戦闘開始
ロシア支部
「…来たか」
ツキワの前には、本部を除く全支部の教員、および上級戦闘員達
「城牙は?」
「最下層の牢獄にいる」
「まぁ、脱獄は不可能だがな」
「…そうか」
「それと、ロック」
「何だ?」
「アイツ達は誰だ?」
窓の外を眺めるツキワ
「イ-タ-の戦闘員達だ」
「イ-タ-?あの能力者犯罪組織の?」
「そうだ」
「信用して良いのか?」
「…信用はしていない」
「そのために、トウツとフェザ-を残した」
「なるほど」
「…で、ツキワさん」
「何だ?クラウン」
「作戦は?」
「無い」
「!?」
「相手の目的が城牙であるのなら、入り口を固めるまでだ」
「全員が、そこに着く」
「…了解」
「このメンバ-を倒して、城牙にたどり着くのはインポッシビリティだぜ!!」
「…「不可能」って事だな」
「そうだぜ!イェア!!」
「イ-タ-の連中は、外を固めて貰う」
「能力者ではない以上、大した戦闘力は望めないがな」
「…そりゃ、そうだろ」
「相手は一気に攻めてくるはずだ」
「心してかかるぞ」
「了解!!」
廃墟ビル
「…ロシア支部に行ってくる」
準備を整える柳舞達
「秋雨君、白刃之、「扉」を頼むよ」
「はい!!」
「お前も気をつけて行ってこい」
「解ってる」
「…リ-ダ-」
「何だ?凩」
「ヴァトラから連絡が入った」
「イ-タ-の連中が居るらしい」
「!?」
「…蕗東か」
「校長は何を考えている!?」
「1年前の事件を忘れたのか!?」
「…それは無いな、白刃之」
「何故だ!?」
「向こうも、今の戦力では、ゼロに勝つのは難しいことは解ってる」
「蕗東のことだ」
「何とでも言って、校長に取り入ったんだろう」
「…チッ!!」
「しかし、今はそんな事をいってる場合じゃない」
「ロシアで城牙を助けなければ」
「シシシシシ!その通りだぜ」
「私も同感だ」
「私も-!!」
「俺も」
「秋雨君、学園に攻め入るのは辛いだろうけど、頑張ってね」
「解ってます!!」
「白刃之、鬼怒には…」
「言わなくても良い」
「さっさとロシアに行ってこい」
「…そうだな」
「行くぞ!!」
廃墟ビルを出て行く柳舞達
「…僕達も行きましょう!白刃之さん!!」
「解っている」
秋雨達も廃墟ビルを出て行った
WG学園、生徒会
「…会長~」
情けない声を出す春白
「どうしたの?」
「イ-タ-の人達がウロウロしてます…」
「仕方ないでしょう?校長から許可したんだもの」
「私達はどうすることも出来ないわ」
「そうですけど~」
「…舞桜、蕗東がこの学園に居るそうだ」
「…解ってるわ」
「気をつけろ」
「…ええ、そうね」
ロシア支部
「メタル達!何処へ行く?」
「トイレだ」
「早く帰って来いよ」
「いつ、敵が襲ってくるか解らないんだからな」
「解ってる、って」
トイレに行く、と見せかけて、実験室に行くメタルと金田、ガルス
実験室
「…邪魔するよ」
「誰だ!?」
「はい、お休み~」
ガッ
「ぐぅ…」
生徒を気絶させる金田
「…ガルス、この子を安全な所へ」
「解った」
「メタル、準備は良いか?」
「無論だ」
「いつ起爆するか、解らないからな」
「気を抜くなよ」
「解ってる」
ドォォォォオオオオォォォオン!!
激しい爆発音が鳴り響く
「何だ!?何だ!?」
ざわめく牢獄内
ロシア支部、周辺
「…爆発だ」
「行くぞ」
大量の兵と、柳舞、ヴァトラ、凩、白珠、暴祖、毀棄梨、此所羅が一気に攻め入る
「ウォォォオオォ!!」
「来たぞ!敵襲だぁぁ--!!」
迎え撃つ、イ-タ-の戦闘兵
「相手にならない!!」
一気になぎ払うヴァトラ
「進め!城牙は牢獄の中だ!!」
「うぉおおぉ!!」
実験室
「…痛ぁ-、死ぬかと思った」
「いきなり来るか?普通…」
「「気を抜くな」と、言っただろう」
ボロボロのメタル達
「大丈夫か?お前達」
「イトウさん」
ため息をつきながら、イトウとメイスが薬を持ってくる
「…馬鹿なことをしたな」
「あれ?ばれてた?」
「盗み聞きで悪かったですね!!」
「「盗み聞き」…って」
「モッチ-!」
「キュプ-!!」
モッチ-が口の中から、ガラス管を取り出す
「飲め」
「…まずいんだよなぁ」
「コレ」
「…仕方ないだろう」
「敵襲が来てる」
「何だと!?」
「さて、どうする?」
イトウから薬を奪い、一気に飲み干すメタル
「よっしゃ-!全快!!」
そして、戦場に走っていく
「…まったく、あの戦闘バカは」
「お前もだろう?金田」
「…まぁね」
最下層牢獄
「…来やがったのか」
「そうみたいだな」
城牙の前に立つ校長
「俺のために来やがって」
「バカ共が…」
「…敵とは言え、仲間に信頼されてる良いリ-ダ-だな、お前は」
「…そうでもねぇよ」
「そんなお前が、どうしてあんなドジをした?」
「裏切られたのか?」
「…蕗東って野郎だ」
「俺と「協力をする」とか言って、裏切りやがった」
「…」
考え込む校長
「アイツの能力は厄介だからな」
「核爆弾の威力だ」
「…詳しく教えろ」
「体に文字を刻むだけで、その体を爆弾に出来る」
「…その文字の形は?」
「こういう風な文字だ」
城牙が地面に文字を書く
「…やはりな」
「裏切るつもりだったのか」
「蕗東…!!」
WG学園
「作戦を開始する」
無線で各場所のイ-タ-の千等兵に蕗東の声が伝わる
武器を構える戦闘兵
「行け!!」
ダッダダダ!!
「手を挙げろ!大人しくするんだな!!」
「!?」
次々に散らばる戦闘兵達
食堂
「手を挙げろ!」
武器をトウツに突きつける戦闘兵
「…」
無言のトウツ
「早くしろ!たかが料理人に何が出来る!?」
「料理人じゃない、料理長だ」
「!?」
戦闘兵が持っていた武器が爆発する
「何をした!?」
「失せろ、生ゴミと一緒に捨てられたいか?」
ゴッ!!
戦闘兵を素手で倒すトウツ
「やはり、校長の言った通りですね」
「イ-タ-は裏切った」
槍を持ち出すフェザ-
「…だが、1つ聞いていないことが有る」
北校舎
「申し上げます!食堂の占拠に失敗!!」
「料理長らしき男に妨害されました!!」
「…トウツめ、戦闘力が有ったのか」
舌打ちする蕗東
「だが、想定範囲内だ」
食堂
「…こいつ達、一般人じゃないな」
「能力者だ」
「!?」
「ややこしいことになってきたな…」
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