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序章その5

万里side

今、俺は鬼と戦いあってる千里さんを見てる。

鬼は強いやつが好きだ、嘘は嫌いではあるが・・・。

ぱっとみでは、深紅に似ているが本人ではないらしい。

しゃべり方は同じなのに、すこし調子が狂うとはこのことかもしれない。

相手は酒を持ちながら千里さんと互角に渡り合っていた。

飲んではなんなくかわし、楽しそうに笑いながら戦う二人はすごすぎる。

ちなみに訓練をしようとしていたときにあの鬼が遊びにきたかんじだ。


ドカバキグッシャー!


というか鬼と互角にやりあう人間って絶対千里さんくらいだよな。

なんでこうなっているかというと、鬼が千里さんと一勝負したいと言い出してからこの調子だ。

たまに俺らもこの鬼に鍛えてもらうのだが、千里さん以上のスパルタだった。

あの鬼の名前なんだが、ユウギというらしい。

女性の鬼で山に住んでいて、山の妖を従えているのだとか。

たまに悪さをするやつは容赦なくつぶして無にかえすらしい。


「にしても・・・・岩が壊れすぎだろ? どんだけ頑丈なんだよ」


「鬼とやりあうことじたい人外ものだと思うんだけどな」


あきれる俺に富士也が話しかけてきた。

こいつも鍛えてもらう仲間のひとりなのだが。

いつも重症に俺たちはなりやすいことが多いし、こうして鬼がきまぐれにやってきてやりあうことがある。

こうして観察することも修行だとかいうけど、無理だろ!?

あんな動きは無理に決まってるし!!


「千里はん、まだまだ本気やないやろ?」


「はっ、それはそっちもだろうガ」


いきいきとしているあの二人をみてどう勉強しろというのだろうか。

鬼とやりあうなんてそうそうできるもんじゃねーのに。


「京里もできんのかな」


「京里か・・・・まあできるんじゃね?」


富士也の問いに俺は適当に答えた。

京里は千里さんの息子で第一に鍛えられているのだ。

あの鬼も注目しているらしいが、それは強者としてらしい。

難儀だよな、あいつも・・・。

そうこうしているうちに日菜たちがこちらに向かってくるのが見えた。

かなり慌てていたが、この光景をみて呆然としていた。

まあ、俺たちがズタボロになってるほうが頻繁だったもんなぁ。


「万里、もしかてまたユウギさんが?」


「まあ、そんなとこ」


「慌てた来た意味がないんだけど」


日菜の問いに答え、へたりこむ瑠奈。

おい、なんでつぐみを抱きしめているんだ。

あ、京里がさりげに掬い取って抱きしめてる。

ほんと、ブレないなこいつら・・・。


「あんなに鎖をつけているのにそれでも戦えるというのはすごいよね」


それに関しては同感だ、つぐみ。

あ、引き分けになったみたいだ、ほんと引き分けになることが多いよなあの二人。


「ン?どうした、おまえら」


「応援でもきてくれたん? それやったらうれしいわぁ♪」


振り向きざま対応が違う千里さんとユウギさん。

ユウギさんは黒髪で金色の瞳をしていて手首や足首にも枷をしている。

それでいてひょうたんや大きな杯をもっているのだ。

ただ、服装がやばい。大きな着物で谷間が見えていて目のやりばにこまるのですよ。

それになんか俺に接近をよくしてくるので大変なのですよ。

額には二本の角がある。まさしく鬼そのものだ。


「げ、なんでてめえがいるんだよ」


「そないな、つれんこといわんといてや。拓哉、同じ鬼仲間やろ」


くすくすと笑うユウギに拓哉はなんか引き気味である。

まあ、そうだよな。 鬼としてはユウギのほうが上なんだから。


「そんで、なにしに来たんダヨ」


「ああ、せやった! この街に歌姫がくるさかい、迎える準備をしときーよ」


千里さんの問いにユウギさんはくすくすと笑ったままニタリと笑みを見せつつ告げる。

ああ、あの有名な歌姫か。 たしか街をめぐって活気づかせているんだったか。

ご苦労様なことだよな~。


「なあ、万里はん。 うちの旦那はんにならん?」


「なりません!」


くっつきそうになるユウギさんから離す日菜。

た、助かったのですよ。


「あはは♪ ごっつうてごわいライバルやなぁ」


そう笑うがたいして気にもしてないことはわかりまくる。

なんで、俺みたいなの狙うんだ、こいつ。

京里を狙うのはわかるけど・・・。


「龍星はん、あいかわらずえぇ肉体してはるな? 芹香はんとはさぞ良好なんやろ?」


「まあ、そうですけど・・・・近すぎません?」


あ、龍星が絡まられてる。でも、なんか弟をみるような感じに見えるのはなんでだ?

うーん、わからんな。

感想お待ちしております♪

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