人間観察と驚き
仕事の休みも決まり、明日は海に向けて旅をする。
10年前の約束が果たせるかな。
旅といっても少し足を伸ばせばつくような海だけどな。
薪ストーブで夕飯を作りながらアレスはリュミナを見る。
赤いブラウスにショートパンツを着てる。
また足を出し、落ち着かない。
誰が?俺がだ。
まぁ似合ってはいる。
リュミナは着替えを楽しんでいる。ドラゴンの時は全裸だったのにな。
言うと怒りそうだから言わない。
「ブリって言ってたけど、他には何食ってたんだ?」
「口開けて泳ぐとイワシとかいっぱい入って美味しかった」
「すごい食い方というか漁だなそれは」
リュミナが恥ずかしがってるが、褒めてはないぞ?
「でもね、今回は生以外で食べてみたい」
「焼くのか?」
「焼いても煮てもいいわ。料理って美味しいのよ」
確かに竜の時は素材そのまま食べてたわけだから、そんな考えにもなるか。
焼いただけの肉串でも感動してたからな。
「取れたら焚き火で焼いてみるか」
その言葉に満足したのか、リュミナが上機嫌である。
そうこうしてるうちに、鍋が煮えた。
猪のベーコンと芋の煮込み。
オークベーコンが最近人気だが、アレスは二足歩行のものはあまり食べたくない。
「ベーコンってのもすごいわよね。塩につけてこんなに美味しくなるんだから」
「実際はもっと工程あるけどな、まぁいろんな知恵で出来上がってるな」
「人間はすごいわよね。長い時間で代も変わるのにちゃんと知恵を残してる」
一人で最強だったリュミナには新鮮な体験のようだ。
別の意味で俺も少しだけわかる。
だから、もっと色々見て、色々食べていこう。
二人で。




