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17・街に着いたらまず武器防具をそろえるよね



次の街までは確かにちょっと遠い。2週間かかりました。20日ね。4年目の1月に入ったあたりです。さっむい。


XXX01はXMA05「ドラグーン」にしました。前線は張れないけどサイド攻撃は上手く、重騎兵でも軽騎兵でもない。竜騎兵っぽいじゃん。遊撃選手。「X」MAなのは勿論研究実験機体だから。MAは魔導アーマーの型式番号。ミックスドアーマーだっけかな。名前は魔導だけど3つの力全部ミックスして運用されるので。

X105はXPS-03「ブルーブラッド」に。青いのはスーツの配色からだけど、外部筋肉になってくれたり私の装甲となってくれる、血肉になってくれるのでブラッドを。Xはそのまんま。PSはパワースーツの型式番号だったかな。どちらも番号は適当。


これで大丈夫じゃろう。カモン大きい街。


でっか。見えてきた街は廃墟を街に作り替えたような街。看板がそこかしこに立ち並びビルが上へ上へと延びる。東洋中華パンクみたいな街だ。こりゃー目につかない所に行くと危ないな。


「フーリンちゃんよ、さすがのあんたでもここでは騒ぎを起こすなよ。ギャングスタ「青竜刀」が取り仕切っているからな。あいつらはきっちり取り仕切る一方、残酷で有名だ。お前さんの責任を他人が延々ととり続ける事態になっても助けなんて呼べねえしこねえ。気をつけろよ。」


はーい。


トレーダーさん達とは一度ここでお別れです。私はここに少々滞在するので。みんなにキスをしてからトレーダーおすすめの宿に向かいました。


なるほどおすすめされた理由が分かった。この街には 魔 導 ア ー マ ー 乗 り が そ れ な り に い る

そして私の宿は魔導アーマー乗りが使う宿だ。

まじかー!とりあえず受付でチェックインして魔導アーマーを専用ラックへ。ここは防犯対策がなされているそうで預けてもそれなりに安心とのこと。私のは搭乗者ロックがかかってるから盗まれることはないなー。

で、他のアーマーを物色。6体もいる。私が寝たときが77年で76式とかが主流だったんだけど、それよりちょっと古かったり新しかったり?してるね。ニコイチしてるのかな?戦場で使うパーツだから出来なくはないけど。パーツ互換は当時の重要項目だったみたいだしね。


じろじろ見てたらパワースーツだけを着込んだ男性二人がこの部屋にやってきたわわわわスーツって下着みたいなものじゃんさ。あわわわどこ見ようどこ見ればチラチラ。


「おう、それは俺が今から乗るんだ、退きな」


「あ、はい。」ちょっとイラッとしたけど騒ぎを起こしてはいかん


「悪いな、こいつは昨日貢いだ嬢に逃げられたんだよ。俺はそれに乗るから退いてくれや。」


「うるせえ言わなくてもいいだろ!」


「ひゃーごめんなさい」なぜか謝る私


「大体おまえはなんでここにいるんだ、ここはラックに魔導アーマーが吊されているやつしかは入れないだろう。通報するぞ」


「あ、一応ラックに乗せているんですよ。」


「ほーどれだい。その身体で乗れるってのは珍しいんじゃねえか。体格が物を言う所もあるからな」この時代はそういう感じになってるんだ…


「えっと…これです。まだ入手したばかりでフレームだけですし、出力も小さいので弱いですが。」


「がはははははこれは小さい。おれのビックウォリアーの半分もないんじゃねえか?」


「それは言い過ぎだろ、まあやつのより子供1つ分くらい小さいのは確かだな。こんなもんさっさと売った方が身のためだぞ。」


「はぁ、クルマも持ってますしこれも土建作業には使えますし、十分ですよ。売らないです。というか中古市場があるんですか。」


「ああ、あるぜ。おれのビックウォリアーはそこで買ったんだ、最新鋭のパーツでそろえてある!」


これ60式ヘビー魔導アーマーだよね、デカいけど2世代遅れ。言いたいけど我慢我慢


「へえ、じゃあ装甲も手に入りますかねえ。モジュールも欲しいなー。」


「そりゃあるだろうさ。高いから気を張って稼ぎな。ここは稼げる、人も来る、ものも来るからな。」


「ありがとうございます、では車を見に行くのでこれで。」



ふーん、中古市場か。ある程度の数がここに集まっているんだね。国みたいな管理機構が働いてるのかな。最新鋭の76式見たいなー。大体8年に一度世代交代してたんだよ。68年と60年までが動いてたんじゃないかなあ。それより古い形はリサイクルされて新しいのに生まれ変わってたはず。しかし、今でも動くんだねえ。


次にガレージ。16台置けるそうだけど、一つ一つが大型トラックが入れるようなスペースなのででっかい。マリーには不相応だな。

あ、マリーいたいた。え、なんか他の車の修繕してる。本当支援系だね、お金取れる作業なのに。


「やっほーマリー、調子はどう?」


きゅら!


「ふーん、そっか。あんまりいじって怒られないようにしてね。」


きゅらー


分かって貰えた所でマリーのお洗濯。

ぴっかぴかーにみがくぜー♪みがくぜおいらはー♪


マリーを磨いた後は野営に使ってる椅子に座ってマリーの作業の見学。良く修理箇所の診断できるなあ。何人か作業に驚いて抗議に来たけど修理してると伝えて、マリーが修理した項目を投影すると大抵は喜んで帰ってくれたよ。難癖つけるやつもいたけど。簡単な意識誘導で蹴散らした。意識誘導はフォースの力かもしれないしウィッチャーの力かもしれない。


まだ残っている売り物を売り払いたいんだけどここは店も多いし路地も多い。絵に描いたような○○パンクの香港アジア系スラム街なのでどこから手をつけたらよいかわからない。宿の人はギャングスタが怖いのかおすすめを教えてくれなかったしなあ。こういうときの酒場ですかね。


「こんちゃー、ここにいる全員に紹興酒を。かねならあるぞ!!」


小さめに変形してもらったマリーできゅらきゅらと酒場に乗り付け、お大臣お大尽。酒と金で情報を聞き出すしかない。


「かんぱーい!ドドスコ山西の方面へ足を伸ばしたいなら力組系と組んでおくと捗るぜ。」


「それはギャングスタ?」


「勿論。ここだけなら青竜刀だが、範囲が広いのは他のギャングスタだ。」


「へー。お酒はもっともっと持ってきて!もっともっとー!☆☆」「他の集団は絡んでないの?グラップラーやモンゴル遊牧民族とか。」


「そいつらはドドスコの北からが本番だ。まあどこもそうだがな。ここは青竜刀が仕切っていて、青竜刀は余所の島には手を出していない。一種の中立地だから人も物も入ってくるんだよ。」


「なるほどね。マスター!ここに炎酒を!ありがと、またおはなししましょん。」


青竜刀と力組か、覚えておこう。無派閥で元気の良いお店と2つの派閥のお店、バランス良く利用できると良いな。



こんな感じで何軒か周り情報をゲット。最近ここに橋頭堡を築いている、非常に凶悪な集団として「蛇」というギャングスタ、というかマフィアがいるそうだ。背中をかんなで削る拷問とか普通にするらしいし可能な限り逃げようっと。闇社会に出入りするのが目的ではないし。



基本的に青竜刀が全てを仕切っていて、力組は西から来た商品の卸しや魔導アーマーの売買を行っているみたい。青竜刀を利用しつつパーツを力組で買えばいいかな。独立系にも鉄筋売っておくか。トレーダーはこの独立系と商売をしているみたい。ここから街に流れるのかな。



よし、よくわからない。



まずはXMA05ドラグーンのパーツを買いに行こう。力組の魔導パーツ売り場へ。マリーに私とドラグーンを乗せて移動。人の目がこっちに来るけど気にしない。マリー優秀だから。


道に迷いながらもパーツ売り場に到着。ここの隣で魔導アーマーの販売をしているみたい。どういう風に改修して使ってるんだろうね?特に動力。みんな昔で言う無能力に近いんだけど。それじゃ普通は動かせない。動力を余所から持ってくるのかな?


ま、まずはパーツだ。


「こんちゃーっす、パーツを見繕いに来たんですけど。ここはどういった感じで売買されてるんで?」


「新顔か。簡単だ。どんどん試着して自分に合ったパーツを選んで支払えばいい。性能書元と値段はパーツ横に書いてある。」


寡黙なおじさま来たー。んじゃとりあえず値段をっと。うーん、稼いだお金だと全部いそろえると2世代前しか買えないね。いや、貯金崩せば最新世代買えるけど。76式。うーん、重さ、重さ。装備全重量が350kg超えるのはマリーの走りに悪影響を与えるからよろしくない。68式の基礎ランクでそろえるか。でもこれミックス機能が壊れてるのしか無い。ジャンクパーツの装甲を買って自分で整えた方が良いかな、問題点は複合装甲作れるかなーこれはなー工場じゃないと作れないでしょう。



「ねえねえ、ここの近くに生きていても死んでいてもいいからミックス装甲か金属の製造工場って無いの?」


「生きてるのはあるが青竜刀が取り仕切ってる。死んでるのは車で数日の所にある。」


「そですか。じゃあジャンクで間に合わせよっか。フレームだけでもデビルクローに勝ってるしね。」


というわけでレイダーが作ったようなジャンクパーツ装甲で四肢と胴体、ヘルメットを装着。ちゃんと収縮してくれた。これで275kgくらい。やはり正規品より軽い。正規品はエンチャントやナノマシンによる物理法則の無視で重量を抑え込んでたからね。そういうのが無いと重い。


取り付けたけど、本当に安い金属でつぎはぎしてるなあ。取り付けに使ったラックを借りてそのまま改修その1を行うことに。マリーの異次元倉庫に積んでいる鉄筋を曲げたりおったりしてとりついてるパーツに補強加工しながら溶接、ジャンクさが増えつつ適当に強度を上げて、魔導研磨して全体の表面を滑らかにした。300kgになったけどしょうが無い。ライフルを合わせると312kgくらい?あとはナックルシールドの取り付けだけど、ここでアレを作るのは色々とまずいので退散。そうでなくても鉄筋を溶接してるのが凄い事だというのに。


次に向かいますはとりあえず青竜刀の金属の買い取り屋さん。


「っしゃーい!買い取りかい???」


「げんきっすねー、鉄筋を300kgほど仕入れてきてあるので買い取ってもらおうかと。この子か弱いから積載はか弱いしスピードもここまで乗せるとか弱いんですよ。」


「「300ぅ!?ちょっと広い場所に移動しよう、ここじゃ受け取りきれねえ。」


つーことで町外れの広場に。警備員が結構おる。ここでマリーから鉄筋を排出。本数は少ないけど長いし太いから重量が出る。


「こんな感じですね。ホームセンターから取ってきましたよ。無傷だと思います。」


「調べさせてもらうぜ。…魔導系か。これは大物だ。ちょっと事務所でくつろいでくれ。時間がかかる。」


「変なことしないでしょうね。後入り口にこのクルマと魔導アーマー待機させてますから。」


「警戒しないでくれ、大物だからなこれは。」


「トレーダーにも結構捌きましたよ。それでこのパーツ買ったんです。頭部のデバイスとかクルマのライトの情報って無いですか?」


「あると思う。じゃあおれは査定に入るからこれで。」


いってしまった。おとなしく事務所で待つことに。お茶をぐびぐび。しばらくするとさっきの男が。


「査定が出たぜ、200ユロルだな。」


「230とかになりません?パーツ買ったのとトントンですよ。」


「まあそれでも良い。トレーダーに売ってるなら価格競争になるからそれ以上は勘弁してくれ。」


「まあ良いです。ハンターオフィスに行って討伐のユロルももらいますし。あ、板金出来る所知りません?」


「お嬢さんは質問が無限に飛んでくるな。デバイス、ライト、板金か。板金とライトなら紹介できるな、デバイスは魔導アーマー系に頼んでくれ。」


「はーい。じゃあまずはライトから行きましょう。」


ということでジャンクパーツやを紹介してもらいました。なるほどここでライトを探すのか。壊れていてもマリーなら直しちゃうし。


マリーに会うのはどういうのだろうなあ。フォグランプは強力な光量だけど可愛い感じじゃないと駄目だな、スポットライトは人がヘッドに取り付けるような感じが良いかな、ドアの横に2つ。前のカバーに3つ食らいつける感じでも良いな。マリーが入れればマリーに選ばせるんだけど…


悩んだあげく、まあるいお目目みたいなフォグランプ2個と銃座と連動するスポットライトを1つ、前方を照らすのを1つ購入。貯金に食い込むぎりぎりだけどよかよか。

各部位のスポットライトは支持棒に乗せてぐるぐる動かせるようにマリー取り付けてたわ。ローハイビームライトも変えたいそうなので今のやつと似たようなやつを購入。このお目目が特徴的で可愛いからねえ。変えたくない。少し大きくして内部の反射力を上げた感じのやつ。壊れてたナノライトなので安かった。取り付けたらお目目ライトを車体上部にまで伸ばして360度回転させるという荒技をしやがりましたよ。でもこれは凄いね、さすがはナノエンジン持ち。これだけ周囲を光らせられるなら野営は薪じゃなくて炭で十分かなー。炭の方が重量に対する熱量が大きい。


これでライトはOK、次は板金だな。


板金屋に案内してもらったんだけどちょっと設備が良くないので案内人に賄賂を渡してもうちょっと良い設備の所へ。どうにもおやっさんが頑固らしいんだけど設備が悪くちゃ作れるものも作れない。


「こんにちは、板金加工所はここですか。」


「帰りな。」


「これは手厳しい。えーと、このXMA-05ドラグーンの右腕に装着するナックルシールドというやつを作りたくてきたんですけど。自分で作れますから板金とナノ魔導工具貸してくれれば勝手に作ります。可能なら融合チタン128合金がよいのですが。」


「ほお、ぬかすな。それくらいならある。やってみろ。」



というわけで設備を使ってサクッと作製。ここの街は石油化学製品も豊富にあるのでいつも通り化学繊維で手首とかを塞いだり、既製品に手を加えたナノたんパッドをシールドの裏に装着したりしました。どうも石油資源があるっぽいね。重量は334kgくらいかな?マリーにもっと燃料のませて成長させないと積載できなくなっちゃう。


「…凄いな。今までの態度は謝る。」


「別に。後は使い慣れてる鉄パイプの、魔導アーマー番が欲しいんですよ。こういう感じなんですが。」


「ふーむそれだと………」「これだと……これはちょっと重い……」「強度を出すなら工具鋼系統じゃないと…」「融合合金の工具鋼で薄くするのならどうでしょう」「かなり値段が張るが……」「私お金持ちなので。」「決まりだな」



ということですぐにではないですが鉄パイプの算段はつきました。おいおいこの装甲も強度の出る金属に変えて薄くして軽量化していくでっしゃろ。死んでる工場が復旧すればちゃんとした装甲が付くだろうし。



ぷっはーこれで装備はお終い。次はハンター協会行ってスカベンジやダンジョンがある所を教えてもらおうっと。ハンティングもしたい、革はいくらでも欲しい。


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