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バージン絶対防衛 魔法少女ヒカリ  作者: 敬愛
第3章 魔法少女邂逅編
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第28話「さっさとしろよ」

 なんとなく時間の経過と共に気不味くなっていく。周りは早くキッスしてくれよと期待感を露わにしている状況だ。まるでライオンが目の前の肉が喰えなくて涎を垂らしているのに似ている。


 「仕方ないですぅ。お姉さんが教えるですぅ」サリアがお姉さんぶる。まぁ相手は中学生だ。おそらくファーストキスだろうし勝手な理由で奪うのも気が引けるが、いつまでも異性と密着していると誰でも恥ずかしい物なので早く解放されたい、とサリアは思っていた。


 白崎も似たような物だ。「全く迷惑だ。何で会ったばかりの女とキスをしなくちゃいけないんだ?」と無駄なのに金色のリングを外そうと悪あがきしているが、諦めて「キスするしか解決策が無いなら早くしてくれ。これ以上お前の側にいたくない」と珍しく怒っている。白崎は冷静な人間で美智子とも友人でも恋人でも戦友でも無い。何とも思っていない。ただ同じスクリーマーだから。それが理由。元々社交性なんて無いんだ。


 ピルクルが言った。「早くしなさいよ。有益な事しか起こらないんだから。強く成りたいでしょ?二人とも?」


 サリアは思った。来たるキュプラスの月との戦闘において自分はチャーミ―の足を引っ張る事しか出来ない存在。いくらヘキサゴンで岩鉄と並ぶ戦闘の天才と呼ばれていた事実も最強と称される天使の中でも1、2を争う巨大な敵の前では赤子のような物だ。


 「分かったですぅ。目閉じて下さいですぅ」

 「!」

 ブチューと言う効果音が似合う強引で勢いのある唇の奪い方だった…… 白崎が呆気に取られややしばらく呆然としているうちに金色のリングが外れた! そして双方の手首に呪印が刻まれた。


 何か変わったのか? 本人達は何も感じていないが。


 周りは、鳴り物で祝福したりして良かったねと言う雰囲気だったが、チャーミ―とヒカリと銭は心なしか羨ましそうな顔で2人を見ていた。

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