表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
幼馴染みの恋愛模様  作者: あおあん
踏み込む勇気

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

33/59

第33話 Scene:翼「おお!望の作戦だったのか!」

 なんつぅ楽しいクリスマスなんだ。

 罰ゲームをかけて、4人でババ抜きをしている。


「望、それって意味あんの?」


 颯が俺の膝に座ってる望をいじる。

 俺の前にちょこんと座り、望が顔の前に持っているカードが丸見えだ。俺のカードは望の頭上で見ているので、こいつには分からない。


「はい、私、上がり!」光が一番に上がってしまった。

「ほれ、俺も上がり!」ラストカードを望が引き、颯が二番で上がってしまった。


 手札は望が二枚、俺は最後の一枚。

 俺の前に座って手札が丸見えだったから、俺がカードを引いて次で上がる。


「翼は私に罰ゲームなんてさせないもんねー?」


 そうきたか。


「そーだよね?翼はこのババ、引いてくれるよねー?ねー?」

「断る」

「おお!望の作戦だったのか!」

「これは、翼の負けだね、ふふ」


 ふふ、じゃねえんだよ。俺は絶対に負けられない。罰ゲームはまじで嫌。


「望、ぜーったい、食べられないからー!」


 望が負けたら、タバスコをかけたピザ。こいつは辛いのがからっきし食えない。


「俺だって、絶対無理、マジで無理」


 俺が負けたらアボカドだ。あんな粘土みたいの、食えるかっ!


「お願い、お願い、こっちー」


 ババを差し出す、望、悪い。こればっかりはお願いを聞いてやれない。


「キャーッ!」





 望がオレンジジュースでうがいをしている。

 もういい時間だし、そろそろパーティーもお開きだな。

 トランプはケースに入れたが、食べ散らかした物を眺めてうんざりしている。

 さて、これからどうするか……


「あのさー、私は翼と二人きりがいーから、光は颯んち行ったらいーのになー」


 こういう言い辛い事をサラっと言えるのは、お前の特技なのか?すげぇよ、有難い。


「そう、しようっかな……」


 戸惑うよな、普通。


「おっ、これぞ、リアル『にーにー』だな?!」


 動じない奴がもう一人いたか。


「やったね、颯!念願の、にーにーだー!」

「にーにー!」


 二人で両手のピースを突きつけ合ってるこいつら、何者なんだよ。


「送ってこうか?」

「いや、いいよ。光と歩きたいし」


 颯がそう言ってくれたので、玄関で二人を見送る。


「望、ありがとね」

「ん?光こそ、どーもありがとー」


 玄関が閉まった途端、俺に絡みついてくる望。


「べぇー」

「どした?」

「ベロが変になったー」

「タバスコか?」

「確認してー!」


 キスする。


「オレンジジュースの味しかしないけど?」

「そんなはずないー!も、いっかいー」

「もう、無理」

「なんでー?して、してー」


 望の好きなお姫様抱っこ。


「わーい」


 ベッドに連れて行く。今日は俺の部屋の。





 やっとだ。





 やっと、望が俺のものになった。









「おーはーよー」


 せっかくならキスして起こして欲しいな……とか、馬鹿なこと考えてたらキスしてくれた。


「分かってるじゃねぇか」

「なにがー?」


 くぅー、可愛い。


「早くしないと光たち来ちゃうよー?」

「そうだった!」


 昨日、とっ散らかしたままの部屋を昼に片付けに来るって言ってたんだった。


「望、シャワー浴びるけど、一緒に浴びるー?」

「いや、後でいい」


 すぐ出て来られる気がしねえ。


「翼はお楽しみは取っておくタイプだよねー」

「からかってんじゃねぇ」


 その通りだよ。はぁー、可愛い。


 なんとか支度が整って、汚ねえリビングで呆然とする。

 望なんて、ゴミ袋に空気入れて遊んじゃったりしてる。


「あいつら、メシ食ってくんのかな?」

「えー、望たち置いてそれはないと思うー」

「だよな」


 昼っつったのに、なかなか来ない。

 ま、あいつらもいろいろあって、久しぶりだもんな。


「スパゲティでいいか?」

「ナポリタンー!」


 冷蔵庫の中を思い浮かべる。


「あるものでいける」

「わーい」


 一人でリビングを片付けてる望をキッチンから盗み見る。

 おかしいな、あんなに好きだったのに。もうこれ以上ないってくらいに、可愛いって思ってたのに。変だぞ、俺……どうかしてる。望が、更に可愛くなっている。


「なんか、おまえ……」

「えー?」


 こんな馬鹿げた事、言えるわけない。


「望のこと、もっと好きになっちゃった?なーんて」

「ピンポーン」


 茶化してみたけど、面白くねぇよな。笑えねぇ。


「わーい」


 望に抱き付かれた。


「あとのお片づけは光たちにやってもらうー」


 そう言って、この前一緒に買ったエプロンを取ってきた。


「望はお料理手伝うー」

「頼むな」


 ピーマンを洗う……その姿はまるで、アライグマだ。


 ピーマンを切る……下唇噛んで、ウサギみたいだな。


 タマネギを洗う……どこまで剥くか分かってのんか?


 タマネギを俺に……両手で差し出す、上目遣いが……ひゃぁー、可愛い。仕草がいちいち可愛いんだよ。


「目ぇ、痛いから、これは翼に切って欲しいー」

「あそ?お嫁さんの役作りに、切ってみたら?」

「大丈夫、翼が切ったタマネギは美味しいから、翼に切ってもらうー」

「俺は望が切ったタマネギを食べてみたいけど」


 迷ってる……あーやべーまじ可愛い。


「じゃ、頑張ってみるぅー」


 けど、背がちっさいからまな板との距離が近いんだよな。今度、乗っかる台でも買ってくるか。

 あ、今、目擦ったらマズイぞって、言おうと思ったけど、遅かった。


 泣いてる望……めちゃめちゃ可愛い。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ