎいっぃいっぃぃ!!」


「アハハハッハ!痛いだろ!?」

「痛みを感じるお前は幸せ者だ!!」

「苦痛を感じられるお前は幸せ者なんだよ!!」


「ぐぅっぅぅ!!」

「かぁっ!!」


梵箭が力を振り絞り、天鹿和に酸をかける


ジュゥゥゥウゥウ…


「…だから?」


キュィイイイィン…


天鹿和の手鎧の先端の振動が止まる


「…飽きた」

「失せろ」


「も、もう何もしない-よ…!!」

「逃がしてく-れ!!」


「ああ、何処にでも行け」

「ただし、3カ所の選択だ」


「?」


「天国か地獄か、それとも病院か」


「び、病院が良い-よ!!」


「解った」

「俺だったら「天国」を選んだだろうな」


「ど、どうして-だ?」


天鹿和が梵箭の頭を掴む


「一生、ベットの上で植物状態なんてゴメンだからな」

「精神崩壊」


キィィィン…


ガタ…


梵箭が膝をつき、眼は虚ろになる


「…猿が」


「その猿にボロボロにされてるのは誰だ?」


天鹿和の前に、覆面をした男が現れる


「…2人目かよ」



牢獄周辺


「…はぁ-、はぁ-」


「何だ?前より弱くなったか?スカル」


「…メタルさんが強いんですよ」


傷だらけのメタルとスカル


実力は、ほぼ互角だがメタルが押している


「スカル、3回目は俺の勝ちか?」


「まだまだですよ…!!」


「…俺は柳舞に会いに行きたいんだけど」


「行かせません!!」


「仕方ないな…」


メタルが目を閉じる


「…真眼」

「発動」


「…それを、ここで使いますか?」


「あのバカに伝えることがあるんだよ」

「どうしても…、な」


ゴス…


メタルがスカルの腹部に拳を叩き込む


「がぁ…!!」


「それじゃ、寝てろ」


ドサ…


倒れ込むスカル


「強すぎたかな?」



ガァ-ン!ガァ-ン!!


オキナ達と金田、ガルスは学園側と戦闘を繰り広げていた


「メタルは勝ったみたいだな」


オキナがコクトと戦闘しながら、語りかける


「元副総督ともあろう者が…」


ため息をつくコクト


「元々、メタルに勝つって言う方が無理だろ」


「そうか?俺は追い詰めたが」


「で、結局、負けただろ?」


「…黙れ」


コクトの足下から、黒い何かが這い出てくる


「うぉ!出てきやがった」


「喰え」


バクン


オキナが黒い何かに包み込まれる


「吐け」


「何を、だ?」


ゴォォッォオォォン!!


黒い何かが激しい爆炎と共に吹き飛ぶ


「まったく、この程度で俺に勝てるとでも?」


「…チッ」



「魔光月風!!」


ゴォォォォ!!


激しい風が金田を襲う


「キツイね…」


「キサマが俺に勝てるのか?金田」


「ツキワさんの技は反則でしょ」


苦笑する金田


「反則も糞もない」

「ここは戦場だ」


「…だよね」


「ガルスを鍛えたのは誰だと思ってる?」

「これでも、俺は真価を発揮していない」


「「絶妙な風使い」が、ツキワさんの戦い方だよね」


「そうだ」


金田が銃を構える


「…」


ポスッ…


空発の銃


「…あれ?」


「風で湿気を運んできて、火薬を湿らせたりも出来る」


「…実弾が使えないとなると、やっぱり」


パァン!!


ピン!


ツキワの頬を金田の弾丸がかすめる


「…コレしかないよね」


「…エネルギ-を圧縮した弾か」

「面白い!!」




「炎魔!!」


バァン!!


アオシとロ-ブが戦っている


「どうした?初めより威力が落ちてるぞ」


「うるさい!!」


ロ-ブがスカルの方をチラチラと確認する


「よそ見とは…、余裕だな」


「しまっ…!!」


アオシがロ-ブの背後に廻る


パァン!!


そして猫だまし


「ほえ…?」


「可愛い女の子を傷つけるのは、趣味じゃない」


「い、今は戦闘中よ!!」


「もう、終わった」


「!!」


ロ-ブが地面に膝をつく


「…え?え!?」


「足腰が立たないだろう?雷属性の能力は、こういう所で役に立つ」


「私の体内信号を狂わせたのね!!」


「…よく分かったな」

「その通りだ」


「…」


ぎゅっと目を瞑るロ-ブ


「何をしている?」


「裏切り者に負けたんだもの!」


「「殺せ」と?」


小さくうなずくロ-ブ


「…人生コレからだろう」

「自分で人生を投げ出すな」


アオシがロ-ブを背負う


「な、何してるの!?」


「いや、誰も居ない無い所まで…」


「い-や-だぁ-!!」


暴れるロ-ブ


「冗談だ」

「真に受けたのか?」


「冗談に聞こえないよ!!」


「俺をどんな目で見てるんだ?」


「和風変態侍!!」


「このガキ…」


ため息をつくアオシであった…




バチバチバチ!!


ボルトの拳が激しく電光を発する


「容赦ないな」

「ボルト」


「…」


パン…


小さな音と共に、ボルトの姿が消える


「後ろ、2時の方向」


ボルトの拳を受け止めるガルス


「…」


顔をしかめるボルト


「雷属性には珍しいスピ-ドの強化…」

「だが、本来スピ-ドを強化される風属性の俺には効かない」


ブン!!


斧を振り回すガルス


「…避けたか」


「…」


「効かない」と言う感じで指を横に振るボルト


「さて、この斧の鈍さをカバ-する属性…」

「つまり、風で速度を速めるとどうなるかな?」


「…」


静かに構えるボルト


「行くぞ」




ガガッガガッガガ!!


激しい蹴りを放つトルア


ガンガンガッガガンガン!!


そして、それを全て防ぐアメ-ル


「やるじゃねぇか!!」


「甘いよ!!」


「そのガ-ル似のフェイスで、俺を誤魔化せるとでも!?」


「いや「ガ-ル似」って…、僕は女の子だけど」


「え?」


止まるトルアの蹴り


「え?いや、「僕」って…」


「うん、アオシにも「女だから「私」とかの方が良くないか?」って言われた」


「え?女の子?」


「ピチピチの女の子だよ!」


アメ-ルが小悪魔ポ-ズを取る


「え?何?俺って…」

「女の子を蹴ってたのか…」

「この俺が…」

「女の子を?」

「蹴ってた?」

「女と見破れなかった…?」

「この俺が?」



「…大丈夫?」


「この俺が…」

「女を蹴った?」

「この俺が…?」


鬱状態のトルア


「…大丈夫なのかな?」



WG学園、北校舎


「…来たか」


振り返る蕗東


「…蕗東、やはりお前か」


「許すわけにはいかないわ」


ハンマ-を構える鬼怒と銃を構える風華


「殺せるのか?お前達に…」

「この俺が」


「殺すさ」

「絶対にな」


読んでいただきありがとうございました

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