11・ダンジョン行ったらちょっとピンチになった。
このダンジョンは地下へ行くタイプですね。廃墟が遺跡になった感じです。
というわけで廃墟を乗り越えてダンジョンに来たんだけど、こう、タワーマンションの大型地下駐車場みたいな所だったよ。出てくるモンスターは機械型、つまりレーザーやナノ銃で弾を撃ってくるわけさ
。魔導バリアにインスタントバリアを張って、物理で1cmの空間に1kmの空間を詰め込む「空間積層防御」で補強。
気を練って指弾や気弾に気功念斬と念波にして反撃。さすがに遠距離相手に鉄パイプでは殴れないわ。斬撃飛ばしはやったけど。
私能力を3つ同時に使えるんだけど、これだけは通常の70点までじゃなくて100点満点で使えるんだよね。なぜなら比較対象が他にいなかったから。私が基準である!!控えおろう!
機械の敵とは言えファンタジーの素である「魔法の素が生み出したモンスター」であることには変わりなく、倒すとコアが出てきて消滅します。コアいがいにスカベンジは出来ない模様。壁壊してもいい気がするけどねえ、ナノ素材になりそう。
一応ダンジョンなのでくまなく探します、本当にお宝が落ちてたりするんだよ。魔法の素は本当にファンタジーだよね。折りたためるカトラリーーセットが落ちてました。微妙だけど貴重。軽いし嵩張らない。
ふぁーすとふろあ は見て回ったので せかんどふろあ に降りていきます。チビタンク見たいのが相手だったけど今度はどうかな。
監視モニタとタレット軍ですかね。ガードロボットも出てきました。Synthは出てこないようだな。タレットは動かないので遠距離から気弾で排除。気を練って任意の大きさにして飛ばすんだ。
ちなみに指弾は指で飛ばすパチンコ。念斬は斬撃、念波は円筒から円錐状になるエネルギービーム。どれもエネルギーの種類は自由だよ。
せっかくなので気の種類は冷気にしておいた。まー大体機械は冷やせば壊れるからね。EMPは私の時代のものだと大体強固に防御されてるので却下した。ガードロボットはビーム撃たれるのでまず念斬でビーム撃つ場所を切ってから鉄パイプアタック。気のエネルギーも出せば疲れるからね。殴るって省エネだよね☆
駐車場なのでクルマが道を塞いでいたり道が壊れていたりと障害はあるけど、大して苦も無く進む。とりあえず せかんどふろあー 降りたら休憩しよう。休憩スペースが設置してあるダンジョンがほとんどなんだよ。不思議。ファンタジー。
そろそろ さーどふろあー に降りるというところで人造人間を発見。Synthか。腕がブレード状になってるから突進は避けないと死ぬな。
先に気弾連打で攻撃。他の力と違って気はそれ自体に気配があんまり無いので初弾はあたったかな。こっちを発見してビームを撃ってきた。防御。魔法防御は抜かれてるけど空間積層防御は抜かれてないね、こっちに来る前に拡散しちゃってる。
気弾気弾、動きながらコンスタントに撃っていくぜ。といってもここ周囲が壊れていて壁になってるからちょっと動きにくいけど。
Synthは銃を撃ちながら近づいてくる。うーんやはり狙いはあのブレードか。くれ。ある程度の距離になったので気功念波にして範囲攻撃。ガンマ線バーストでもいいかなって思ったけど冷気にしてみました。Synthはたまらず後退。銃の射出方式を切り替えたのか強力なレーザーが飛んでくるように。空間積層単体じゃなくて空間積層に追加する形で強烈な濃霧を充満させることに。ぬおおおエネルギーが減る。魔法は止めて攻撃に回そう。
多分あっちはエネルギー枯渇がないので(Synthといってもモンスターだから魔力の素、魔素を周囲から取り込んでエネルギーにしてる)こっちがじり貧です。どこかで潰さないとなー。こっちから攻めて超高熱の念波で焼き殺しましょう。指弾で邪魔をしつつじりじりと距離を詰めて念波の距離に近づいていきます。だいたい15mくらいが私の限界距離。
じりじりと接近、うーん、逃げていきますね。一気に踏み込んで一発で膝を壊さないと駄目だな。この物語では膝が2足歩行最大の弱点となっております。足を壊したら踏ん張れないし激痛で動けないectect。膝に矢を打たれたらお終いなんだよ。アロイーインザニー。
ここだ!レーザーの撃ち終わりに合わせてときをおそくし、魔法による身体強化で一気に踏み込みます。そして気功による遠距離打撃の「遠当」そして「連打」おらおらおら!!!!!!ちなみに私レベルだと殴る必要があります。お師匠様は念じるだけで殴ってました。
ときをもどして空間積層防御を展開したころには足から崩れ落ちてました、膝に矢ではなく気を受けてしまったようだな、キ、インザニー。
こうなりゃこっちのも……ぶっふ、左足を壊したんだけど、左手のブレードがとんで私の胸に刺さってしまった…ま、魔法以外は痛み飛ばしと回復全開!魔法できょうかしてとりあえず…しとめ…ぐぐぐぐ……
あまりの激痛に崩れ落ちた私にSynthは無言で銃を突きつけました。ここで終わるわけには…
「急所をロック。処理します。」
くっそ、まにあわん、ぶおおおおおおおおおおおおおお
ときをおそくして気功念波を最大出力、ガンマ線で胴体より上を照射。これでこわれてくれ………魔法はブレードの摘出と治療を……ぐふう………
ここは…いきてる?
何時間経ったのか分かりませんでしたが、私は私の血の海の中で倒れていました。近くには大きめのコア。中型かな。
あー、なんとかなったんだ。
危なかった。やはりモンスターとなると私1人では危険が大きすぎる。
ええと、とりあえずはコアを拾って、少しばかり休憩してから帰ろう、2日くらい。失血で動けない。物理で血液作ってるけど今度はエネルギー不足だよ。
よろよろと さーどふろあー の入り口を探し、そっちに。大抵こういうボスの後にはお宝と休憩スペースがあるんだわ。
あーあったあった。お宝は知らないけど休憩スペースがある。まずは休もう。食料は一応ある。
本当に2日休みました。ここにいる間はその前のボスも出ないらしい。本当に出ない。
そうそう、お宝は耐衝撃超繊維でした。繊維というか極細糸。縒って織れば服1つくらいは出来るんじゃないかな。エンチャントもかかってないし。糸を縒ってるときにコアを魔力結晶にしてそれをディスエンチャントして砕いた「魔法の粉」を練り込めば「複数エンチャント」が可能になるんだよね。特化してる人はこんな手間かけなくても複数エンチャント出来るんだけどね…い、今できるのは私だけ!
使い道は後にして、メッセンジャーバックの中身に空間拡張のエンチャントを中型コアでかけて大きくして、耐衝撃略はお持ち帰りに。これ壊れなくて良かった、遭遇戦だったんだよ。
さーどふろあー も気になるけど今回は一度帰ります。ここから進むのは蛮勇だよ。
廃墟の帰り道で燃料缶モンスターや石油虫などのモンスターと遭遇し捕獲、素材として持ち帰りドドスコに。町の前が真っ赤になってるな。後で聞くとしてまずは飯と睡眠だ。
「こんばんは、御飯まだありますか。」
「おおこれはヒーロー殿、先日ギャングスタが襲ってきたのですが、負傷者は出ましたが返り討ちにしましたぞ!」
「おおーそれは凄い。自衛できればそれに越したことはない。後で落とした武器の整備でもしようか。まずは御飯。」
ギャングスタも結構大人数で来たんですが、制圧射撃と揃った足並みの市民軍に手も足も出なかったみたい。国民兵は雑魚傭兵より強し。ギャングスタも群れてるだけっぽいしなあ。もっと怖い所もありそうだけど。
数日休養してギャングスタが落としていった武器を整備。悪くない武器なんだけど整備が出来てねえなあ。磨いたり小型コアだけどエンチャントし直したりして修復したよ。
お宝の耐衝撃超繊維ですが、縒って布にして、服を作れる所で下着にしてもらいました。キャミブラショーツとかそっちの下着ね、インナーじゃない。あとは関節につけるサポーターと靴下。ショーツ以外は一枚だけですけどね。糸が足りん。
「滑らかで着心地が良い」「衝撃吸収」「多い日でも安心」「汚れ消えます」「恒常性維持」「密着性よし」とかそういうのをつけて。耐衝撃でも衝撃を消すわけではないので吸収を、あとは下着にあると良いなっていう機能。
これで胴体と関節は簡単な保護が出来たからあとは部位部位に装甲貼り付けたいなー。ま、もう数日したらまた行こう。コアもお宝も欲しい。
うし、今日からお酒解禁するか。のむぞー!
というわけで一週間ほどたって再出発。今回は携帯食料を多めに持ち込んでいますぜ。胸をつらぬいた痕は補修した。メタルでもマナしてないと脆いからなあ。
道中のモンスターはサクサクと排除。はぐれゴブリン(!!!)がいてびっくりしたくらい。どこから?ま、小型コアになってもらいました。
さーどふろあー までは問題なし。まだあの人造人間は復活していないみたい。
さーどふろあーですが、クルマの博物館ですね。最深部かな?いろいろと車が並んでおります。500年前でも空飛ぶ車は開発されませんでした。ドローン飛ばした方が効率よいので。車は地上の王者ですけどねー。
いやー結構面白い車がならんでますねーハーフトラックに農耕車、重機のミニサイズにトラック。装甲車とかもあります。動くのかな?
おースイッチ入れたら動いた。稼働状態で保存されてるなんて。モスポール、動態保存って言うんでしたっけ?あー、なにか1つ持って行こうかな。エンジンは最低でも無限エネルギーだろうし、小回りの利く運搬車とかに空間系の何かをかければ積載問題解決じゃんさ。
なーにがいーいーかなー。この世界は荒野なので履帯、戦車が使うようなアレがいいよね、無限軌道ってやつ。おひょーこの雪上車かわいい、履帯の上に全部乗ってる姿がとても可愛い、履帯より上部がデカくなるとごついんだよねー。
この超巨大ダンプの展示用もいいなー、履帯ついててまさに「運ぶ機械」。ぶんぶーん。
うひょーうほーと奥に進んでいったら、なにかの気配が。即座にナイフを引き抜いて戦闘態勢に。
近くの車に身を隠して息を潜まる。………動きがない。ちらっと魔法で遠視。んんー、動いてるやつがいないぞ。
車から車へと飛んでいきながら奥に。ここら辺はATVか。履帯のATVって可愛いな。
ん、最奥の台座らしき所に車がない。最終ボスか。ミニ戦車だったら逃げるしかないな…
物理でステルスフィールドを張って魔法で遠視をして警戒。気を練ってエネルギーの節約をしておく。逃げても良いんだけどどうしようかね。この先多分地上エレベータだから車を持ち出すのには向いてるんだよね。雪上車や超巨大ダンプミニマムは今入ってきた道からは出せない。
気配を殺して1時間。キュラキュラと履帯の音が聞こえてきたよ。どう考えても軽量小型の履帯の音。人造人間もこれでいけたようだしガンマ線で一気にいけるかな。
きゅらきゅらきゅらきゅら
でてきた。えーと、履帯の上にファアットゥ621pの車両が乗っていて黄色いコンパクトな車…
「ワスzędoラゼじゃないか!」
ワスちゃんは私の声にびっくりして超信地旋回をして逃げようとしました。
「逃がすか!追え!」
私は猛ダッシュでワっちゃんを追撃。あんな可愛い車を逃すわけにはいかない!!!!
1時間ほど私とワっちゃんの追いかけっこが続いたけど、私が息切れして負け。とりあえず台座に居座ってへたり込み。
「ぶへー、もうだめ。くそー一度でいいから触りたいのに。」
ワっちゃんは遠巻きにこっちを見ているね、わりと臆病なのかな。なんか餌あげればあわよくば…
「「君はエンジンなんなのー?無限?ナノ?魔導?」
きゅらきゅらきゅらきゅらきゅらきゅらきゅらきゅらきゅらきゅら
逃げたし…でももとの車ワセ略621pよりは全然良い性能をしているわ。あれモンスターなのかなあ。壊さないでおこうっと。
きゅらきゅらきゅらきゅらきゅらきゅらきゅらきゅらきゅらきゅらきゅらきゅら
もどってきた。おろ、アームを展開してものを持ってきてるね。ということは
「変形が出来るって事は無限かナノだね。あっちに変形場があるの?」
きゅらきゅら
腰を振った。そうではないらしい。
「じゃあナノか。それは?壊してエンジンに入れてあげることは出来るよ。」
きゅら!きゅら!
あ、喜んでる。可愛いしやってあげようっと。地面に魔方陣を書いて、水入れにしていたちっさい燃料缶を空にしてそこに………
「できたー。私じゃ濃度が濃く出来ないからこれくらいが限度。注いであげよう。どこにいれるの?」
ぴし!
「そこね、ほい。ナノエンジンは無限にエネルギーを取り出せるけどやっぱナノ燃料飲みたくなるよね。」
きゅらきゅらきゅら
踊ってる?美味しそうに飲んで何よりだ。
「それで、あなたはここのボス?そうでもそうじゃなくても車を奪って帰るんだけどさ。」
あーむでばってん
「おろ、じゃあボスはどこに?」
ぴし!
「あ、いるのね。え、じゃあ君はなぜここに?」
身振り手振りで説明してくれましたが、どうやら可愛いから拉致されたらしい。ここの車も同様みたい。
「ふーん、じゃあぶちのめせばみんな自由ね。行ってみるか。」
私の足を引っ張って止めようとしてるけど、易しく振りほどいてボスの方向に。「人造人間*」がいました。いや、六本の腕があるから「*」。もう面倒なので出会い頭に中性子線とガンマ線混合光線を照射。あっさりと撃破しました。大型かなーこのコア。
「おーい、終わったよ」
きゅら
「うむ、大丈夫でござる」車と会話する女、榊風鈴。
それで地上エレベータに案内してもらったんだけど、うーん、上に出るエレベータは私とこの子くらいしか乗らないや。この子高さと横幅は私と同じくらい、奥行きが私の2倍くらいで超ちっさいのよね。2人乗りで後方にカーゴスペースついてる、カーゴスペースはオリジナルかな。
「どうしよ、とりあえず上に出よっか。君と私しか出られそうにないし。他の子は諦めよう。」
ぴしぴしほいほい
「そっか、動態保存されている ほうが幸せなのもあるのか。無限エネルギーなら自動修理もするだろうし、あそこで寝てる方が良いのかな。君はどうする?」
きゅら
「ふーん、外は辛いけど大丈夫?ついてきてくれるのはうれしいけど。」
きゅらきゅら
「わかった。じゃあせっかくだし席に乗らせてよ。どっこいせ。なにげに投影型情報端末がついとる。え、ここで文字出せるんかい。えーと、簡単な変形機能とカーゴに異次元空間を今のところ保有、ナノ燃料を飲めばもっと変形するし積載も増えるってまじかああああああああああああああああああああああ!!!!!もう手放さない!毎日お手入れしてあげる!!」
というわけでだーりんをげっとしました(はーと
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ワスzędoラゼ 性能書元
幅 143mm
高さ 145mm
奥行き 320mm
履帯走行、軸は8軸
最高時速40km
航続距離無限
積載 400kg+異次元空間
2人乗り
異次元空間性能 重量500kgまで、質量は通常の2/3、時間経過は通常の3/4取り出したときのもの状態は少し悪い。(刃物なら刃がランダムに出てくる感じ。ちなみに状態が良いと柄をもって取り出せる。)
黄色い相棒はWszędołazが元ネタですね。一度検索してみてください。
雪上車も可愛いですよ。クローラキャリアも可愛いのが多いですね。