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バージン絶対防衛 魔法少女ヒカリ  作者: 敬愛
第1章 バージンは絶対渡さない編
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第4話「ナイトメアの口づけと紋章消失」

 あちゃー。熱が39℃もあるわー。

 ダメだこりゃ。学校しばらくお休みだな。ヒカリはゴチた。


 まぁいいか。私、最強に成績いいし。入学してから1位の座から落ちた事無いからな。


 ピンポーン。ピンポーン。

 何よ? 熱で幻聴? 私の家にインターフォンなんかある訳ないでしょ。江戸後期から全く変わりの無い地主の豪邸で庭は東京ドーム位の広さあるんだから。私、方向音痴だからたまに迷うし。


 ふと窓を見ると、既に開いていて銭が耳元で私に囁きかけていた。

 「ぎゃー!何やねんな、お前。ここ2階やで!」

 ついいつもの癖で極妻の観過ぎによる大阪弁が出てしまう。

 「いや、お前学校休んでるからお見舞いに」

 「私が言っているのは何故あんたが2階に居るかって事よ!」

 銭は少しバツが悪そうにポリポリ頭を掻きながら、「いやお前の爺ちゃん?庭掃除してたから話しかけたら、おお! ヒカリの恋人か! 是非寝込みを襲ってくれ。遠慮なく!って言われて梯子かけてくれたもんだから、そう言うルールなのかと思ってさ。変わった爺ちゃんだな」


 あの爺、私がバージンなのがそんなに嫌なのかしら。何を勝手な事してくれてんねん。男をパジャマ姿の女子の家に上げる、いや、侵入の手伝いをするとは何たる破廉恥な……。


 「帰ってよ!ちょっとー」

 「いや、お粥作って持ってきたんだ」

 「いらないわよ」

 「そう言わずに。ふーふーしてあげるから」


 こいつ、一体?


 「一口だけなら食べるけど」

 銭は「良かった」と言って匙を私の口元に持っていって食べさせてくれた。


 すると突然眠くなってきた。「え、何これ……」ヒカリはベッドにぶっ倒れた。


 睡眠導入剤が良く効いたみたいだな。銭は盗力スティールスキルを行使した。

 「悪いな。暫らく大人しくしていてくれ」そう言ってナイトメアの口づけをヒカリの首筋に残した。


 帰りに庭に居た爺さんに「上手く行ったかね?」と聞かれ、「ええ、天ヶ崎家の平和の為でしょ。力になりますよ」「すまんな」といったやり取りを交わした。


 そしてピルクルに「上手くいったよ。しばらくは安全だろう」「そう良かったわね。恋人が危ない目に遭わなくて」「恋人じゃねえよ。全然違う。ナイトメアの口づけ残す時だって凄え恥ずかしかったし……」「どっちでも良いわ。どうして人間はそう私情で動くのかしらね。まぁ頑張って。これでチェリーマンの契約は完了よ」そう言ってピルクルは通信を切った。


 晴れて童貞戦士か…… 銭は空を見上げて呟いた。


 よっぽど強力な睡眠薬だったのか、ヒカリが目覚めたのは二日後の事だった。

 銭にお粥食べさせてもらった後の記憶が無い。

 パジャマが汗だくで濡れていたのでお風呂に入って着替えるつもりだった。

 ふと鏡を見ると「あれ?紋章エンブレムが無い!?」

 魔法少女である事の証明である紋章エンブレムが消えていると言う事は力の喪失を意味する。

 変身(チェルボム)! ダメだ変身できない。「どういう事?」戸惑うヒカリの五感がとらえた物とは……。

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