第7話
「さて、チーム編成をどうするか・・・だな」
「本当は龍星を鍛えなおしたいところだけど・・・どうしようかしら」
「みなもも旅に出ないといけなくなってきてるからできたらわけてほしいんだけど」
千里・美桜・みずはが家の中でそんな会話をしていた。
「なんだ、なにかあったのか?」
「まあ、ね・・・・神の証みたいなものがみなもに現れたからそれもあるわね」
「領主さんはなんて?」
千里の問いにみずは悲しそうにそう告げた。
美桜の問いにカノジョは口をひらいて言った。
「ついにあってはならいことが起きてしまいました。 できれば遠のいてほしかった。ですが、起きてしまったことをなかったことにはできない。 冒険者にならざるおえないでしょう」
と言われたことをみずはが告げると。
「領主も信じたくなかったんだろうな、ずっとこの村で過ごしてほしかったんだろうぜ」
「ええ、それくらいわたしたちとは付き合いが長いからね」
「わたしもそう思っていたんですけどね」
と、それぞれがため息をついていた。
「やれやれ、それぞれに厄介なことがおこりやがるな」
「ついていけないのは仕方ないけどね」
「そうですね、父さんも聞いて悲しみにくれていたから」
と、千里はため息をし美桜は苦笑し、みずはは目をふせていた。
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「つぐみ、冒険に出るときは俺の懐に入ってること、いいな!」
「ふみゅ~」
「がうがう《えー、つぐみを乗せて歩きたいのに~》」
龍星はいつのまにか懐にいれて垂れているつぐみに言い聞かせていた。
なごみのパワーが周りにみたされてているというべきかもしれない。
「さすがに僕にはあれは無理だなぁ」
と、そう思いながらその様子を眺める京里。
つぐみのことでかなり内心は焦っているので、ついてはいこうと思っているが。
告白をしようにもどうやって切り出そうかという悩みも彼にはあった。
「へ~。本当に似ているんだな」
トゥラーシュを懐にいれたエルフと龍のハーフの青年が歩いてきて龍星を見てそう言った。
ちなみにこちらもトゥラーシュが垂れているのがわかる。
「同士だな」
「ああ、そうだな」
そう言って固い握手を龍星とドラグーンと名乗っていた青年がする。
このままではなかなか懐から出さないことは間違いないだろう。
「直哉、カメラ! あんなかわいいシーン見逃せない!」
「んなのねーからな!?」
これを見ていた瑠美が直哉にカメラを要求する瑠美にチョップする光景が・
「直哉も苦労するな・・・・」
「いや、この場合は。わたしたち全員じゃないかな」
直樹のつぶやきに莉愛が苦笑を浮かべているようである。
彼女は直樹たちの幼馴染で直樹に好意を寄せているのだ。
気づいてないのは直樹くらいだろう。
「胃が・・・」
「豊、はい。胃薬」
おなかを抑える豊に胃薬を渡す美津。
困ったように笑みを浮かべているのがよくわかる。