第31話 秀久はやはり不憫!
「のわ~!!?」
「ひーくぅん!!?」
ジャイアントトードに食われてしまう秀久を見て慌てるみなも。
なぜ、こうなってしまったかというと。
お決まりの不憫が発生、地面のぬかるみがなぜかありそこで足をすべらせてコケて、そのままジャイアントトードの舌に捕まり釣り上げられてそのまま口まで運ばれたという出来事だ。
「ふむ……。不憫だな」
「悠長なこと言ってないで助けましょうよ!?」
カメラを構える智の肩をつかんで揺さぶる萌。
そんな中で必死に秀久を助けようと槍を使ってジャイアントトードの腹にぶすぶすとさしているみなも。
なんとか倒して秀久を救出したはいいがジャイアントトードのよだれまみれになっている秀久。
「うへぇ、べとべとだ」
「秀久くん、途中の冒険者の塔にいけば休めるし体も洗えると思うからそうしません?」
嫌そうな顔をする秀久にみなもは苦笑しながらハンカチで拭いてあげていた。
この世界のみなもの髪色は金色であり、とてもきれいだ。
陽光に照らされてキラキラと光り輝く髪色。
四人はそのまま冒険者の塔へとはいり、食事と休眠と体を洗うことにした。
お風呂につかり、一息をつくみなもと萌。
「みなもさん、肌が綺麗ですよね」
「そ、そんなことないですよ」
じーと見つめて言う萌に顔を赤らめるみなも。
彼女のいうとおりすきとおるような白い肌はとてもきれいに思える。
「胸も大きいし」
「ど、どこをみてるんですか!?」
萌の言葉に慌ててバストを腕で隠すみなも。
かなり恥ずかしいようだ。
「そ、それより! つぐみちゃんたちはどうしているんですかね」
「うーん、龍星さんたちがいるんだし、ずいぶんと進んでいるんじゃないですかね」
みなもが話をかえると萌はくすり、と笑いながら言った。
「ですよね。 つぐみちゃんも大変な職業だから危険なこととかあるんでしょうけど」
「それはみなもちゃんにも言えることですけどね」
みなもは苦笑し、そういうとあきれたような視線を向ける萌。
それに気づいて視線をそらすみなも。
その頃、万里たちの方では………。
ジャイアントトードとギガントトードの換金とお肉の調理を依頼をして、それぞれ宿で休むことになった。
「じゃあ、女子と男子で別れるぞ。 あ、京里はつぐみとな」
「僕の理性がやばくなるから却下」
万里がそういうと京里は突っぱねていた。
ま、そんな感じで女子と男子で別れて風呂へと直行するのだが。
「だから、なんで混浴に入ってくるんだ!」
『御主人の背中を流すと京里が御主人が喜んでくれるっていっていたよ』
万里の言葉にカールは笑顔で裸体のまま近づく。
「騒がしいぞ、万里」
「万里くんだから、仕方ないんじゃないかな?」
同じく混浴に入っている龍星と芹香。
ラブラブな二人だからこそ気にしないのだろう。
「なんで、龍星は普通に入っていられるんですか!?」
「口調がおかしいぞ、万里」
叫ぶ万里にあきれた視線を送る龍星であった。
『さ、御主人。 背中を流してあげるね!』
「い、いや、遠慮する!」
カールに近寄られて慌てている万里。
なんとも奇妙な光景といえるであろうか………。