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バージン絶対防衛 魔法少女ヒカリ  作者: 敬愛
第1章 バージンは絶対渡さない編
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第9話「ダイヂな所」

 退屈な授業が終わって放課後。今日は七日会はモミジに任せている

 校舎を出ると結構な雨が降り出していた。

 あちゃー今日雨かー天気予報観ておけば良かった。傘忘れたわとヒカリは1人ゴチていた。


 そこに銭が現れ「なんだヒカリ傘持って来てないのか。じゃ、じゃあ俺のに入れてやるよ」と言った。

 「嫌よ。お前何するか分からないもん。走って帰るから気にしないで1人で帰って」と銭とはプライベートでは相変わらず距離を置く。


 「ちょ」

 「バイバーイ」ヒカリは家の方向へ向かって走り出した。

 家への帰路、途中でヒカリは後ろ側に滑って転んだ。「何よ、バナナの皮じゃないんだから」とツッコミを入れたが、次の瞬間ヒカリは戸惑った。


 水溜まりがユラユラと揺れてゲル状になっている。次の瞬間その物体はヒカリの身体に纏わりついて来た。しかもヒカリの小さい胸と大事な所に集中的に張り付いてきている。

 「なんだコイツー!気持ち悪いー!」

 そうだエロい悪魔なのだ。 


 そこに銭が追い駆けて来て状況をひとしきり確認した後その女の子にとって大切な所に群がっているゲル状の物体を引き剥がそうとした。

 「ちょ、ちょっとこのどスケベ! 何処触ってんのよ!?」

 「こいつはスライミーだ。毒を持っている。早く引き剥がさな……」

 銭はヒカリに殴られて5メートル程後ずさった。処女はピンチになると凄い力を発揮するものだ。


 囲まれてるな…… 銭は比較的冷静に状況を見ている。


「なによ。ただ変身すればいいだけじゃん。変身チェルボム!」


 しかしヒカリがあれれと言う顔をした時には時既に遅し。スライミーは50体程に分裂しアスファルトに溶けるかのような水様性を保ちながら気持ち悪くデロデロしていた。


 銭が「何やってんだよ……」と戻った時には相当数が増えていた。


 「ちょっとノロノロしてないでなんとかしてよ!」とヒカリは自業自得なのだが、銭に助けを求める。スライミーの動きもノロノロなんだが、何せヒカリが変身チェルボムした影響で多勢に無勢。




 「まぁ任せろ。伊達に赤い服装に変身しているわけじゃないからな。変身アンチ」


 筋肉質な身体が露わになる。何故か知らないが銭が変身アンチする際は全裸では無く下着姿だ。




 「ちょ、あんた狡いわねぇ」ヒカリはスライミーが胸やらお尻やらに張り付いて来るのをひっぺ剥がすのに精いっぱいの中で嫌味を言った。




 「ファイアフィスト!」銭の拳に炎が揺らめく。一体が消滅した。


 「ちょっと銭一匹ずつ倒してどうすんのよー。時間かかってしょうがないじゃん」 




 だが、運良くそれがスライミーのコアだったようで全てのスライミーが消滅した。


 「ほら終わったろ」


 「ただの偶然じゃない」




 「ああ、私のバージンが……」女の子の大切な部分を色んな意味で総舐めされたが、バージンと何も関係ないのに心配するヒカリ。どんだけバージン守りたいんだ……。




 銭は思った。バージン? バージンって何だろう? そんな事中学2年生になっても知らんのか。童貞戦士たる所以とも言えるが。




 ピルクルが銭に苦情を言っている。


 「あんたねぇ馬鹿の一つ覚えじゃなくて少し新技でも覚えなさいよ。スライミーごときに苦戦して。まず他の属性も使える様に努力しなさい」


 「そんな簡単に言われてもなぁ」銭は困った。




 「まぁまぁピルクルそんなに急ぐことも無いさ」さだべぇがメンタルネックレスで会話に混入してきた様子だ。「ヒカリだって雷属性以外はてんでダメだし。この街にはそんな強い悪魔は現れないみたいだよ。こないだのファンガ―はただの偵察。統治悪魔って言ったってピン切りだし」


 「貴方ほんとに楽観的ね」


 「火星は暑いんだ。みんな嫌な事もすぐに忘れる。地球は程良い気温で過ごしやすいね」




 何とか今日も佐々木原市の平和は守られた。ヒカリのバージンも。しかしエロい悪魔は弱い、と言う定説があるのか、恐らく知能が低いのだろう。

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