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第16話 富士也とチビ竜

木材や食材や魔石などを集めて売ってることが多い富士也。

そんな彼が街への帰路についていると、大きな穴が目の前に落ちてきた。

その穴には卵があり、不思議に思いながら彼は持ち帰ることにしたのだ。

家に帰り、食事をとり、ベッドで眠る富士也。

朝、起きると頬をなめる感触がかれは感じていた。


「ぴぎゅう♪」


白銀と黒のしましまなチビ竜がつばさをぱたぱたと動かして富士也を見ていた。

寝ぼけまなこで起き上がるとチビ竜は富士也の頭に飛んでのり、歩き出す。

階段をおりて、リビングにいくとそこで朝食をつくり、ビーフジャーキを取り出すとチビ竜に食べさせる。


「ぴぎゅぎゅ♪」


まるでウマウマというような様子でビーフジャーキを食べているようだ。

普通は噛みつきそうなものなのだが、これはいったいどういうことだろうか・・・。

朝食をとり、じーと眺めていると富士也の頭に飛んで乗るチビ竜。

もはやそこが定位置みたいな感じに思える。


「よお、体なまってないか?」


「せ、千里さん」


外で散歩している富士也に声がかかり、後ろにあとずさる。

それだけ彼の気迫はすごいということだ。


「ぴぎゅ~」


ぷるぷると怯えたような声をするチビ竜をなだめる富士也。


「おまえ、どこでみつけてきたんだ?」


「えっと、帰り道で彗星のように降ってきて見に行ったら卵があって」


千里の視線に富士也はこまったような感じで答える。


「そうか、食べるんだな!」


「食べませんよ!? なんで、そこでいつも食べる方向にいくんですか!!」


千里の発言に思わずツッコミをいれる富士也。

まあ、無理もないかもしれない。

いとこのつぐみと同じ一応彼も常識人にはいるからだ。


「じゃあ、なんだ。 育てて騎乗するつもりなのか?」


「まあ、それもありかもと思ってます。 憧れていますし」


千里の問いかけに彼はチビ竜の頭を撫でていた。


「そうか。 だが、お前はまだまだだからな。 みっちりと鍛えてやるから

相棒で騎乗するようにしていけ」


「は、はい」


千里がそういうと富士也は緊張した様子でうなずいた。

チビ竜はすりすりと富士也に甘えているようだ。

それから、千里さんじきじきに鍛えることになり、空中遊泳するはめになった。

何回も打ち上げられて瀕死になりながらも家にかえり、ベッドに倒れ伏せてチビ竜を見て。


「そういえば、お前に名前つけなかったな?

名前はエルトリンデで、愛称はエルでいいかな」


「ぴぎゅ~♪」


名前をつけてもらうと嬉しそうに飛び回るチビ竜ことエル。

まだ、彼女は人化はできないが、いつかできるようになるだろう。

それまでは千里さんのしごきに耐えようと思ったとか。

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