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はじまりと終わりの神社にて【フリーゲーム原案】

作者: まなつ

現在制作予定の短編ビジュアルノベルの出会いパート(初期プロット)を小説形式で再構成したものです。

“言葉にできなかった想い”をめぐる、すれ違いラブストーリー

※設定、演出、シナリオは制作過程により変更の可能性があります。


——————————————・


坂の途中で、風が俺の背中を押した…気がした。


──最近、なぜかこの神社近くの坂を選んで帰る。


神社なんて、用事もないのに。鳥居の先に何かあるわけでもないのに。

誰かに会えるわけでもないのに。

けれど、放課後のこの時間になると、足が勝手にこっちへ向いてしまう。


「…ね~!ユウくん~!!」


風の音に混じって、呼ばれた


坂の上、夕日を背にして見覚えのない少女が立っていた。

白い制服、腰までの柔らかい髪、どこか懐かしい笑顔。

……片側だけ編み込んでいる変わった髪型

見覚えは無い·····気がした


「はじめまして、ユウくんだよね?」


一瞬、言葉が詰まった。

どうして俺の名前を。


「……え? なんで俺の名前、知ってるの?」


少女はくすっと笑った。


「ふふん、なんでだと思う?」

片目をウインクして俺に話した

茶化すように言うその声は、なぜか嫌じゃなかった。

「忘れちゃった?」


「同じ学校だから俺のこと知ってるのかな……」

俺は慌ててそう答えた

よく見ると、その白いセーラー服はうちの学校の女子の制服だった

制服に全く目がいかなかった


彼女はにこっと笑って、俺の顔をじっと見た。


「やっぱり変わってないね、ユウくん。前より、ちょっと背が伸びたかな」

「でも…驚いたとき、つい右上を見ちゃう癖は変わらないね」

そう言って、少女はくすくすと笑い始めた


初対面のはずだ。会った記憶はない。

·····なのになんで俺のそんな癖しってるんだ?

でも確かに、どこかでこの笑顔を見たことがある気がする。


「……もしかして、どこかで会ってた?」


「ううん、いいの。忘れてても」


その言葉に、なぜか背筋がすっと冷えた。

頭がズキズキ痛かった


「わたしの名前は、トモリ」


少女は笑って、ほんの少し寂しそうに言った。


「良ければ……お友達になりませんか?」


強い風が吹いている、夕日の赤が目に痛い…

それでも俺は彼女の顔から目が逸らせなかった

挿絵(By みてみん)


——————————————


作りたい作品のイメージが伝わればと小説に書きました

感想や反応など、とても励みになるので、

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