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第三十八話
2日後の月曜日。
結さんと開店準備をしていると、
「あれ新しい花仕入れたんですか?しかもこの花って。」
「そう、彼岸花。縁起は悪い花かもしれないけど、お願いされてね。」
「誰がです?」
「隼人くんがね、さくらが好きだった花をお墓参りの時に持っていきたいからって。ここで買った花の方が絶対さくらが喜ぶからって。」
「そうですか。なら今度、自分が行く時も持って行こうかな。」
「やめた方がいいと思うよ。」
「どうしてです?」
「彼岸花の花言葉は『思うのはあなた1人』だったり『また会う日を楽しみに』って意味があるから。それは2人だけのものにしてあげたくない?」
「そうですね。」
自分と結さんは笑い合った。
「でも、ここにおくのはあまりよくないかもね。隼人くんが来たら出すことにしようか。」
「それの方がクレームは少なそうですし、その方がいいかもしれませんね。」
その時たまたま前に止まっていた車のラジオから季節外れのさくらの情報が流れてきた。ラジオでは異常気象のこと温暖化のことを気にしていたが、自分はそれよりも何か伝えにきてくれたのかなと思った。
「寛、サボってないで早く準備して。」
「はいはい。今行くから。」




