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中世イタリア歴史IF 前世の知識は預言なの?

チョコレート警察

作者: 宇佐美ナナ

 1064年2月14日(日曜日) 北イタリア アルベンガ離宮 ジャン=ステラ


「本日は聖ヴァレンティヌスの殉教についてお話ししましょう」


 アルベンガ離宮の礼拝堂で、日曜日の礼拝(ミサ)が行われている。


 本日の説教を担当するのはユートキア・アデンドロ。ギリシアから来た新東方三賢者の紅一点である。


 今日は2月14日。前世ならバレンタインデーのお祭り日。女性から男性への告白が許される日という事で、わざわざ女性であるユートキアにミサをお願いしたのだ。


 もちろん、内容はバレンタインデーの元となった聖ヴァレンティヌスについて。


 って、お願いしたんだけど、「正教会では聖ヴァレンティヌスは恋人の守護聖人ではありませんよ」って言われちゃった。


 聖ヴァレンティヌスが恋人の守護聖人なのは、ローマにある西方教会の習わしなんだって。


 あうちっ。知らなかった事とはいえ、ギリシアの東方教会に所属する聖職者にお願いしちゃだめだったね。チョコレートみたいにあまーいミサを期待してたのにな。ざーんねん。


 でも、中世のヨーロッパにはチョコレートがないし、まぁ、いっか。


 チョコレートの原料であるカカオ豆の原産地はメソアメリカ。現在のメキシコあたりになる。


 じゃがいもやトマトと同じく、中世ヨーロッパには存在しない食材なのだ。


 そうだっ! だったらアメリカまでカカオ豆を取りに行こう。


 アメリカ大陸に到達したクリストファー・コロンブスよりも400年以上早いけど、そんな事は気にしない。


 マティルデお姉ちゃんと一緒にあまーいチョコレートを食べるため、僕はがんばるよっ (๑•̀ - •́)و✧


 だから、来年は一緒にチョコレートを食べようね。



ーーーー

 あとがき

 ーーーー

 本ショートストーリは、11世紀イタリアに転生してしまった女の子、藤堂あかりの歴史IF小説の閑話です。


 イタリアなのにピザがない! なぜならトマトとじゃがいもはアメリカ大陸原産だから。


 トリノ辺境伯家に転生した藤堂あかりさんは、ピザを食べるためアメリカ大陸を目指します。


 ヒロインは世界史・カノッサの屈辱の立役者の一人であるマティルデ・ディ・カノッサ女辺境伯。


 総PV400万超えの人気作「前世の知識は予言なの?」


 転生小説好きにも、歴史好きを自負する人にも大好評


「一話に一つ歴史の小話」をキャッチフレーズに週二回連載中です☆彡


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― 新着の感想 ―
[一言] 1054年に東西の教会が喧嘩別れしたから険悪だったかも(苦笑) カノッサの屈辱は1077年でしたっけ。 この時代はアステカ帝国の支配下の時代でカカオ豆が通貨として使われていたらしいね。 …
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