1.テーマを再度振り返る
さあ改稿するぞ!
そう気合いを入れながら、私はパソコンに向かいました。
ですが、困ったことにぴくりとも指が動きません。
だって、目の前にあるのは自分の書いた文章です。
客観的に見ることができず、どこをどう何を直していいか、さっぱりわからなかったのです。
そこで、まずやってみたことは全体の見直し。
『書きたいテーマをもう一度振りかえる』ということでした。
1.テーマを再度振り返る。
これは絶対にやったほうがいいと思いました。
テーマというのは、物語の根や幹となる重要な部分であり、お話を通して必ず伝えたい部分になりますよね。
ということは『書きたいテーマを魅力的に書くにはどうしたらいいのか』という視点で見直しすることで、改善すべき点が格段に見えやすくなるのです。
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改稿の仕方に悩む私がやったことは、テーマを揺らがせないように文字へと起こし、それを頭に叩き込む作業でした。
ちなみに、今回改稿を進めている『私に世界は救えません!』の場合、テーマは『恋を知ること』『自由の奪還』です。
(裏テーマもありますが、ネタバレになるのでここには書けません)
『自由を奪還する』というテーマを魅力的に見せるためには……と深く考えてみます。
その結果、主人公には嫌になるほど不自由な思いをしてもらったほうがいい、と思いました。
わりと自由な人がさらに自由になったところで「ああ、そうなの」って感じになりますし、大して心は動かされないと思ったのです。
そう思いながら見直してみると、テーマをなんとなくしか意識していなかったぶん、主人公のいじめ方が本当にぬるい!
執筆当初から『自由とは、ほど遠い主人公』にしていたつもりだったのに、町の人と話したり、笑ってみたり、走ったり、と明るい雰囲気をかもしだしていました。
自分で生み出したキャラはみんな、可愛いものです。
心の奥で、なるべく優しくしたいと思っていたのでしょう。
ですが、心を鬼にして、ここはムチを振るわなければなりませんよね。
全ては、テーマを魅力的に演出するためです。
必ず最後はハッピーエンドにするから! と主人公に言い訳しつつ、私の作品の中で一番主人公を落ち込ませ、ひどい目に遭わせました。
宣伝も兼ねてで恐縮ですが、改稿版と改稿前のを読み比べられる状態なので、もしよければ見てみてください。
雰囲気ががらりと変わっていると思います。
『テーマを魅力的に演出することを意識して、見直す』
もし、改稿の仕方に悩まれてらっしゃるようなら、一度お試しくださいね。
それで少しでもお役に立てたなら、嬉しいです。