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Tarot Quest  作者: KINSYO
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起動

このたび二作目の投稿となります。

相変わらず、文章が稚拙、誤字、脱字等あるかもしれませんが、教えて頂ければ幸いです。

それではお楽しみください。

ゲーム。

おそらく誰でも一度くらいはやったことがあるだろう。

アクション、シミュレーション、RPG、FPSなどなど。

それらのすべては相手やCOMとの戦いが主であるものの、紛れもなく娯楽のために存在するものだ。


しかし、このゲームはそのような悠長な要素は一切存在しない。


それはまさに命を賭して行われる、禁断の遊び(ゲーム)なのだから。


2050年5月24日東京。すっかり少子化の行き着いた日本だが、東京などの大都市では未だに人で溢れかえっている。その分地方が廃れているということでもあるが。

現在時刻は八時二十分。登校時間は八時半。

そろそろ急がないと学校に間に合うはずがない。

速川光真はやかわこうまはそう考えて足に力を込めようとすると、背後からポンポンと肩を叩かれる。

振り返ると、そこには見知った顔がある。

「あんたは相変わらず眠そうな顔してるわね~。もっとシャキッとしなさい、シャキッと!」

そう朝から快活すぎる声で話しかけてくるのは、幼馴染の鳥宮早紀とりみやさきである。

小さい頃から近くの家に住んでいたこともあって、親同士も仲が良く、お互いの子どもを預けることもしばしばあった。

そのため小学生を終えるまではほとんど兄弟のように過ごしてきた。

さすがに中学に入ってからは年頃ということもあってか、ずっと一緒に過ごすというわけにはいかなくなったが、それでもただの友達以上にはそれなりの関係を築いている。

早紀は肩までかかる程よい長さの黒髪、くっきりとした目鼻、しなやかな体躯……と、美人というにはまだ早いかもしれないが、可愛い部類にはいるのは間違いないと思う。

「なんだ早紀か。今日は部活じゃないのか?」

早紀とは対照的な気怠そうな声で疑問を口する。

「女の子に会ってなんだとか言うな! それに今日は火曜日だから部活はないわよ!」

耳元にキンキンと響く甲高い声。いつもどおり元気で何よりだ。

早紀は弓道部に属しており、幾度も大会で優勝している学校期待のホープである。

対して光真の方は学校では全く目立たない存在だ。

そう…… 学校では目立たない。

だが、ゲームの世界では光真は世界的に有名なゲームプレーヤーの一人である。

光真と関連付けることはできないであろうが、彼のゲームのハンドルネーム”Light"

は大々的に知られていて、一時の○○名人クラスだ。

とは言ってもそれを知っているのはほんの数人のゲーム仲間だけで、その人達ですら実際に会ったこともない。

「そろそろ急がないとヤバイわよ」

早紀がそういうのを聞いて、左腕の腕時計型の端末に目をやる。

この端末はフォーカスバーチャルと呼ばれており、一世代前の携帯電話、パソコン、ゲーム機などのすべての機器を一つに集約した夢のような端末だ。

ボタンを押すと、直ぐにホログラムのホーム画面が開かれる。

「八時二十三分か。確かにヤバイな走るぞ」

目で早紀とアイコンタクトを取ると、勢い良く走り出す。


「し、死ぬ……」

光真は肩に息どころかその息さえ止まっているように静かに机に突っ伏す。

「光真…… あんたもう少し運動したら? 帰宅部でずっとゲームばっかりしているからこうなるのよ。」

早紀が右腕を腰に当て、左手で光真を指差して言う。

「はい…… わかりました……」

こいつはバケモノかよ、と光真は密かに突っ伏したまま小声で呟く。

あの地点から学校までゆうに2キロはあっただろう。

それを光真を引っ張ってここまで間に合わせる脚力とはいかほどのものか。

「何か言った⁉」

しかも感の鋭さも超一級である。

「相変わらずお二人さんは仲のよろしいことで。」

茶化すような声の主は不破純也ふわじゅんやだ。

純也は高校に入って知り合った二人の共通の友達である。

「ち、違うわよ…… 今日はたまたま一緒に学校に行くことになって、走ったらこいつがこんなことになるから……」

早紀は顔をやや赤らめながら手をわたわたと振って反論する。

それに対して純也はわかった、わかった、と言うように右手をひらひらを振りながら軽くあしらう。

不破は地毛なのかどうかは不明だが、茶髪のツンツン頭でいかにも元気そうな少年といた感じだ。事実それは間違っておらず、不破はバスケ部のレギュラーを務めていて、インドアな光真とは対象的である。このような対極の二人がどうして仲良くなれたのかも甚だ疑問だ。

「起立」

二年C組の委員長の楪希ゆずりはのぞみの芯の通った声が響く。

どうやら一時限目の現代文の先生が既に来ているようだ。

光真もフラフラと立ち上がり、一連の挨拶を適当にこなす。

そうしてゲーム疲れを癒すため光真は深い眠りに落ちる。


学校というものはいつまで経っても変わらない、木製の机と椅子を用いている。

なかなか寝にくい印象があるが寝れば都である。

現に光真は一時限目から三時限目までを完全に寝て過ごし、五、六時限目も船を漕ぎながら授業を受けていた。

しかし四時限目に担任の英語の先生である那須野凛なすのりんに、

「お前は私の授業の時はいつも寝ているな。学校に何をしにきているんだ?」

と手刀を浴びせながらの説教を受けた為に一日中爆睡することはできなかった。

その時、光真を除くすべてのクラスメイトは「先生の授業の時だけじゃないよ……」とでも言いたげな顔を向けているが、

反論の余地はない。

「お前には特別課題をやろう、明日までだ」

そういうと凛はどこから取り出したのか、今では珍しい紙媒体の課題を光真の机の上に叩きつける。

一枚一枚がめっちゃペラ紙で数える気力すら起きない。

「俺にもですね、プライベートってものがあるんですよ?」

「真面目に勉強せん奴に自由なぞない」

凛ちゃんが冷ややかな一瞥をくれると、光真は黙るしかない。

そんな光真を本日二度目の机が温かく迎え入れた。


HRを終え、溜息をつきながら早紀と並んで一緒に帰っていると、

「あんたもゲームばっかりしてるなら”Light"さんくらいまで頑張りなさいよ~」

呆れを含んだトーンの低い声でそのように話しかけてくる。

内心ドキッとしたが、早紀が光真の正体が”Light”であることを知っているはずがないと判断して、当たり障りのない答えを返す。

「無理に決まってるだろ……あの人は世界的に有名な人なんだぞ」

「だよね~。光真にできるわけないよね~」

早紀は半眼で光真を見ながら言う。

「でも……あんまりゲームしすぎちゃダメだよ。体を壊したら元も子もないんだからね」

「わかってるよ。ありがとう早紀」

光真は顔をあげて早紀の顔をしっかりと見つめて言う。

早紀は一瞬顔を紅潮させてものの、すぐにブンブンと首を振って、

「と、とにかく凛ちゃんの宿題を終わらせなさいよ!」

凛ちゃんと言うのはもちろん光真たちの担任の那須野凛のことで、親しみを込めてそう呼ばれている。凛は身長が低く佇まいもそれとなく子供っぽい。

だから凛の黒のワンピース、ベージュの膝丈スカート、ワンピースよりは黒みの薄いタイツというフォーマルな服装がどこかミスマッチな感じなのは否めない。ちなみに年齢はヒミツだそうだ。

「凛ちゃんは可愛い顔してやることがえげつないよなぁ……」

「あんたがずっと寝てるのが悪いんでしょ」

「そうだけど……」

身も蓋もない早紀のセリフについつい溜息が出るのが促進されてしまう。

げんなりした様子の光真にイライラしたのか、早紀が大声を挙げて叫ぶ。

「あ~っ!わかったわよ!手伝ってあげるから今日の七時に家にいなさいよ。」

「手伝ってくれるのか?」

「あんたがそんなテンションだったらこっちまで鬱陶しいのよ!」

早紀は髪をバサバサと掻き上げながらそう言う。

「七時だからね!すっぽかすんじゃないわよ!」

そう言うと光真を置いて足早に家の方へ帰って行く。

どうして先に帰る必要があるのか光真にはわからなかった。


光真は家に着くと早々に二階の自分の部屋に向かう。

光真は母親との二人暮らしで、普段は夜遅くまで仕事をしていて滅多に昼間に家にいることはない。母親は10年も前に父とは離婚しているので光真にもその頃の記憶はほとんど残っていない。

生活感のあまり感じられない部屋に学校のカバンをどさりと床におくと、すぐに自分のシングルサイズのベッドに横になると、左腕のフォーカスオンバーチャルを起動する。

右の人差し指でホログラムの画面を操作していくと、最近になってサービスが開始された『Tarot Quest』というVRMMORPGの起動画面開かれる。

そこに示されたQuest Startの文字にタッチする。

すると現実世界から意識が失われ、仮装世界バーチャルワールドに意識が飛んで行くーー


この話は導入であり、現実しか出て来ません。

第二話からはゲームの世界が出て来ますのでどうぞお楽しみに!

あらすじが進みすぎだ……

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