4・町だぜひゃっほーい
な、長い…
すぐに人が多い場所に着くと思っていたのが甘かったようだ。道らしき物を進んでも全然そういう所が目につかない。夜は真っ暗だからそこら辺の廃墟で休み、モンスターに出会う度にぎゃーぎゃーいいながら倒して進んでいる。あのよろしくない水もそろそろない。まいったな脱水で死亡か。
そんな感じで歩いていると水が!アメリカで見かける赤い消防水が出るあれ!うおおおおおみずだああああ
「よう、水が必要か?10ユロルで水を飲ませてやるよ。」
「おかねとるの!?というかあんただれよ!!」
「あたりめーだここはシルベスタブラザースの管理している所だ。払えねーならとっとと消えな。」
「払う払う、その前にそれが動くかどうか実戦してみてよ。魔導防火栓なんてまだ稼働してるのが信じられない。」
「お前これを知ってるのか。まあいいか。……ほら、出ただろ。」
「全然出てないわよ!ちょっとどいて、子供だましの事なら出来るわ。……回路が薄いのかな?ちょっとわからないな、工学系だったらなー。うーん」
そうだ
「ねえ、300ユロルでこれをエンチャントで直してあげるけどどう?エンチャントだから効果は永続よー魔力結晶なんていらないわ。」
「おい、水を買わねえならとっとときえな、チビブスが。」
「ウォータースプラッシャー!!!!!!私は、えーと、そう!そうそう!魔法使い、魔法使いなのよ!!!水なら自分で取り出せるの!次は炎で焼かれたいの?わざと100程度の熱で焼き殺してあげるわよ?うふふたのしそうねやりましょうそうしましょう。」
「わわわわわわかった。着替えてくるからその間適当に飲んどけ!」
「はいどーもー。黄色いところはちゃんと洗うのよー」
というわけで魔導水をごくごく飲みました。ちょろちょろしか出てないけどね。飲み水程度なら極小のコアでも余裕だと思う。「水量が増える」でいいよね。それくらいしか出来ないし。
数枚の水袋にも水を入れて図た袋に入れていると、数十人の男がやってきました。あれ、あいつここのギャングだった?逃げようかな。
デブ男が1人前に出てきました、頭領っすかね。
「おう、よくもうちの可愛い子分をこけにしやがったな、どうなるかわかってるだろうな。お前みたいな子供でも容赦しねえぞ。」
「だれがこどもだごるぁ。私はこれの根本的な復旧は出来ないけど水量を増やすことくらいは出来ると提案を持ちかけたのよ。そしたらその可愛い子分が小股に黄色しシミをつけて逃げ出しちゃったわけ。」
ちゃんと対等にいかないとととととととtあしがふるるるるえる。
「黄色いシミはあいつの失態だな。それで、直せるのか。」
「壊れるまで水量が増えるか、水量の回復は遅いけど永続的の補修されていく。この2つなら出来るわよ。できる限り大きいコアを持ってきてね。」
「ほう、コアねえ、コア。」
あーそうか魔導文明がないから知らないのか。「頭領が知らない」ということは出来ないからー…
「そうね、モンスターがドロップするあの丸いやつでも良いわよ。あれは経験値の素でもあるんだっけどね。」
「それを持ってきたら直せると。」
「ええ、ただしそれ以上のことはしないしお金をもらわないと即座に壊す。トラップくらいは仕掛けられるわ。どう?乗るの?」
「ふん、まあいだろう。300ユロルで良いんだな。」
「もっと出してくれるならそれでも。ああどんなに積まれても娼婦はしないからね。」
「はっはっは、じゃあ300で決まりだな。いまそのモンスターがドロップするやつを持ってこさせる。」
「い、いいんですか大将!」
「いいからいけ!」
というわけで子分が蜘蛛の子を散らすようにとんでいき、私は勝手にそこら辺で拾った鍋に水を注いで肉をふやかして食べてました。生きるって過酷。
私には監視がつけられたので子供だましの精神誘導を仕掛けていろいろ聞いたんですが、このなんとかブラザーズはここら辺の水資源を一括で管理しているようです。支配しているといってもいいでしょうね。なにげに大きかった。
もうちょっと進むと川と集落があってそこは人が大目だそうです。仕事あるかも?その川も支配しているらしい。水商人。
一日経つとまた大勢とデブがやってきました。
「おい、これでいいか。」
小型か。まあこれにこれくらいでいいか。
「ええ、これでどうにか。どっちか決めましたか?」
「水量が増える方を頼む。」
「わかりました。では………」
コアに魔力を込めながらイメージをしていき、コアを押し込んでいきます。
コアに魔力が満杯になったあたりで吸い込まれる感じにイメージ。コアが吸い込まれて、おしまい。
「これでよし。あとは実証。ありゃあ、これは元気だこと。」
ちょろちょろだった流れが映画でこれが壊れたときのような勢いで流れ出しました。うほーい。意外と出来るな私。寝てるときに何かあったかな。
「こりゃすごいな、本当に魔法使いだ。では報酬の300ユロルだ。……おし。お前さん、うちで働かないか。衣食住を用意してやるぞ。」
「うーんーばあさんになったらやってきますのでその時お願いします。」
わっはっっはっは
というわけでギャングに絡まれたのは数日無駄にしましたがなんとか切り抜けました。しかし腹減ったな。
こういう状況に置かれると嫌悪感とか消え去るので野生の獣を殺して肉を食べ、水を飲みのみ歩くこと数日、ついに町Aにやってきました!本当に町だ!民家があって商店も並んでる!!ここらへんはマックスメタル!
まずはホテルだー!入り口によくいる「ここはルザーブの町だよ」お兄さんについでにホテルの場所を聞いてまっすぐ向かいました。専ら交易商人が寝止まりするらしい。
ホテルは一泊2ユロルとのことでとりあえず50日前払い。100ですが、私まともに経済が動いてる時代にお金を貯め込んでましたからねー時給2000ユロル程度でしたが。ま、貯金はたくさんあります。
次!食べ物だー!!!食堂の場所を聞いて食堂にGO!0.1ユロルほどでたらふく食べられました。料理は独特でしたが。獣もこの崩壊した世界に適応して変になったんでしょう。なんかの獣肉でした。主食は米とオートミールと大麦が合わさったようなライスでしたね。ま、慣れるしかない。
次の仕事の当てでもと思ったんですが、探す場所がない。ハローワークなんて無いのだよね…
張り紙を見て文化レベルを調べつつ仕事を探していたんですが、ないので酒場へ。まだ昼だけどやってるでしょ。
「こんにちは、ビールある?」
「ああ、あるけど子供に飲ませる酒はねえぞ!」
「一応これでも21なの!!!この魔法使いの黒いワンピースの下には艶めかしいからだついてるのよ!ビールビール!!」
「ほう、そうかじゃあ見せてみろ。ほい、ビール。」
「ごくごくごく、ぷはーうまい。お金を気にせず飲めるって最高ね、あんまり冷えてないけど。えーとつまみこれとこれとこれ、あとこのソーセージちょうだい。」
「あいよ、たくさん食べて大きくなるんだぞ!」
「21だっつーの!!」
「おじょーちゃんよく飲むねえ、おらにもなんか分けてくれよ。」
「飲んで食べないとおっぱいがちぢむからね。ビールくらいなら飲ませてやるわ。今日はこの町に着いた記念日だからね。」
「おいおい、お大尽するきか?お大尽はここのいい酒を全員に振る舞うから1ユロルは必要だぞ。」
「あーお大尽なんてのもいいわね、じゃあおっちゃん、そのいい酒を全部出してあげて!」
「ひゅーひゅー!」
「よ!おだいじん!」
「わーわー!」
勢いに任せて酒場のみんなにお酒を振る舞ってしまった。だって物価がねえ…
「あーこういう地位になるのも悪くないわね。おっちゃん、ここで仕事を探してるんだけど何か無いの?こういうのは出来るけどこの地域の風習や世界観に詳しくないのよ」
「そうだな、ハンター協会でハンター登録はしたか?あれで定期的に獣の討伐キャンペーンが組まれるから、そこで討伐をして持ち帰ると良い金になるぞ。あとはー…発掘か。Scavengerって呼ばれてるけどな、ガラクタを持ち帰って売るかそれで住居とかを作るか。車を直すメカニックも好まれるしだれかの傭兵になるのもいいな。」
「ウイスキーダブルで。ふーん。じゃあそれ全部やるわ。私は全部使える魔法使いだもの。」