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バージン絶対防衛 魔法少女ヒカリ  作者: 敬愛
第2章 スクリーマー登場編
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第12話「暴走(オーバードライブ)!」

 銭はホエールの様子を見ていた。ホエールは本来穏やかで人に害為す悪魔ではない特別種なのだが、良心的呵責(リモース)によると亜種なのかかなり凶暴性が強いようだ。


 ヒカリは「ただのデカブツめ!」と長船を振り回して背中やら側部の内臓があるであろう弱点だと思われる所を重点的に攻撃している。その作戦が功を奏したのか分からないがホエールは動きが鈍っていた。


 「さあそのデカい頭かち割ってやる!とどめ!」

 そこで銭が叫んだ。「ヒカリダメだ!そいつの口に近寄るな!」

 言うか言わまいかホエールは口を大きく開け深く息を吸う。

 「キャー!」「ヒカリ!」バクン。ヒカリはホエールの大きな口に飲み込まれた。

 

 「なあにやってんのよ、その程度の敵に」

 「全くだ。心配になって戻って来れば」

 「お前等」 

 白崎と美智子はホエールに攻撃を仕掛けようとしたが「白崎、美智子、一時攻撃するな。ヒカリがホエールに食われた!」


 「何ですってぇ。馬鹿ね。攻撃すんなって私達だって食われちゃうわよ!」

 「魔法少女の命最優先か。しかし黒石どうやって救い出すんだ?」

 

 銭は沈黙した。早く助けないとヒカリが消化されてしまうが、これと言った解決策が思い浮かばず焦る。

 

 そこでホエールに異変が起きた。血管が浮き出て身体が大腸の蠕動運動の様に蠢いている。そこで銭は最悪なシナリオを想定していた。


 「ヒカリのナイトメアの口付けの効果が切れ出したんだ! 暴走(オーバードライブ)する!白崎、美智子逃げろ!」


 その直後、大爆発が起きた。佐々木原市の3分の1は破壊されるかどうかそれ程の大きな爆発。しかし爆風は無かった。白崎が言った。「ウォールバレットと相殺してなければ大量の死人が出ていたぞ。全く」

 続けて美智子が「魔法も大した事無いのね、呆れた」と。


 そんな事どうでもいいとばかりと怒気を含めて「ふざけるな!」と銭は2人に言った。

 当然だ、銭はヒカリの姿を探した。絶体絶命、粉々になって死んでいるかも知れない。


 しかしヒカリは丸い防壁のような、母親の子宮の中のような物に包まれていた。ピルクルがそれを抱いて銭に「はい、助かってるよ」と言ってパンとその球体を割ると所々硫酸のような物でも浴びたかのようにスーツが溶けているヒカリが姿を現した。


 ピルクルが言った。「銭、今回は完全に貴方の失策だよ」と。それは銭も分かってはいた。「大切な魔法少女さんなんでしょ。もっと強くなりなさい」


 白崎と美智子は何だあの宇宙人みたいな生物は? と珍妙な面持ちで見ていたが、さだべぇからヒカリのメンタルネックレスに干渉があり「やぁ!君達はスクリーマーだね!今回はありがとう。だけど魔法の力を侮らないで欲しいなぁ。本当のヒカリの最大の魔力係数は今の爆発の何十倍も凄いからね。君の防壁で街の破壊を防げたのもたまたまだから。じゃあねー」と声が途絶えた。

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