第12話にゃ!
つぐみたちがそんなことしている頃・・・道中、トゥラーシュ達は街道で戦っていた。
いや、トゥラーシュはなぜかドラグーンの懐の中で垂れているようだ。
「弱いな」
「まあ、頭脳的な戦略のやつは倒したからな」
ハイズとザンバートが剣でボガードとキングオークの首を切り捨てる。
二人の息のあうコンビネーションというべきものだろう。
クリムは狐火と幻影を絡ませてオークとボガードを錯乱させて刀で首を狙い切り捨てる。
なにが起きたのか理解できない表情のまま。
「あは♪ もっと楽しませてくんなしい♪」
ふさふさの狐しっぽを9つ揺らして笑うクリムは楽しそうに唇をなめていた。
「やれやれ、こうも差し向けられているとなんかいやになりますね」
クレミはそう言いながら矢を放つと精霊の力を借りて氷結させていく。
「エグゼ、ハイズ。 お願いします」
「おう」
「ああ」
クレミに頼まれて氷像になったものを獲物の武器で砕く。
「古代譜術 ラ~♪ララ~♪」
トゥラーシュはドラグーンの懐の中で一般の魔術とは違うもので支援していた。
この古代譜術は回復とともに力を上げる呪歌である。
「奴さん、やっきになっていんのかねぇ」
ドラグーンも刀で襲い掛かるオークの顔を蹴り、刀で首を切り捨てる。
それでもニヤニヤと笑うキングオークをしりめにボガードと1mくらいあるオーガもよだれを垂らしながら来るのだが。
「ほいっとにゃ」
可愛い猫しっぽを揺らして鎌でキングオークの首を切り捨てる褐色肌の黒猫の獣人。
キングオークは確か10体いたはずなのだが、それはどこにもいない。
それを知るキングオークもまたここで首を落として命を落とした。
「さすが、お姉ちゃんにゃ!」
飛び跳ねる黒猫はルーチェといい、さきほどの黒猫幼女でともに10歳だと思われる年齢だ。
※単品黒猫の少女と違いこちらの方が年齢は下ですけどそのうちバストだけが成長するかも?
「もう、お尻が痛いの~」
「ほとんどがヒップアタックだからじゃない」
兎の獣人の女の子がめそめそと泣いており、そんな彼女を見てあきれたように見ていた。
「いやー、レベルが高いみんなでやると刈り取るのも楽じゃん」
「そうね、レベルが高い連中だからこそできる戦闘でもあるし。
まあ、サンバートとハイズのおかげが一番高いわね」
あとからきた少女たちは歩きながらそんなことを会話していた。
最後に来て言ったのはエルフの少女でクレミとは仲がとても良いのである。
え、エルフとダークエルフは仲が悪いのでは?
いいえ、そんなことはないです。
同じ森の民と呼ばれる妖精とも呼ばれているのだからそれはない。
「さて、お願いできるか?」
「はい」
「了解」
ドラグーンはトゥラーシュの頭を撫でながら言うとクレミとシルフィはお互いに両手を組んでから真上を見上げて笑みを見せるとオークやオーガやボガードなどが燃えていく。
血の匂いを消すにはこれが手っ取り早いというのもあるのだろう。