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バージン絶対防衛 魔法少女ヒカリ  作者: 敬愛
第2章 スクリーマー登場編
21/32

第21話「思い出し泣きのサリア」

 チャーミ―達は大陸に着岸した。

 「ここ何処かしら?ギブソン、解析(アナライズ)してくれる?」

 「はい。お嬢」


 本当にギブソンは頭が良くコンピューター、いや機械全般に強いので頼りになる。 

 「お嬢、ここは日本の崎長ですね」


 「え?」チャーミ―の顔色が変わった。

 「崎長ってアメリカが原子爆弾落としたところじゃ……」

 「ええ、そうですけど……」ギブソンはチャーミ―が異常に冷や汗をかいて狼狽しているのでそれ以上声をかけなかったが。


 チャーミ―が言葉を発した。

「慰霊碑にお参りに行きましょう」と厳しい顔をして言った。


 そして慰霊碑の前で十字を切ってそれから目を閉じ「申し訳ありませんでした」ただその一言を言って、急に晴れやかな顔になって、岩鉄とサリアに「何か美味しい物でも食べよっか」と言った。


 岩鉄もサリアもチャーミ―が元気を取り戻したのが嬉しくて「良いでげすね!行きましょう」「私、アメリカの料理しか食べた事が無いから、日本のお寿司食べたいですぅ。フジヤマも見たいですぅ。あとゲイシャとハラキ……」


 サリアは急に黙った。空模様がおかしい。天使の気配は無い。だがサリアの勘はよく当たる。サリアはプルプルと頭を振って、急に話題を変えた。


 「それにしてもさっきの異形の言ってたヒカリって誰なのかですぅ」いつも通りのサリア。だが岩鉄は気付いている、言葉にしないだけで。サリアの過去を知っているしサリアも確信しているはずだ。先程の異形、あれは…… 悪魔だと。


 食事を済ませた後、ホテルにチェックインして四人部屋に入った。基本的にこちらのフォーマンセルも仲良しこよしさでは負けない所がある。


 次の日。


 サリアは悪夢を見て目覚めた。サリアは両親が強盗に殺害されたので孤児院に入っていた過去がある。今でも頻繁に悪夢を見る。チャーミ―とギブソンはまだ寝ている。岩鉄が「サリアっ子またあの夢か」と聞いてきた。肯く事も疲れるかのように、青ざめた顔で「岩鉄さん、タバコ吸うならベランダにして欲しいですぅ」と言った。


 サリアの過去については本人があまり語らないのだが、実はその孤児院の院長が偶然にも岩鉄だった。岩鉄がヘキサゴンの軍部に所属する前の話だ。


 「アニバスは死んだ。もう忘れろ」サリアは歯を食いしばって涙を堪えて居る様に見えた。

 「先生は私達を守る為死んだですぅ」

 「だがお前は手段はどうあれみんなを守っただろ」

 「岩鉄さん、お嬢とギブさんには言わないで欲しいですぅ」

 岩鉄はサリアの葛藤の深さに憐れむような顔をしていたが「お嬢もギブソンも気付いてる。だがお前は仲間だ」

 「でも、私、悪魔と……」

 そう言うとサリアはその場に泣き崩れた。


 するとサリアは後ろから抱き締められ驚いて口を開けていたらチョコレートを放り込まれていた。

 振り返るとチャーミ―が笑顔でただ肯いていた。「サリア信じてる。今は何も考えんなよ」

 「お嬢……」チャーミ―もギブソンも抜け目なんて無い。優しさで包まれている幸せにサリアは枯れ果てそうな涙を更に振り絞って泣いた。

 

※★☆欲※★☆


だが、悪魔大戦で悪魔は全て居なくなったのではなかったか。


 岩鉄はサリアがどうやって悪魔と契約したのか、幻? 忘却?


 よく覚えていない。




 伝説の魔法少女…… 一体。




 「ちょっと、岩鉄また伝説の魔法少女の事考えてるでしょ?あんたが難しい顔をしている時は大抵そう。伝説の魔法少女はこのチャーミ―様なんだから!ねぇギブソン」




 ギブソンは困った顔で「あくまで伝説ですから」と当たり障りのないコメント。 




 「とりあえず会わないと、私より美少女でお金持ちな人なんているはずないからね」




 岩鉄は「初めて来た国でげす。天使とアカウントする可能性も無きにしも非ずですぜ」


 サリアも「私もニッポン初めてですぅ。楽しそうなのですぅ」




 少し温度差があるが、仲良し4人。ヒカリ達と比べても強力なフォーマンセルではある。




 チャーミ―は岩鉄の意見に賛同して「いきなり初めての国でドンパチする訳にはいかない。公共交通機関で移動して敵対勢力とエンカウントすれば大きな被害が出るわ。徒歩で移動しましょう」チャーミ―は言った。

 

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