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レッドバード  作者: HT
encounter with idiots
36/54

7章E

「やめてください!」

そこで、彩矢がゴードンの後方、つまりシャンパンノとの間に立った。彼女は両手を上にあげ、交戦の意思はないことを伝える。

「ゴードンさんは殺さないで。狙いは私でしょう。」

状況的に、もともとゴードン一人で乗り切れるわけがない。ならば、ゴードンの命だけでも助けるために彩矢は、投降を選んだのだ。

「彩矢さん……」

「ゴードンさん、気にしないでください。助けに来てくれただけでもうれしかったです。でも、これ以上人を死なせるわけにはいかない。」

彼女が原因で、すでに多くの人が死んでしまった。これ以上、同じことを繰り返すわけにはいかない。

「なるほど。自分の身は差し出すから、侵入者は助けろと。でも、黒い鳥は本気を出せば、あなたに流れ弾を一切当てずにゴードンを仕留めることができるっす。つまり、その取引は応じられないっす。」

シャンパンノの言っていることは、半分強がりであった。先ほどまで、ゴードン一人に数人で苦戦していた。仮に彼の言うことが本当なら、彩矢がゴードンとシャンパンノの間に現れても、攻撃をやめる必要はない。

だが、現在格納庫にいないバードソンなら話は別だ。彼なら、ゴードンだけを正確に殺すことが可能であり、また、彼が駆けつけるまでシャンパンノがゴードンたちを足止めすることも可能である。

結果的には、彩矢を生け捕りにしたうえで、ゴードンを殺すことができ、彩矢の取引は成立しないということになる。

彩矢はこれ以上、ゴードンを守る術はなく、ゴードンも打開策は持ち合わせていなかった。

二人が絶望した、その時だった。

突如、閃光のごとく現れた乱入者が、シャンパンノの銃を切断した。その場にいた誰もが、そのことを理解するのに数秒を要した。

乱入者は立ち止まると、ゴードンの方に向き直る。名前の知らないその人物。しかしゴードンにとってその乱入者の顔は忘れることのできない顔だった。

「この基地の位置情報をくれたのは、君か。大手町以来だな。生きていたとは思わなかった。」

乱入者、芽里太郎はゴードンに複雑な視線を向け、言った。「やめてください!」

そこで、彩矢がゴードンの後方、つまりシャンパンノとの間に立った。彼女は両手を上にあげ、交戦の意思はないことを伝える。

「ゴードンさんは殺さないで。狙いは私でしょう。」

状況的に、もともとゴードン一人で乗り切れるわけがない。ならば、ゴードンの命だけでも助けるために彩矢は、投降を選んだのだ。

「彩矢さん……」

「ゴードンさん、気にしないでください。助けに来てくれただけでもうれしかったです。でも、これ以上人を死なせるわけにはいかない。」

彼女が原因で、すでに多くの人が死んでしまった。これ以上、同じことを繰り返すわけにはいかない。

「なるほど。自分の身は差し出すから、侵入者は助けろと。でも、黒い鳥は本気を出せば、あなたに流れ弾を一切当てずにゴードンを仕留めることができるっす。つまり、その取引は応じられないっす。」

シャンパンノの言っていることは、半分強がりであった。先ほどまで、ゴードン一人に数人で苦戦していた。仮に彼の言うことが本当なら、彩矢がゴードンとシャンパンノの間に現れても、攻撃をやめる必要はない。

だが、現在格納庫にいないバードソンなら話は別だ。彼なら、ゴードンだけを正確に殺すことが可能であり、また、彼が駆けつけるまでシャンパンノがゴードンたちを足止めすることも可能である。

結果的には、彩矢を生け捕りにしたうえで、ゴードンを殺すことができ、彩矢の取引は成立しないということになる。

彩矢はこれ以上、ゴードンを守る術はなく、ゴードンも打開策は持ち合わせていなかった。

二人が絶望した、その時だった。

突如、閃光のごとく現れた乱入者が、シャンパンノの銃を切断した。その場にいた誰もが、そのことを理解するのに数秒を要した。

乱入者は立ち止まると、ゴードンの方に向き直る。名前の知らないその人物。しかしゴードンにとってその乱入者の顔は忘れることのできない顔だった。

「この基地の位置情報をくれたのは、君か。大手町以来だな。生きていたとは思わなかった。」

乱入者、芽里太郎はゴードンに複雑な視線を向け、言った。





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