プロローグ
━━剣と魔法と、魔物の溢れる世界。現代日本における電気の代わりに高度に発達した魔法がある世界。
ある時代、ヒトビトは強力な新種の魔物に苦しめられておりました。
その怪物たちはこれまでの魔物とは違う不思議なチカラを有しており、これまでの常識が通用しませんでした。
剣も、矢も、魔法も通じません。
彼らは魔物を超越せし存在、魔神と呼ばれ恐れられました。
長らく魔神に蹂躙される日々が続きました。そしてついに、ヒトビトはチカラを得ました。
これまでの常識を超えた、数々の魔法の範疇を超えた超常現象を操ることのできるヒトビトが生まれはじめたのです。
ある者は四肢から爆発を産み、ある者は自身を雷に変えました。
そのチカラを駆使し、ついに魔神を退けることができました。
ただし、このチカラは先天性の素質が必要不可欠でありました。
希少価値の高い存在は重宝され、非常に高い社会的地位を得るようになったのはもはや必然でありましょう。
やがて、彼らの獅子奮迅の働きにより魔神は世界から姿を消しました。それに伴い次第に彼らの需要は低くなり、生まれる数も不思議と減ってゆきました。
そして今。
ヒトビトの知らぬうち、長らく現れなかった魔神たちがチカラを取り戻しつつありました。
そしてこれまた後を追うように、超常現象を操れる才を持った人間がぽつり、ぽつりと産まれ始めました。
この才ある人間をヒトビトはこう呼びます。
━━超常者、と。
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