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第3話万里と日菜と???

冒険者の試練をクリアしてから旅に出ているのはなにも流牙と響だけではない。

今歩いてる彼らもそのクリアしたものたちだ。

一人はご存知皇帝の鈍感の万里ともうひとりは無口な海里とその次は日菜とそのまた次は今はマスコットのチビ竜である。

街道を歩きながらオオトカゲを狩り、部位を切り取り、部位入れるための袋にいれる。


「ピギィ!」

「ああ、はいはい。 ほら、食えよ」


万里の頭の上には幼年期の竜がおり、ごはんの催促をしていた。

桃色の竜で、万里が旅に出ると同時に空から落ちてきたのだ。

まさに親方! 空から竜が!というテンプレな発言をしてしまったのである。

見た目はリンゴみたいなのを渡して、桃色のチビ竜がそれをむしゃむしゃと食べている。


「奇妙な動物に好かれるのは富士也だけかと思いましたが・・・」

「ああ、万里もそのようだな」


同じように旅に出た宮川海里みやかわ・かいり

万里みたく千里に鍛えてもらったつわものである。

万里より、はちゃめちゃなところがあるので万里より危険人物だと思われているそうだ。


「いやいや、俺は富士也と違うからな?」

「否定はできないかと」

「ああ、その竜に好かれてるみたいだし」


万里が否定するが、日菜はしれっと言い、海里も否定するきはないようだ。

子竜はこてん、と首をかしげてから万里の頭の上で寝そべる。

下ろそうとしてもひっついて離れようとしないので万里もほとほと困っていたり。


「しかも、出るときにプレセアが見ていたし、うかつに手放すこともできん」

「まあ、同族でもありますからギアスすらも結ばせましたからね」

「まあ、諦めて受け入れて使い魔にするんだな」


万里はげんなりした様子で言うと日菜が苦笑し、海里は無表情でそう告げる。


「他人事だと思ってるだろ」

「えぇ、まあ」

「そうだな」


万里の言葉に否定もしない日菜と海里であった。


「ぴぎぃ?《ばんりはももいろのりゅうをこいびとにしてくれますか?》」

「なんか、よくわからんが。 なんでこんなに懐かれにゃならんのだ

しかも、なんか聞いてるぽいし」


すりすりと頬ずりされている万里は再び困った顔をしていた。


「まあ、その子は女の子ですし」

「懐かれるのも無理はないだろ」


日菜はキャンプをはろうとするが、ここまでに海里のスパルタもあってくたびれており。

海里が代わりに黙々とキャンプを張っているようだ。


「どうせなら、俺じゃなくて海里にすればよかったろうに」

「いくら、俺とお前が瓜二つに見えても。 どちらにしろお前が選ばれていたと思うぞ」


ぶつくさ文句を垂れる万里に海里はすっと視線を向けてから手鍋を出して、火の魔法で火をつける。


「ぴぎゅぴぎゅ♪《ばんりさーん♪》」

「あーもう、落ち着け」


甘えまくられている万里はチビ竜の頭を撫でてやっていた。


「名前、あげればいいですのに」


ぐったりしたままの日菜がそう言うと。


「そうすっと、本当に制約になるだろうが」

「むしろ、こいつにつけさせたら変な名前にしかならんぞ」


万里が言い、海里はやめとけと言わんばかりの様子である。

日菜はそれを聞いて否定できないのか、確かに・・・とつぶやいたのだった。

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