第40話巡礼地
「街にある祭壇に祈りをささげるんだっけか」
「うん、そうすることで大気のグロウと体内のオドがよくなるんだって。 先代の人もしていたらしいよ」
秀久が問いかけるとみなもはうなずいて壇上にある石碑を前に膝をついて両手を組んで祈りをささげる。
すると、光の塊が飛び出してきてみなもに降り注ぐと胸元を抑えて苦しむ。
すると透明な羽と真っ白い羽が彼女の背中と腰あたりから出てきた。
「綺麗です…………」
「ふむ」
その様子を見て萌がつぶやき、智は眼鏡をあげて観察するように見ている。
「大丈夫か、みなも!?」
「へーきへーき」
近寄る、秀久に笑みを見せるがあきらかに無理している顔をである。
それを見て、みなもを両手をつかい、足をすくいあげるようにして姫抱きして歩き出す。
「ひゃ! ひ、ひひひ秀久くん!?」
「黙ってろ、舌かむぞ」
慌てて赤面するみなもに注意もしながら歩く。
恥ずかしそうに顔をうつむかせてから彼の胸板に頬を押し当てる。
そしてそのまま宿に泊まることになった。
「………みなもが苦しんでいた。 あれはどういうことなんだ?」
「それは文献にものっていなくてな」
秀久は湯船につかりながら悩んだ様子でつぶやくと智は眼鏡とカメラをふきながら答える。
「つか、ここまでカメラを持ってくるなよ」
「ふ、女性の神秘をとらえるためには必要なことなのだよ」
呆れたように言う秀久に智は不適な笑みを見せてそう告げた。
「大丈夫だ、いざというときは俺もなんとかするし」
青いたてた髪(地毛)の時雨 雷がたくましい肉体をさらしながらそう言った。
「いや、俺もなんとかするよ」
「いや、義兄さんがいるとよけいに大変なことになると思うぞ」
みなもの兄の瑞貴がそう言うとあきれたように視線を向ける秀久。
彼はみなもの双子の兄なのだが、なぜか秀久と似たところすべて鏡のようにそっくりなのだ。
その頃女性陣のお風呂では…………。
「うむ~………。」
「え、えっと。 きりちゃん」
じーと恨みがましい視線を向ける希林に困った顔をするみなも。
「そのうち大きくなりますよ、きりちゃん」
「萌ちゃんはあの変態メガネにバストもまれておおきくなってるんだよね、 聞いたんだけど」
なだめるように声をかける萌に希林がそう言うと顔を赤らめる萌。
「へ~……揉めば大きくなるのかな? 揉んでもらう?
そしたら雷兄もあたしを見てくれるかな?」
そんな希林に後ろから抱き着かれて耳に息をふきかけられて話しかける咲夜が話しかける。
おバカなところもあるが希林や雛火とそうかわらないバストもちである。
ちなみに富士也の妹である。
「みぃ~♪」
「だよ~♪」
そんな中でみなもと希林のぷちがぱちゃぱちゃと湯船で泳いでいた。