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少女、旅立ちの前
強すぎた竜王は、どこか孤独だった。
その孤独を、受け止める相手がいた。
――あいつがまた来るのを、待っていた。
ようやくダンジョンマスターまで挑戦できるものが来た。
だけど、アイツじゃない。
そこへ現れたのは、別の勇者候補だった。
部屋の前を守る剣王には、暇を与えた。
竜王は、新しい勇者に興味がなかった。
転生体の準備は、もう終えている。
ならば、探そう。
待っても来ないのなら、押しかければいい。
文句はないよね。
十年前は、あなたの方が押しかけてきたんだから。
古い私?
置いていくわ。勝手にして。
ねぇ、アレス。
一緒にご飯
食べよう。




