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鑑定眼の御手

 日中は剣の稽古。素振りが中心だが、竹刀を導入してからは気軽に打ち合えるようになった。ドルフには負けっぱなしだが兄達には割と勝てるようになった。

 鍛錬のないときは魔法の練習・実験。同じ魔法でも使い方次第でいくらでも変化する。

 夜にはスキルの検証。後は趣味(読書)。

 ときどきチャルナ・クロと遊んでまったり。たまにイタズラしてナタリアと殺伐。


 そんなことを続けていくこと半年。

 【鑑定眼の御手】を使い続けているとポーンという音が聞こえた。あたりを見回し、ふと思いついて「ススメ」を開く。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――

【ユージーン・ダリア】

所持スキル

・鑑定眼の御手 レベル2

・剣豪の系譜  レベル1

・妖精眼の射手 レベル1



―――――――――――――――――――――――――――――――――――


 おお?ようやくレベルが上がったか。さすがに【剣豪の系譜】はまだ上がらないか。【妖精眼の射手】に至っては上げ方すらわからない。とりあえずそのスキルを使い続けてみたがレベル上げには合っていたみたいだな。

 さて、レベルが上がった【鑑定眼の御手】、使ってみるか。

「『我が名に於いて行使せん。すべてを知るは神の御手 触れ撫ずれば叡智を呼ばん。』」「『鑑定アプレイズ』」


 対象は・・・。これでいいか。俺は伸ばした手で『魔術初級編』を手にとった。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

【魔術初級編】


 分類:本。魔術についての初歩的なことについて書かれた本。初級編、中級編、上級編のセット。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――


 これは・・・説明書きか。

 短ッ!ようやくレベル2に上がったのにこれだけか。

 だが知らない物に対しては有効だ。毒物や鉱石なんかを見分けるには良い手段だろう。


「ん?」


 ふと、「ススメ」の内容が変化しているのに気づく。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――

【ユージーン・ダリア】

所持スキル


・【鑑定眼の御手】  レベル2


効果:物の名前や効果がわかる

1:情報レベル1解禁(名前)

2:情報レベル2解禁(効果)

3:詠唱短縮、遠距離発動

4:情報レベル3解禁(ステータス)

5:詠唱省略




・【剣豪の系譜】  レベル1


効果:身体機能上昇、武術習得補正

1:身体機能上昇(小)、武術習得補正(小)

2:身体機能上昇(中)

3:武術習得補正(中)

4:身体機能上昇(大)

5:武術習得補正(大)




・【妖精眼の射手】  レベル1


効果:対象の魔方陣に攻撃を当てることで魔法を妨害できる

1:魔法遅延

2:命中補正(小)

3:命中補正(中)

4:魔法中断

5:命中補正(大)



―――――――――――――――――――――――――――――――――――


 これは【鑑定眼の御手】の「情報レベル2解禁」の効果か?スキルが付与されたのは「ススメ」みたいだし、それが記載された情報にも影響してるのか。


 【鑑定眼の御手】はレベルが上がるに従って分かることが多くなっていくようだな。遠距離発動は手で触れなくてもいい、のか?レベル4まで行くと触れずに見ただけで相手のステータスがわかるのだろうか。これは確かにチートレベルだな。詠唱関係はスキルに使う詠唱のことだと思うが現状、鑑定にしか使えない。


 【剣豪の系譜】は予想した通り、身体機能上昇と、武術習得補正か。これはダリア家に生まれたからなのか?体を動かせば経験値が溜まっていくものだと思うが、最大強化されるまでどれだけ時間がかかるのだろうか。


 【妖精眼の射手】はかなり予想外だな。妨害系か。当てるのはなんでもいいのか?いや、魔方陣に干渉するのに石とか投げても意味なさそうだ。魔方陣に魔力の塊をぶち込んで流れを乱せばいいのか。後は命中補正だな。【射手】の部分はこれを表しているとして、【妖精眼】の部分にも何かあるんじゃないのか。


「わかったことは増えたが、わからないことも増えたな。こんな時にターブに聞ければいいんだが・・・。」


 腹立たしいことにこちらの内情をすべて理解しているのはあいつだし、最も情報を握っているのもあいつだ。神のパシリの上にスパイだしな。相変わらずステータス以外のことを書き込んでも「ススメ」は何の反応も返さない。結局、俺は手探りで動かなければならない。

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