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拝啓、一年後の私へ  作者: 秘匿の猿
第1章 僕たちの新たな春
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第1話 狂気の沙汰じゃねえ

この話はフィクションです。実際の人物や団体には一切の関係はありません。

 俺は時任颯真(ときとうそうま)、青鞜学園高等学校の高校2年生だ。最初に言わせてもらおう。俺はかなり陰キャっぽい性格だ。コミュ力はないし、人を惹きつけるようなすごさもない。けど、友達は多い。理由としては、やっぱり向こうから話しかけてくれる人が多いのだ。この学校は1クラス40人で、その中で男子は22人いるのだが、そのうち13人くらいが俺に話しかけてくれたのだ。マジでありがたい。

 部活は何も入ってない。運動はできる方だが、めんどくさそうだったから帰宅部に入った。そのせいか、俺の日課の中に、友達を部活まで見送るというものが入ってしまった。正直、人が多く帰るまでの時間が伸びてしまうので面倒なものだ。


 俺が進級して2か月が経った頃、学校が終わり俺はいつも通りにみんなを見送って帰ろうとする。


俺「じゃあ、行って来いよ~。」

友人「おう!じゃあな!」


 そういって俺は体育館を後にして、下駄箱へと向かう。すると、その道中からある一人の後輩から声をかけられる。その同級生の名は高坂瑠己也。俺と中学が一緒で中学校の頃はいつメンとして、休み時間は常に一緒だったが、高校になってからクラスが離れ、話す機会が減ってしまって気まずい関係のはずなんだけどねぇ…。向こうはそんなことすら気にならないご様子で…。


瑠己也「なぁお前、もしかして帰宅部か!?なら俺たちの部活に入ってくれ!ちょっとあることについて研究するだけなんだ!」


 俺は最初、断ろうとした。しかし、そのまま帰ろうとする俺の手を引っ張り、瑠己也の部活の部室へ無理やり連れていかれる。その間もずっと俺は勧誘され続けた。俺は最初は頑固として断っていたが、だんだん投げやりになってきて、ついには根負けしてその部活に入ることにした。まぁでもただの研究系ならそんな苦労することはないだろう。


 そして、俺と瑠己也は普段使われていない旧校舎の旧理科室の前に到着する。そして、俺は数分前に承諾した自分を殴りたくなるような名札が刻まれていた。名前は都市伝説研究。俺の苦手なものTOP3に入るものを研究とは気が気じゃない。俺は咄嗟に逃げようとする。


俺「狂気の沙汰じゃねえ!こんなところにいられるか!俺は逃げてやる!」

瑠己也「部活からは逃げられない。」


 俺の制服の襟を瑠己也がつかみ、俺の逃げようとした体が転び、その場に倒れる。そして、そのまま引っ張られ、俺の体は都市伝説研究部の部室へと入っていった。


 この部活の部室に入ると、そこには中学校の頃に見た顔が多かった。


「おお。颯真か。お前がこの部活に入るなんて、意外だな…。」


 この部室の中で唯一の3年生で多分部長である俺の先輩、玲央先輩が一番最初に口を開いた。その言葉でそれぞれ部員がこちらを向き、それぞれの反応をする。


 1人目、新咲千春(あらさきちはる)。高校1年生。女子。中学校でカラーが2年連続で同じになり、そこで知りあり、数少ない女子友達となり、仲の良い後輩となった。身長は155cmで女子からしたら高い方だが、俺からしたら結構低い。性格は結構毒舌なことがあるときもあるけどいつも明るく元気な子である。

反応 「お!颯真先輩じゃないですか!久しぶりです。」


 2人目、影山凪人(かげやまなぎと)。高校2年生。男子。俺の小学校からの親友。身長は驚異の150cm。なんと千春よりも低い。男子なのに…。まぁ今の時代にこういうことを言ってはいけないんだけどね。性格は一言でまとめるとまじめ。とにかくしっかりしていていつも俺たちのツッコミ役をしてくれていた。瑠己也と凪人と俺の3人は中学校時代のいつメンであるが、その中でもいつも俺たちをまとめ上げてくれていた。

反応 「お前がこの部活に来るなんて…。どこか頭でも打ったか?」


 3人目、遥川永遠(はるかわとわ)。高校1年生。女子。小学校のころから仲が良く、その関係は中学に上がっても変わらなかった。高校では、同学年の方で生活することが増え、低学年の教室へと行かなくなったことが原因であまり話さなくなった。身長は143cm。この中で一番小さい。性格を一言で表すと無口。ほとんど話さなく、表情をあまり変えることもない。ほとんど必要なこと以外はあまり話さなく、ほんと、必要最低限だけって感じ。でも俺やこの部活の人たちとはまぁまぁ話している。これは無口といえるのか。

反応 「…颯真先輩か…。お久です…。」


 って感じ。そして、この部活はどうやら俺を除いて5人で行っていたらしい。主な部活の内容は、よくあるネットの霊の降臨の儀式を試したり、心霊スポットなどに行って幽霊がいるところを写真に収めたり、とにかく霊はこの世に存在するということを証明するために活動しているらしい。


玲央「よし、まずはお前は正式に入部するためにこの書類に名前を書いてくれ。」


 そういって俺の前に出されたのは入部届という名の絶望への入り口。正直、俺は逃げ出そうとした。カバンを背負いなおし、今すぐ教室を抜け出そうとする。しかし、また瑠己也に止められてしまう。


瑠己也「部活からは逃げ出せない。」


 また同じことを言われた。そして、俺は都市伝説研究部(ここ)に入部すること以外の道がないことを悟り、しぶしぶこの部活へ入部した。


 といっても初日はほとんどやることはなく、結局は瑠己也が持ってきたゲームで4人で某大乱闘ゲームを遊んだ。遊んだメンバーは千春、凪人、俺、瑠己也の4人である。俺は帰宅部だったこともあり、そのまま3人を圧倒した。


瑠己也「お前のピット強すぎだろ。」

俺「お前らが弱いだけだぞ。」

千春「先輩って意外とゲームうまいんですね。」

俺「だろ。」

凪人「だろじゃねえよ。手加減してくれよ。」

俺「千春にはするよ。」

凪人「あー!女子だからって手を抜きやがったぞ!この女好きが!」

俺「後輩には優しくしないと。お前らはどうでもいい。」

凪人「どうでもいいってなんだよ!」

瑠己也「そうだそうだ!」


 こんな感じでずっとふざけながらゲームをしていた。ほか2人はゲームが苦手なようで、ほとんど降霊術とかを調べたり、心霊スポットを探していたりした。


 そして、しばらくしてうちらの部長、玲央先輩が俺たちに話しかける。


「見てくれよ。面白そうな心霊スポットを見つけたぞ。今度ここ行くぞ。今週の土曜日な。」


 そこは、一見普通の廃校だが昔そこのいじめによって自殺した人がいると言われている場所だ。しかしそれは約100年以上も前の話で現在は周りの自然とほとんど同化している。


俺「うへぇ…。こんな場所行くんすか…。」

玲央「当たり前だ。幽霊というのはこういう場所にいるんだからな。」

俺「あのー、もし死んでしまったら…。」

玲央「まぁないだろうけど、もし死んだらそこは自己責任で。」

俺「じゃあ退部しまー…」

瑠己也「よし行くぞー!!」


 そういわれて俺は瑠己也によって強制的に行かされてしまうことに…。ほんと、これからどうなるんだ…。

描きそびれた部分を書かせてください。


朝倉瑠己也(あさくらるきや)。高校2年生。男子。身長は160cm。中学からの友達でいつメンであった。しかし、高校生になってからクラスが離れ、徐々に話さなくなっていった。性格は一言で言い表すと、テンションが高い。常にハイテンションで頭がイカれてる(悪い意味で)。でも悪い人ではない。


部長 榊玲央(さかきれお)。高校3年生。男子。身長は164cm。中学では頼れる先輩であり、いつもお世話になっていた。家が近く、幼稚園の頃から面倒を見てもらっている。性格を簡潔に表すと紳士的な兄貴。男子陣の中では唯一の常識人であり、どんな局面でも冷静に物事を判断し、みんなを助けている。多分、この部活の中で一番部長に適している。

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