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バージン絶対防衛 魔法少女ヒカリ  作者: 敬愛
第2章 スクリーマー登場編
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第19話「スペラガネルドの槍」

 問題が山積しているのでサンドゴーレムは美智子とヒカリが時間稼ぎをして動きを封じようとしているが、何せ砂。動きが全く読めない。


 「おい、黒石早くしてよ」  

 「銭、どうしたの? 大丈夫だよ」


 銭はもたついていた。少し自信が無い。

 

 ヒカリ達は余裕が無く周りの状況を見ていられなくなってきている。

 

 そこにピルクルが何か入っている大きな箱を担いでやってきた。

 そして光り輝いている箱から何か取り出した。銭はそれを見て驚いた。「スペラガネルドの槍!」銭は少し怒った表情と驚きの声でその槍をそう呼んだ。 

 

 「おいピルクル、まさか封印を解いたのか?」

 「今後色々使うの。必要とあれば危険な橋も渡らなきゃ」

 銭は小さな声でピルクルに「健斗さんとカナデさんの魂を込めて今でも退魔能力のある貴重な槍だ。それを勝手にこの戦いだけに使うのはどうだろう?ヒカリが使うのが筋じゃないか?」と囁いた。

 「槍が魔力を感知して魔法戦士だと認めれば使うのは誰でもいいの!今ピンチなんだからゴチャゴチャ言わないでよ」とピルクルは冷たく言い放った。


 白崎が「黒石なに独り言を言っているんだ。早くしろ。あいつら限界だ。パワーバレット使うぞ」ともたもたしている銭に言った。


 「ピルクル、マントルの外壁までの距離は600から700キロメートルくらいか?」

 「大体そんな物よ。到達まではマッハ1でも結構かかるわね。でもスペラガネルドの槍を使えば一瞬」

 「分かった貸してくれ」


 ピルクルは笑顔で「戦略ってこういう物よ。残酷なの」と満足気だ。


 「白崎ドーピングみたいで癪だが、パワーバレットを撃ってくれ」

 まず地層をぶち抜く力が、1番重要だ。

 

 「分かった」白崎は引き金を引いた。


 「ねぇねぇだけどさ」ヒカリは不安気に銭に目で合図した。


 銭もうなずく。


 「一体どれくらいのスピードで吸収バキュームするんだ?地球を壊したら元も子もないぞ」




 ピルクルは言った「大丈夫。スペラガネルドの槍の先端にマイクロスコープを付けて一瞬でギリギリを見切る。正確には私が指定した瞬間ね。案ずるより産むが易し。早くして」




 銭は緊張で脂汗をかいていたが、変身アンチした。


 「じゃあやるそ」


 「オペレート通りにね」




 銭は助走を付けて地面に槍を放った。その時点で爆風が巻き起こりサンドゴーレムを見失った、が




 「はい!吸収(バキューム!)」




 5秒も経ってない…… 銭は泡を食って急スピードで吸収バキュームした。




 ピルクルは言った「オッケー!マントルの外郭に到達したわ。サンドゴーレムを見てなさい」




 磁場が狂って信号機がひしゃげたりした後。サンドゴーレムは苦しそうな叫び声をあげて僅かな穴の中から発生した磁力に引っ張られ爆風と共に地球の中心部に吸い込まれていった。




 やった…… 美智子とヒカリはかなり苦戦していたので、砂に塗れて身体が重たそうだが、それらも一緒に吸い込まれていった。




 「終わったね」


 銭はピルクルに「ありがとう、助かった」と言った。


 「お見事だったね。こっちだって怖かったけれどねー」


 そうだったのか…… 変な余裕かましておいて危険なオペレートだったか、やっぱりな。


 「お前はいつも俺に無理難題ばかりだ」憮然とした顔で言った。


 「契約者マスターの言う事は絶対!」


 「はいはい」




 ところでさだべぇは何処に行ったのだろう?


 ヒカリのメンタルネックレスはオンだが、何も聞こえてこない。


 お母さんの故郷に帰ってる? とてもとても遠い所だからなぁとちょっと感傷に浸っていたが、みんなでハイタッチして まぁ一安心と胸を撫で下ろした。

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