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爆破(日常回)
セラフィエル学園寮、その一室であるレタル・レギウスの部屋。壁は冷たく硬く、装飾はほとんどなく、必要最低限の家具だけが静かに佇んでいた。木の机と椅子、簡素なベッド、そして小さな棚に数冊の古びた書物があるのみ。窓からの光は薄く差し込み、空気は冷たく澄んでいる。
レタルは部屋の隅に置かれた皿を見つめ、眉をひそめた。
「なんで僕のスコーンが爆発したんだ?キミの仕業か?ノア...」
ノアは木の椅子に腰かけ、淡々と紅茶を啜りながら答えた。
「だってスコーンって要らなくない?紅茶だけで十分だろ。」
レタルの目が鋭く光る。
「いや、スコーンに爆薬仕込んだ理由を聞いてんだよ。殺すぞ」
ノアは微笑みを浮かべ、静かに言った。
「だからさ、脇役のスコーンに爆薬を添えて主役に格上げしてやったんだよ。ちょっとはびっくりしただろ?」
沈黙が部屋を満たす。隅には、爆発の残骸がひっそりと煙を立てていた。
レタルはやがて言葉を失い、苦笑いを浮かべた。
「一歩間違えば死ぬところだよ...」
「キミのやり方は相変わらずだな。でも、少しは面白かったよ。」




