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元勇者の俺と竜王(少女)の二人暮らし。 世界平和は家庭円満の後でいい?  作者: Hike技研


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1/12

押しかけ竜王は、可愛い小娘でした。

かつて、竜王を倒し勇者として栄光を掴むはずだった男がいた。



その拳は大地を砕き、跳躍は天を掴むと噂された。


だが竜王との戦いは決着がつかず、

世界は彼を勇者と呼ばなかった。


現在、王国の城門で門番を務めるアレス。

元勇者――そう呼ばれるには、十分すぎる男だ。


「はぁ……今日は異世界勇者の凱旋祭か」


落胆よりも、ただ面倒くささだけを滲ませたため息。

アレスは戦いをやめた。


王国は勇者を召喚するという荒技を繰り出し、そして見事、竜王を倒して退けた。

王国は湧き返り、三日続く祭りで大騒ぎしている。




一方アレスは非番の日だったが、祭りで騒ぐ仲間に頼まれ、結局は門番の代わりを務めている。


感謝されても、気の利いた返事すらしない。

戦いをやめた理由。竜王。



空を見上げると、星がひとつ瞬いた。

「……あいつ、倒されたか」



誰に向けるわけでもない、独り言。その瞬間だった。


森の奥から、規則を無視した軽い足音。


普通の迷い人ではない。魔獣の気配もない。


なのに、とんでもない速度で近づいてくる。


アレスは構えず、ただ目線だけを向けた。

赤い“何か”が飛び出す。


そして、アレスの目の前でぱっと広がった。


赤いフード。

白い髪。

紅い瞳。


「見つけたわよ、アレス! 責任取りなさい!」


叫びとともに飛び込んできた少女に、アレスはまばたきすらしない。




「待て、誰だ?」


「誰だ!じゃない!待てど暮らせど迎えに来ない!甲斐性無し!」


アレスは呆気に取られる。少女はアレスを突き飛ばし、ふんぞり返った。


戦う気がないとはいえ、自分を突き飛ばせる少女にアレスは驚愕する。

竜王とも戦える自分を突き飛ばせるのは……


少女の胸元には金の刺繍 それはドラゴンの紋章

10年前にも見た覚えがある



「いや待て、そのフードの紋章は」



「ええーーい 頭が高い!我こそは竜王リュミナその人である!!」



アレスは言葉が出ない。


竜王リュミナ。十年前に戦った、あの竜王の生まれ変わり。

世界を揺るがす存在は、今はただの怒った少女の姿をしていた。




「お前倒されたんじゃ?」



「世代交代?脱皮?生まれ変わりがあるって前にも言ったよね?」



竜王は肉体が滅びる前に換えの肉体を用意する。



「旅が一緒にできたなら、飯くらい食わせるって言ったよね?」




竜王と戦い疲れて会話した時、そんなことを言ったな。

飯くらいご馳走すると






「それってプロポーズだよね!!!」




こうして俺たちは再会した。


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