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幼馴染みの恋愛模様  作者: あおあん
カップルとして

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47/59

第47話 Scene:望「そうだよ。俺は酷い彼氏だ」

「めっちゃ、キラキラしてるっ!」


 指で摘まんで見てたら、だんだん柔らかくなって溶けだしてくる。だから急いで翼にも光にも見せてあげる。


「すごーい!綺麗だねぇー!」

「私も同じのここにあるから」


 滑って落とす前に、口に入れちゃわないと。


「うぅんっまぁー!」

「「あははは」」

「なんで笑うのー?なにがおかしいのー?」

「いや、別に」


 スマホで動画撮ってる翼に、にっこりする。


「ほら、光もー」


 顔近付けて、一緒ににっこり。

 颯もいたらよかったのになって思うけど、きっとこれは言っちゃダメなやつ。


「食い終わったらシャワー浴びて、俺の部屋に来て」


 翼が言った。ひゃぁぁぁ、だ・い・た・ん!





 今日の為にセクシーなパジャマなんて用意してないから、いつもので悪いけど……ノック、ノック。


「入って。そこ座って」

「おじゃましまーす」

「何だそれ。望、なんか勘違いしてない?」


 おお、なんか大人な雰囲気ですね、翼さん。


「ちょっと、これ見て」


 タブレットを渡される。どんなプレイですか?


「これやる?」


 翼さんのお好みとあれば、私はどんなプレイでも……


「あ、お仕事?!」

「そうだけど、何だと思ってたの?」

「それは……望の口からは……ちょっと……」


 タブレットの文字をさっと見る。それから、詳細を読んでいく。


「これは、さすがに……」


 またキスシーンがある。でも、今回のは強引なやつで、無理矢理押し倒されるパターンだ。

 翼ならどんなプレイもオッケーだけど、知らない人にこんなんされるの嫌だなぁ。首を横に振った。


「だよな。でも返事は明日でいいから、一晩考えろ」

「どうして?」

「断るのは自由だけど、お前が断れば他の誰かにこの役が渡る。次にいつ、お前に役のオファーが来るのかは分からないし、そもそもオファーが来るという保証は無い」

「そうだね」

「俺と付き合う前の望なら、きっとお前はこの話に飛びついてた、と、俺は思う」

「……」


 ほんとだ。翼の言うとーりだ。


「分かった。明日まで考えてみるねぇ」

「おやすみ」

「おやすみー」





 眠れない夜って本当にあるんだ。

 ずっと同じこと考えてて、何度自分に聞いても、出てくる答えは同じで、どうしていいか分からなくなった。望は次のお仕事したい。でも翼に嫌われたくない。翼は望があの役をやっても、望のこと嫌いになったりしない。でも、あのお仕事はやりたくない……


 光や颯に相談するのも違うよな。やりたいか、やりたくないかの二択だ。

 自分で決めなくちゃ。望の夢なんだから。


 コツコツ


「どーぞ」


 翼が入ってきた。


「眠れたか?」

「ぜーんぜん」

「ふっ、そっか」

「笑うなんて、ひどーい」

「そうだよ。俺は酷い彼氏だ」

「うそー、ひどくないよ。ごめーん」

「いや、酷いよ。望にあの仕事の事を言わないって選択肢もあったんだ。『こんなのは止めとけ』って言う事も出来た。望が悩むの分かってて、話したんだ」

「ひどくない。ちゃんと話してくれてありがとー」

「で、どうする?」


 急に泣きたくなった。


「やるって言ったらどう思うー?」

「望らしいな、ガンバレって思うよ」

「望のこと嫌いになるかも知れないー?」

「それはないな」

「でも、翼も辛いよねー?」

「少しはな」

「少しだけー?」

「ちゃんと慰めてくれよ。俺も望が気持ちが悪い思いしたら、一生懸命塗り替えてやっから」

「一緒に頑張ってくれるのー?」

「そりゃあそうだよ。望の夢を叶えるのが俺の夢だからな」


 我慢できなくて、目から涙がこぼれた。

 翼が優しくキスしてくれる。大丈夫。翼と一緒に頑張る。





 この前テストも終わって、もう学校に行く日も少なくなってる。

 バイトや仕事があったりするし、4人で並んで授業を受けられるのって、あと何回だろう。


「ねえ、あれ望のじゃない?」


 先生が黒板に学籍番号を書いている。


「ほんとだー」

「ここに番号を書かれた生徒は、授業後、前に来るように!」

「だって。みんなは書かれてないのー?」

「「「ない」」」


 みんなが待っててくれるから、急いで前に行く。


「せんせー、なんですかぁ?」

「はい、君、テスト不合格」

「えー!そつぎょーわー?」

「なので、再試の機会を設けました。来週、ここでテストするから来るように。ちなみに、再試のチャンスは今回のみだから、落とすと卒業出来ないからね、気を引き締めて対策をしてきなさい」


 望を含めて、5人の生徒が赤点取った。


「テスト、2点足らなかった」


 しょんぼりして報告。


「はあ?何やってんだよ!あんなに勉強したじゃんよ!」

「颯、そんなこと今言っても……再試いつなの?」

「らいしゅー」

「いきなり単位落とさないだけ、いい先生だよな。望、まだ覚えてるだろ?」


 簿記の授業は、望はもともと苦手なのに、めっちゃ頑張って、もうこれ以上は無理ってくらい勉強したのに。


「もう、全部忘れちゃったよぉー」

「う、そだろ?」

「望、女優になるから、簿記は出来なくてもいーや」

「駄目だ。簿記は出来ても出来なくてもいいけど、一緒に卒業出来ないのは絶対に駄目だ」

「つーばーさー」


 そうだよね。一緒に卒業したい。みんなのいない学校に、一人で簿記の単位取りに大学通うなんて……ゾッとするよぉ。




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