1日目〜①〜きゃんでぃまん
プロローグが終わっても説明する所が多すぎる、、、
シーンと教室が静まり返った
???
何だ?今の「きゃんでぃまん」とは?
いや、一瞬だけだったので見間違えかもしれない
そんなことを考えてると辺りからちらほらと会話が出始めた
人吉が振り返り
「始まったな。まぁ、のんびり1時間過ごそうぜ」
と話してきた
「ああ、そうだな」
と言いつつ、先程の「きゃんでぃまん」が気になったので確認のために人吉に
「なぁ、さっきゼロになる前に何か書いてなかったか?」
と聞いたが
「いや、そのままカウントダウンの数字だけだったな」
と人吉が言った
なら、見間違えだろう。そう結論付けて辺りを見渡すと、上月とその友人達が騒いでいた
「うわ!マジだ!リスモが使えねー!」
「もーダメだわ!禁断症状出てきたわー!」
などとギャハハハ笑いながら騒いでいる
自分のリスモも確認するが、触れてもうんともすんとも言わない
「リスモが使えなくなるのはなんかソワソワするな。ほとんどコレでやってきたからな」
と人吉
「まぁ、そうだが、学校で1時間使えない程度なら別に問題はないな」
と答える
そんな話をしていると
「おい!何が使えなくなってるか見に行こうぜ!」
と上月が友人達を誘っていた
なるほど、教室内の電子機器というと自分のリスモと正面のモニターと時計、あとは机のパソコン機能くらいだろう
他の所がどのくらい機能停止しているか見るのは面白そうだ
「さて、深見はどうする?」
人吉も上月の会話を聞いていたようだ
「いや、大体の予想はつくし、ここで駄弁っているかな」
そう返答すると
「そっか、んじゃ、ゲームの話でもしようぜ!」
と人吉が提案してきた
「いいね。最近ダウンロードしたゲームなんだけどさ、、、
「たっだいまー!!」
バンッ!!
上月達が勢いよく扉を開けて帰ってきた
少し驚いたが、まぁそのくらいだ
人吉と話をしている内に上月達は探索を終えたのか
どのくらい時間が経ったか確認しようとリスモを見たが、全く反応しなくて内心しまったと思った
正面を見ると人吉がニヤけている
「今、時間確認しようと思ってリスモ見ただろ。やっぱリンネ様々だな!」
そう言われ、なんとも言えない気持ちだったが
「ああ、そうだな」
と、とりあえず返答した
「スッゲー状態だったぜ!玄関とかの登下校スキャナーとかも動かなくなってて出入りし放題だったぜ!」
と上月が興奮気味に滞在してた友人達に話しかける
声が大きい、、、
しかし、情報が取れるからこのままにしとくか、、、
そう思い上月達の会話に意識を向けた
要約すると
・上月は校内全てを回ったが電子機器は全て使えなくなっていた
・校門は休日の学校の様に完全に閉まっており抜け出せない状態だった
・元々ロックがかかっているところ、リスモで開ける教室などは開かなかったとのこと
上月、、、行動力高すぎだろ、、、
この学校は南にある校門が正面だとするとそこから100メートルほど先に横長で3階建ての棟が2つある
前後の棟の間隔は10メートルくらいで
1階ごとに7クラス分の教室があり(1階前棟は玄関だが)
各階の中央から1.5クラス分離れた左右に前後の棟を繋ぐ通路がある
1年生は後棟の3階、2年生は後棟の2階、3年生は前面の2階、あとは音楽室や図書室などで埋まっている
先輩達の教室を通らなかったとしても中々行動していることになる
「、、、、、だったらどう思う?って深見?」
人吉が話してたようだが、上月の会話に耳を傾けていたため内容が分からなかった
「ごめん、ちょっと上月の話が気になって。で、何だった?上月が戻って話し始めたくらいから記憶が曖昧だわ」
と素直に謝る
「いや、大したことじゃないしいいや。んで、上月の話はどうだった?」
と人吉
「ほとんど予想通りかな。校門が完全ロックされてるってのがちょっと気になるが」
と答えた
「そうだな、別にこんなくらいの実験なら逃げ出す人はいないのにな」
人吉はそう返答した
そんな話をしていると上月が
「でさ!なんか廊下でピエロの格好した中年デブみたいのがいてさ!飴貰ったわ!」
と上月は貰った飴を友人達に見せびらかしていた
さて、徐々に怪しくなっていきます