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物語にはある程度のテンポの良さが必要な理由

作者: くうる
掲載日:2023/08/16

 小説を、或いは漫画でもゲームのシナリオでも良いのだが、何らかの物語を初めて書いた時に「テンポが悪い」「冗長である」という様な指摘を受けた方は決して少なくはないだろう。


 いや、私がそうであったから悔し紛れに一般化したという訳ではない。執筆を始めた当初は文字数を多くする事が目的になりがちであり、一度書いた文章を大胆に削るなどという事は先ず出来ないであろうからである。重ねて言うが、決して私がそうだったから勝手に一般化しているという訳ではない。


 ともあれ、その様にして文章を削り、物語のテンポを良くする事は読者の為、つまりその文章を読み易くしたり、読んでいる途中で飽きが来たりしない為であり、それは転じて多くの読者を獲得するという自身の目的の為でもあるのだが、果たしてそれだけなのだろうか。


 わざわざこの様な事を述べている事からも分かる通り、その問いに対する答えは否である。尤も、偉そうにそう述べている私自身がそれに気付いたのはつい最近の事なのだが、物語のテンポを良くするという事には上記の様な間接的なものだけではなく、もっと直接的に作者の為である目的が存在している。


 勿体ぶっても仕方が無いので即座に述べてしまうが、それは作者が物語の内容を忘れてしまわぬ様にという目的である。無論、自身の著した物語の本筋を忘れる様な作者は存在しないと思われるが、テンポが悪い為に長々と似た様な話を書いていると、その細かい描写等にはどうしても失念してしまう部分も出て来ざるを得ないのである。


 それが本当に細かい所、つまりそれを忘れてしまい、実際にそれと矛盾した事を書いてしまっても物語に影響を与えない様な部分であれば良いのだが、例えば或る二者のキャラクターがかつてどの様な態度で交流していただとか、或るキャラクターの技能を示す為にどの様な行動を描写したかという様な事を失念してしまうとそうはいかない。


 それと矛盾した描写をしてしまうと、その部分を読んだ人に違和感を与えてしまうだけではなく、場合によっては物語内の時間軸そのものに矛盾を生じさせてしまいかねない。無論、どれ程長い物語を書こうともその様なへまをせずに済む方もいれば、逆にどれ程短いものであれ失念してしまう場合もあるだろうが、それぞれの割合には恐らく明確な差が表れるであろう。


 要するに、物語を(少なくともある程度)テンポ良く進める事により、作者自身がその細かい部分を忘れてしまう事を防止する事が出来るので、読者受けを求めていない場合でもある程度は意識をした方が良いという話である。なお、私が何かの要素を失念した事で実際に物語に矛盾が生じてしまったという訳では決してない。

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― 新着の感想 ―
[一言] なんかリズムとテンポが混ざってるような?
[良い点] 繰り返し私の場合ではないようなニアンスで書かれていますが、暗に自分の場合であると主張しているように感じられて面白かったです。
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