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一人百物語 動物編

キョロリ

作者: 犬猫夜行
掲載日:2026/07/18


近所の天満宮にお参りに行った時の事。

本殿の賽銭箱にお賽銭を投げ入れ、手を合わせて参拝したあと、やはり近くに祀られている寝牛の像にもお参りをした。

同じく賽銭箱にお賽銭を入れ、黒い石造りの冷たい牛の額をピタピタと撫でながら

(どうぞよろしくお願いいたします)

と願った。

牛の像の目は、いつもと同じ様に穏やかに丸く見開かれていた。と、その目が、

一瞬パチリと瞬きをするや、瞼の下には綺麗な、大きな茶色の本物の目が現れて、真ん中の黒い瞳がキョロリと私を見つめた。

「!」

驚いてもう一度見ると、牛の目はいつもの石像の目に戻っていた。

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