第7話「ここは水星」
ここは水星。実はこの星には水が大量に溢れていて知的生命体がいるとの論文がかなり前から地球で話題になっている。だが、生まれた生命を確認したわけでは無い。
1人人間の形をした、人ならざるモノがいた。彼はこういう存在というかキャラクターだ。
「ははは、私は全ての虚妄を消し去ることに成功したのだ。そして神となるべき存在。いや既にルシファ―もベルゼブブもハデス等の特A悪魔も私の掌の上…… ワタシハソンザイヲヒテイスル、ヤミデゼンウチュウヲモシュチュウにスルノダ」
CPUがその生き物を動かす。人工知能に支配された存在。やがて心を持って肥大した自我が生まれ人間化し始めた。
悪魔王がここに覚醒した。
火星ではこの問題が火急の問題として取り上げられていた。
「Lv.99様!」そう呼ばれた男は煙草を吹かしながら一言「あまり良いニュースでは無いな。レーゼ議会も動かせる状態でもないからな」
その悪魔王はまだ動き出す気配はない。だがいずれ大厄災の元凶となるだろうと男は思った。「狙いは魔法少女の持つエンブレムを破壊した際出来る涙石水か。水星も繁栄すれば面白いか」と笑った。随分余裕だ。無精髭を生やした20代後半かと思われる男は言った。「敢えて内側から破壊するのも面白い。地球には今さだべぇがいるな。魔法少女育成プログラムの新規案件の書類を宇宙間転送しておくか」と髭を擦りながらやや難しそうな顔をして、今度は少し焦っているかの様に2本目のタバコに火を点けて吸った。そしてニヤリとした。