一章第八話
三月十四日、19時に改訂した改訂版と差し替えさせて頂きました。
神話を語ろう。
人間族に伝わりウウゥル大陸で最も信じられてる神話を
人間族は弱者だった。
ドワーフには鉱石を入手し加工する力があった。
ドワーフはその力で武具を産み出し、その武具でモンスターを打ち払った。
そして鉱石を入手し易い山々を住みかとした。
エルフは水や風などの声を聞き友になる力があった。
友と心と力をあわせ、モンスターを打ち払った。
そして友の多い森を住みかとした。力のない人間はモンスターに奪われ玩ばれた。
人間族は泣き崩れ祈ったモンスターにあがらう力を、と
その祈りに答える存在が現れた。
神々である。
人間族は神々から与えられた力、奇跡の代行たる神聖力だ。
その力でモンスターを打ち払った。
そして平原を住みかとした。
これが多くの人間が信じてる神話である。
起床後の鍛練時、消耗した武具(主に矢)や道具類(膠等)を補充する以外の要望がイースからあった。
「増員が欲しい、か」
「ハイ。訓練ノ効果カ、反応モ良クナリマシタノデ」
骸骨兵ならば増員も問題ないが、単一種を増やすのもな。
だか部下からの献策、具申をただ却下するのも良くないだろう。
「どれぐらいだ?」
「二体、出来ルナラ三体ホド」
忠誠には報いなければな、残りポイントを考えると頭が痛いが二、三体ならば部下に度量を表す事もできるな。
彼はイースからの進言にこのように考え聞き入れる事にした。
「良かろう。三体で構わぬのだな?」
「アリガタキシアワセ」
案を受け入れられたイースは、片膝をつき頭を伏せ忠誠をあらわにする。
カスタム本には、ポイントを消費しないで、技能を身に付ける方法が記されていた。
学習と習練だ、当然といえば当然の事だが。
カスタム本に技能習得までの過程が簡単に説明が記されていた。
例えば、技能剣を習得したい、させたい時は、効率を重視するなら教官や師匠に指導を願う事とある。
そうすれば約二十時間で0.1ポイント分を習得可能だ。
彼は骸骨兵の動きを真似て訓練をしてるが、これは独習に分類される。
この時は、約四十時間で0.1ポイント分だ。
ウウゥル大陸と地下迷宮が同じ法則か解らないが、もし同じなら子供が遊びで剣士ごっこしても技能剣は習得出来ない。
それに、この時間計算も微妙だ。
だらだらと訓練した時の時間は加算されるのか?
いや、まず加算されないだろうが。
よくスポーツ等は一日休めば三日遅れると聞く。
技能もそうなのだろうか?
色々と検証が必要だが、これらで0.5ポイント習得すれば技能を身に付けられる。
以上がポイントを消費せずに技能を習得する簡単な説明だ。
ホムンクルス達の努力と奉仕にて豊かになりだした食事を済ませるとダンジョンマスター室へ。
朝食前に頼まれた骸骨兵の創作の為に宝石椅子に腰掛ける。
「モンスター創作開始。スケルトン創作。カスタム開始」
《スケルトン創作消費ポイント20ポイント消費。カスタム指示要求》
名前:
種族:スケルトン
性別:
技能:再生(小)、弱点属性(聖)
魔法:
能力値
ST:9
DX:12
I:8
HT:10
HP:10
MP:8
イースと相談し決めた通り、槍兵を二体、弓兵を一体創作していく。
名前:ケース
種族:スケルトン
性別:男
技能:再生(小)、弱点属性(聖)、小剣、小型盾、弓、弩
魔法:
能力値
ST:9
DX:12
I:8
HT:10
HP:10
MP:8
二体共通ステータス。
名前:コス、シーザー
種族:スケルトン
性別:男
技能:再生(小)、弱点属性(聖)、槍、槍投げ、盾
魔法:
能力値
ST:9
DX:12
I:8
HT:10
HP:26
MP:8
創作、カスタム消費ポイント60ポイント。
残り使用可能ポイント267.5ポイント。
「モンスター召喚」
魔方陣が閃光を放ち、消え去りモンスターが三体姿を現す。
ホムンクルス達の様に跪いたり土下座する様子もなく、立ち竦む骸骨兵達。
敬意がないでなく、それを表す術を知らないか思考できないのだろう。
「此れから頼むぞ、骸骨兵」
目の錯覚か骸骨兵達が頷いた気がした。
新たな骸骨兵達に武具を支給し装備させると骸骨兵長イースに新人(新骨?)を預け、作業中の場所に戻る。
ダンジョンマスター室の扉から彼が創った廊下に繋がる。
直進する廊下と左に進む廊下が合流する。
左に進むと応接室と農場に、真っ直ぐ進めば大部屋に繋がる。
大部屋に入ると左右に小部屋が、向かいに新しく廊下を創ってる途中だ。
変化魔法で土を水の様にすると、続けて創造魔法で形を整え固定する。
自然洞窟を偽装するので足元も態とでこぼこにしてある。
彼が目覚めてから約九日、モンスターも十三体、部屋数は四つ。
少しずつダンジョンらしくなってきた。