第20話「改造(クラフト)のパーマー再来」
順調に航行が続きギブソン以外がウトウトとし出した頃ジェット機が激しく振動した。
皆、驚いている。何があったのだろうか、雷雲にでも突っ込んだかなとチャーミ―は思ったが、ギブソンがマイクでアナウンスした。「敵対者出現!」ギブソンはジェット機を自動操縦にして「お嬢、敵です」「何? こんな時に天使かよぉ。めんどくさいわね」
岩鉄が機体側面のハッチから外を見るとそこにフワフワ浮いている人間らしき者がいた。
「あれは何でげすか?」
チャーミ―も覗いてみる。「何? あれ!」
岩鉄は「あれは機械人間…… 身体半分が機械、そしてもう半分は一体? 異形でげす!天使じゃない!」と言った。
「飛んでやがる、こいつを食らえ! 自動追尾機能付きだ!」ロケットランチャーから6発弾丸を放った岩鉄。その異形は凄いスピードで動き、頃合いを見計らっていたのだろうか、機械化されている右腕の鋼鉄の爪でミサイルを全て破壊した、が、「殺ったですぅ」サリアが隙を見計らってダガーに巨大化の強化術をかけ、異形に斬りかかる!
「ちっ、ちょっとかわされたですぅ。でも左半身殆ど斬り落としたですぅ!」
オイルの様な血液が噴き出した。だが……。「何ですぅ?」斬り落としたはずの左半身は吹っ飛んで行ったが、ゴポゴポと言う音と共に再生され元に戻っている。
チャーミ―はその様子を見ていた。「あれ改造だな」と言った。ギブソンも頷くが……。「天使じゃないね」天使に自己修復機能は大天使の戒律によって授けられる事は無いからだ。
その異形は「ヒカリコロス」と喋った。「ヒカリ?誰それ?」チャーミ―は戸惑った。
そして「ヒカリジャナイ……キエロ」プライベートジェットのエンジンに爆破暗黒系だと思われる魔法をかけられジェットは墜落してしまった。チャーミ―が推測するには闇落ちだと思われたが、結局何者なのか解析する事が出来ないまま、チャーミ―達は異形としか言えない者に敗北した。
海に落ちてしまったようだ。「ちょっとみんな無事!?ギブソン、サリアと岩鉄は?」
「お嬢、大丈夫です。2人とも泳げないんです」チャーミ―は「無敵のフォーマンセルにカナヅチ2人いるなんて恥ずかしいわね」と苦笑いした。
ギブソンが2人を救助した。
「ギブソンすまねぇ」
「ギブさんありがとうですぅ」
チャーミ―は「何か良く分からないけど、当初の予定通りで行くよ。とにかく謎が多すぎる」と言った。
「ギブソン変形!」
ギブソンはホバークラフトになった。
「よっしゃー! このままジャパンまで行くわよ!」
広い海を滑走し出したチャーミ―達。今は少しでも魔法少女を集める事。世界では動き出し始める魔法少女がいるはずだ。
「さっきあいつが言ってたヒカリとか言う奴、魔法少女なのかな?楽しみね」チャーミ―は根っからのアメリカ人。自由気ままだ。




